

地方公会計改革の深化―定性的・統計的分析による検討
- 本の紹介
- 公会計情報は、地方自治体の財政規律・健全性の維持にどう活用できるのだろうか。事例分析やインタビュー調査などの定性的分析およびデータによる統計的な分析を用いて検証。
- 担当編集者コメント
- 本書は公会計情報が地方自治体の財政規律の維持、財政健全性の維持にどう活用できるかを検証した研究書です。
第Ⅰ部では、地方公会計の考え方を取り入れた新たな資金収支情報について、地方自治体の財政規律の維持に向けてどう活用できるかを、事例分析やインタビュー調査などで検証しています。
さらに、第Ⅱ部では、全国の地方自治体の財務書類データを用いて、従来の予算・決算制度にもとづく財政指標の問題点を指摘し、財務書類データの活用可能性を検討しています。
これらにより、地方公会計改革の進め方の問題点を探るとともに、その改革自体には重要な意義があることを提示しています。
本書の特徴は、サブタイトルにもあるとおり、事例分析・インタビュー調査×統計的分析という点にあるかと思います。
また、著者の大川先生は、大学卒業後のキャリアとして大阪府庁で勤務された経験をお持ちです。その後、公認会計士として監査する立場となり、現在は、公会計の研究者として活躍されています。
さまざまな立場を経験したからこそ見えてくる地方公会計改革の現在地、ぜひ本書を手に取っていただければ幸いです。