大学発ベンチャーの日韓比較

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金井 一頼 編著

定価(紙 版):3,960円(税込)

発行日:2010/06/11
A5判 / 320頁
ISBN:978-4-502-67720-5

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本の紹介
先端技術によるベンチャー創造を成熟化経済の活性化エンジンとして経済産業省が支援を講じている。本書は産業技術総合研究所プロジェクトである体系的実証比較研究の成果をまとめる。

目次


大学発ベンチャーの日韓比較
目次

序章 大学発ベンチャーの意義と課題
 1.大学発ベンチャーの現状
 2.大学発ベンチャーの意義
 3.大学発ベンチャー研究の課題
  (1) 起業機会をどのように認識し,起業に至ったか
  (2) ベンチャーが直面する「死の谷」の克服と成長へ向けての
     トリガー
  (3) 経営資源の動員をどのように行ったか
  (4) 創業者(企業家)チームの意義
 4.本書の構成と本研究の経緯

第1章 先行研究のレビューと分析フレームワーク
 1.大学発ベンチャーとは
  (1) 産学連携と大学発ベンチャー
  (2) ベンチャー創設と大学発ベンチャー
 2.大学発ベンチャー創造に特有の分析ステージ
 3.企業家活動に関する考察
  (1) 企業家活動研究の流れ
  (2) 企業家活動の構成要素
 4.分析フレーム
  (1) 大学発ベンチャー創造における企業家活動
  (2) 仮設と論点

第2章 大学発ベンチャーの環境と現況
 1.日本における大学発ベンチャーをめぐる制度改革
    ―政策のクロスロードとしての大学発ベンチャー
 はじめに
  (1) 分析フレームワーク
  (2) 知的財産戦略
  (3) 大学内の産学連携体制の確立と独立法人化の流れ
  (4) ベンチャー企業育成
  (5) 地域産業振興
  (6) 課  題
 2.韓国における大学発ベンチャーをめぐる制度改革
  (1) はじめに─科学技術の現状と政策
  (2) 産学連携に関する政策
  (3) ベンチャー育成に関する政策
  (4) 政策における優位性と課題

第3章 日本の事例
 1.株式会社ガルファーマ
  (1) 香川大学医学部附属病院・山内教授の視点
  (2) 起業前史:東京バイオとの関わり
  (3) スタートアップ期
  (4) 転換期:扶桑薬品工業との業務提携,社長交代
  (5) 3代目社長坂田進氏の就任と資金調達
  (6) 戦略的寄附講座設立と香川県糖質バイオクラスター構想
  (7) 組織づくりと共同研究の展開
  (8) IPO準備と研究開発管理
  【ケースのポイント】
  【補足資料】
 2.株式会社アイキャット
 はじめに
  (1) 研究の背景
  (2) 国による知的財産戦略の転換
  (3) 特許化
  (4) 技術,製品,サービス
  (5) キーパーソン
  (6) 事業化への模索
  (7) 大学組織運営改革という追い風
  (8) 市場開拓,顧客ターゲット
  (9) 資金計画
  (10) 大学の支援体制
  (11) 多様な支援者の存在
  【ケースのポイント】
  【補足資料】
 3.株式会社メガオプト
 はじめに
  (1) 創業と試練
  (2) 実用化技術の開発
  (3) 事業戦略の整備
  【ケースのポイント】
 4.株式会社総合医科学研究所
  ケースの概要
  (1) 設立経緯および沿革
  (2) 研究の経緯・シーズの詳細
  (3) 事業計画・ビジネスモデル
  (4) 知的財産の展開
  (5) 企業家の背景
  (6) その他の関係者
  (7) 研究資金
  (8) 大学・母体研究機関,公的施設制度,インキュベータ
  【ケースのポイント】

第4章 韓国の事例
 1.HUMAX
  (1) 企業紹介
  (2) 事業の成果
  (3) 現存の事業部門および戦略
  (4) ヒューマックスの創業および成長過程
  (5) ヒューマックスの技術および特許
  (6) 事業計画およびビジネスモデル
  (7) 初期投資,事業の成長そしてIPOまでの過程
  (8) ヒューマックスの成長と韓国政府の役割,競争戦略,組織体制
  (9)会社運営の転換点とヒューマックスの事業ビジョンについて
  【ケースのポイント】
 2.Macrogen
  (1) 企業紹介
  (2) 創業背景およびアントレプレナー特性
  (3) 事業分野および技術力
  (4) 財務現況および事業成果
  (5) 人員管理および組織運営
   【ケースのポイント】
 3.MarkAny
  (1) 創業と投資誘致・発展の足跡
  (2) 製品と市場
  (3) 事例分析
  【ケースのポイント】
 4.SNU Precision
  (1) 企業紹介
  (2) イノベーションの特徴
  (3) 起業家(発明家)
  (4) 人的資源
  (5) 経営戦略
  【ケースのポイント】

第5章 大学発ベンチャーの日韓比較分析
 1.政策や大学発ベンチャーを取り巻く環境からの影響
 2.ベンチャー創造の機会認識
 3.「死の谷」の克服と成長へ向けてのトリガー
  (1) 事業コンセプトの創造による事業戦略の展開
  (2) ネットワーク活用と資金調達
 4.企業家(経営)チームの機能と意義


終章 結  び
 1.本書のメッセージ
  (1) 制度や政策を超える企業家的文化の重要性
  (2) 起業機会の認識を促進し,大学からのベンチャー
     創造を進めるために
  (3)  「死の谷」を克服し,成長ステージへステップアップする
 2.本書の理論的および実践的含意と課題
  (1) 理論的含意
  (2) 実践的含意
  (3) 残された今後の研究課題


著者プロフィール ■編著者紹介
金井一?(かない かずより)
1949年生まれ。
神戸大学大学院経営学研究科博士課程修了,博士(経済学)。
現在,大阪大学大学院経済学研究科教授。
専門分野:経営戦略論,ベンチャー経営論

主要著作:
『「非」常識の経営』(共著)東洋経済新報社,1987年
『日本型グループ経営の戦略と手法(2)』(共著)中央経済社,1994年
『経営戦略』(共著)有斐閣,1997年
『ベンチャー企業経営論』(共著)有斐閣,2002年
『日本の産業クラスター戦略』(共著)有斐閣,2003年
























著者紹介

金井 一頼(かない かずより)