デジタル・エンジニアリング概論―CAVを利用した技術伝承
- 本の紹介
- 対象物のデジタル映像データと3次元CADデータを使って形状を認識するシステム(CAV:Computer Aided Vision)をモノづくりの現場で有効に活用するノウハウを事例解説。
目次
デジタル・エンジニアリング概論
―CAV®を利用した技術伝承
目次
はしがき
第1章 3次元CADシステム導入時の経営的効果
1.1 問題の起点
1.2 大企業における3次元CADシステムの活用事例
1.3 代表的な3次元CADシステムと大企業の選定状況
1.4 中小企業における3次元CADシステムの活用事例と課題
1.5 中小企業で3次元CADシステムを導入する際の必要条件と
効果検証
1.6 まとめ
第2章 効果的な3次元CAD技術者の採用と養成
2.1 問題の起点
2.2 企業・産業が利用する効果的な3次元CADデータの活用例
2.3 中小企業の3次元CADデータ活用の必要性と課題
2.4 中小企業に求められる3次元CAD技術者の要件
2.5 企業における3次元CAD技術者の育成方法
2.6 3次元CAD教育の効果的な実施例
2.7 まとめ
第3章 技術情報のデジタル化
3.1 問題の起点
3.2 日本国内企業のICT活用事例
3.3 ICTを活用した教育手法とその効果検証
3.4 産学連携による教育題材の作成と共有
3.5 まとめ
第4章 ゆとりある教育世代の採用・育成に対応した産学連携
4.1 問題の起点
4.2 ゆとりある教育政策とは
4.3 学校理科教育現場の分析
4.4 体験型理科教育補助機関の重要性
4.5 若者の学力低下に関する現状調査
4.6 ゆとりある教育と大学入試の見直し
4.7 若者の能力に対する企業意識調査
4.8 企業の社会的責任(CSR)としての学校教育連携
4.9 まとめ
第5章 デジタル技術を利用した技術伝承に関する経営的課題
5.1 問題の起点
5.2 技術伝承の必要性
5.3 従来の技術伝承(アナログ)時の課題
5.4 デジタルで技術伝承を行った活用例
5.5 デジタルデータを用いた技術伝承の実証実験
5.6 中小企業が活用する技術伝承データの作成
5.7 デジタル手法の経営的な観点からの優位性
5.8 まとめ
第6章 検査工程における3次元CADシステムの活用事例
6.1 問題の起点
6.2 企業における3次元CADシステム活用事例
6.3 3次元CADデータを援用したカメラ画像マッチングシステム
(CAV®)
6.4 CAV®の機能概要
6.5 CAVで検出する場合の工夫事例
6.6 CAVの課題
6.7 CAVの適用が期待される業種
6.8 まとめ
第7章 3次元CADシステムを持たないモノづくり(フローティング
ライセンスによるシェアリングシステムの構築)
7.1 問題の起点
7.2 3次元CADシステム(ライセンス)の資産価値
7.3 3次元CADシステムの共用
7.5 中小企業支援のための3次元CADシステム利用を支援する
センター設営
7.6 まとめ
第8章 情報通信技術を活用した技術開発支援ネットワーク
8.1 問題の起点
8.2 東海地方でモノづくりを行う企業の意識調査
8.3 公的資金による技術開発支援制度の課題
8.4 公的資金を利用する中小企業の問題
8.5 中小企業向け公的支援による技術開発費の在り方
8.6 まとめ
索 引
著者プロフィール
富田 茂(とみた しげる)
1967年愛知県生まれ。
名古屋大学工学部機械学科を卒業後,メーカーで半導体業界向け自動
搬送機器設計開発等の担当をした。
その後,独立して1997年にキャリオ商事株式会社,2001年にキャリオ技研株式会社を創業し,代表取締役となる。
技術的専門分野は,3次元造形・3次元Digital Engineering。
博士号(Ph.D.)取得専門分野は,経営情報科学。
3次元 CADデータとICTを利用した生産性の向上を目指し,近未来の技術立国 「日本」 は3次元Digital Engineeringによる知的創造により発展すると提言している。
キャリオ技研株式会社(CALIO engineering Inc.)
中部地区を中心に航空機・車両Unit/Body・産業機械分野で,3次元CADデータによる研究開発・設計(CAD)・解析(CAE)・試作造形(Rapid Prototyping),次世代ロボット開発事業を展開。
また,3次元CAD操作教育や次世代ロボット技術教育,学生発ベンチャービジネスを念頭に多数の教育機関で講義や講演を行い,次世代技術や起業への啓蒙活動も精力的に行っている。
2011年は創業10周年に当たる。