- 本の紹介
- Ｍ＆Ａ案件の企業価値や相乗効果の評価方法、海外投資案件の評価手順、方法を具体例で示す。投資家目線ばかりでなく、企業の目線でリスク評価にも言及。基礎解説もほどよく挿入。
目次
M&A 企業評価
目次
本書の概要
表記
第１章 企業価値評価の関連式
１.１ 現在価値法
１.２ フリー・キャッシュフローの見積もり方法
１.３ ポートフォリオの関連式
１.４ 資本コストの算定式
１.５ 資本構成と企業評価の関連式
１.６ オプションの関連式
１.７ 効用関数
第２章 企業買収案件の評価基準・評価方法
２.１ 企業買収の形態
２.２ 買収案件の評価基準・評価式
２.３ 買収評価式の簡便法―相乗効果額とプレミアム額―
２.４ 買収額の上限
２.５ 買収価格の算定方法
２.６ 事例での買収案件の評価
第３章 全額株主資本企業の資本コスト
―機関投資家の立場と企業の立場―
３.１ 企業の目的
３.２ 機関投資家の立場での評価（市場リスク料の考慮）
３.３ 企業の立場での評価（総リスク料の考慮）
３.４ 機関投資家の立場と企業の立場での評価
―ハンディキャップの存在の有無―
３.５ 企業の目的と複数評価基準の併用
第４章 負債企業の資本コスト
４.１ 機関投資家の立場での評価（市場リスク料の考慮）
４.２ 企業の立場での評価（総リスク料の考慮）
４.３ まとめ
補足４.１ ハイブリッド証券と資本コスト
１.ハイブリッド証券がある場合の株主資本コスト
２.優先株の資本コスト（rPS） ……ほか
補足４.２ 資本構成と資本コスト
１.MM による株主資本コスト（rE）の導き方
２.一定負債額を借り入れた場合の株主資本コスト（rE）の導き方
……ほか
補足４.３ 資本コスト算定のためのデータ
１.リターン（収益率）とリスク（収益率の標準偏差）のデータ
２.ベータ値（B値）のデータ
第５章 フリー・キャッシュフローの見積もり方法
５.１ フリー・キャッシュフローで把握する理由
５.２ フリー・キャッシュフロー把握の手順
補足５ 終価の見積もり方法
１.買収先企業株式を継続保存する方針の場合
２.一定期間後に株式を売却する方針の場合
３.一定期間後に営業資産を売却し清算する場合 ……ほか
第６章 買収案件の評価事例(1)
６.１ 事例の概要
６.２ 案件評価の手順
６.３ 他の考慮すべき要因
第７章 買収案件の評価事例(2)―簡便法―
７.１ 案件の概要
７.２ 単体（stand－alone）ベースでの企業（株主）価値の評価
７.３ 相乗効果ベースでの企業（株主）価値の評価
第８章 海外買収案件の評価方法
８.１ 海外買収案件評価のフレーム
８.２ フリー・キャッシュフローの把握および割引での評価
８.３ 事例
補足８ 海外買収案件の評価主体に応じた資本コスト
１.海外投資案件の資本コストとリスク料
２.株主資本コスト（rE）―現地市場の特性，評価主体の考慮―
３.企業の立場（日本側親会社の立場）での評価
―総リスクを負担する利害関係者の立場での評価―
４.まとめ
第９章 買収案件のリスク評価方法
９.１ リスク調整割引率法と確実性等価法
９.２ フリー・キャッシュフローでのリスク評価（リスク調整割引率法）
９.３ 確実性等価でのリスク評価（確実性等価法）
９.４ 他の伝統的なリスク評価方法
第10章 シナリオ分析―効用での企業評価―
10.１ シナリオ分析の必要性
10.２ 案件の概要
10.３ リスク調整割引率（RADR）での評価
10.４ 確実性等価（CE）での評価
10.５ CMLでの評価
10.６ 効用（utility）での評価
第11章 リアル・オプションによる買収案件の評価
11.１ 目的
11.２ リアル・オプションでの評価の手順
11.３ 事例
経営財務あるいはM&Aに関する主な参考文献
和文索引
欧文索引
著者プロフィール
小山泰宏（こやまやすひろ）
１９６８年東京大学法学部卒，
１９７８年米国ペンシルバニア大学ウォートンスクール卒（MBA）。
三菱商事（株），マニュライフ・センチュリー生命保険（株）勤務を経て，
２００２年～２０１０年岡山大学経済学部教授（経営財務）。
著書
「M&A・投資のためのDCF 企業評価」（中央経済社２０００年）。
