- 本の紹介
- 中小企業のオーナー経営者を対象に、事業拡大、MBO、事業譲渡、企業再生など目的に応じたM&Aの活用法を解説。買収先の選定から買収後のマネジメントまでM&Aプロセスがすべてわかる。
目次
オーナー会社の勝ち残りM&A戦略
目次
はじめに
第1章 いま日本に起こっている6つの大変化
1 人口構造の転換
⑴ 日本の人口はピークが終わり急激な減少へ
⑵ 老齢者の急増
⑶ 生産年齢人口の減少
2 先進国の経済は低成長が継続
⑴ 米国の現状
⑵ ヨーロッパの現状
3 新興国の台頭
⑴ BRICS各国の現状
⑵ VISTA各国の現状
4 不安定な政治の恒常化
⑴ 自由民主党安定政権の崩壊から迷走
⑵ 日本の統治システムの限界
⑶ 民主党政治の限界
5 財政問題の表面化
⑴ 膨大な国家債務
⑵ デフレ脱却の遅れと低成長経済
⑶ 社会保障問題の表面化
6 社会構造の変化
⑴ 産業力格差の縮小
⑵ 新技術の優位性がある期間の縮小
⑶ 国民能力格差の縮小
7 日本企業の今後のあり方
⑴ 大企業の対応
⑵ 中小企業の対応
⑶ ベンチャー企業の育成
第2章 M&Aの由来とその種類
1 M&Aの由来と近年の動向
⑴ M&Aの歴史
⑵ 近年のM&Aの拡大
2 M&Aの種別とその内容
⑴ 合併
⑵ 買収
⑶ 提携
ケーススタディ1 :合併の事例①=セガサミーホールディングス
ケーススタディ2 :合併の事例②=王子製紙のグループ再編
ケーススタディ3 :買収の事例=HOYAのペンタックス買収
ケーススタディ4 :提携の事例=日立製作所と日本電気の
事業提携と新会社設立
第3章 M&Aのプロセスと重要ポイント
1 M&Aに対するオーナー経営者の心構え
2 一般的なM&Aの流れと重要なポイント
⑴ フェイズ1 買収対象先の選定
⑵ フェイズ2 ターゲット企業との交渉
⑶ フェイズ3 基本合意書の締結
3 企業価値の算出方法
⑴ 純資産価格方式
⑵ 収益基準方式
4 M&Aのプレーヤー
⑴ 案件の仲介やアドバイザー
⑵ デューデリジェンス,株価算定
5 資金調達方法
⑴ 一般的な金融機関からの融資
⑵ 増資,社債発行による調達
⑶ LBO(レバッレッジド・バイ・アウト)ファイナンス
ケーススタディ5 :資金調達の事例=
ソフトバンクのボーダフォン買収
第4章 パターン別にみるM&A成功のポイント
1 事業拡大のための買収
⑴ 同業及び周辺業務のM&A
⑵ 新分野の事業拡大
2 マネジメント・バイアウト(MBO)
⑴ 買収交渉は客観的に
⑵ 資金調達の形態
⑶ 経営権
⑷ ファンドの出口
3 中小企業のM&A
⑴ 企業価値の算定
⑵ 譲渡先の選定
⑶ あきらめずM&Aにトライ
4 企業再生のM&A
⑴ 再生の方法
⑵ 業績不振企業の再生方法
5 その他のM&A
⑴ 海外企業でのM&A
⑵ 敵対的買収の増加
ケーススタディ6 :周辺業務の買収の事例=日本電産
ケーススタディ7 :ファンドによる新事業投資の事例
=ユニゾン・キャピタルによる東ハトの買収
ケーススタディ8 :MBOの事例=ワールド
ケーススタディ9 :民事再生法適用会社の再生の事例=福助
ケーススタディ10 :会社更正法適用会社の再生の事例
=第一ホテル
ケーススタディ11 :海外企業のM&Aの事例
=日本板硝子のピルキントン社買収
ケーススタディ12 :敵対的買収の事例
=ドン・キホーテのオリジン東秀への敵対的買収
ケーススタディ13 : 敵対的買収の事例
=東京スタイル委任状争奪戦
第5章 買収企業の経営上のポイント
1 ヒト:被買収企業の社員との信頼関係が重要
2 モノ:共有化と効率化がカギとなる
3 カネと経営:組織の拡大・複雑化への対応は
終 章 日本の再生とM&A
著者プロフィール
野瀬一成(のせ・かずなり)
1961年 神奈川県生まれ
1984年 慶応義塾大学法学部法律学科卒業
住友銀行(現三井住友銀行),日本債券信用銀行(現あおぞら銀行)を経て,その経験を活かして独立。数多くのM&A,企業再生,経営コンサルティング,投資ファンド運用事業を手掛ける。
実務経験で培ったビジネス,法務,税務等のノウハウや株式,債券,為替,不動産等の幅広い知識を基に,的確に時代の流れを読んだ戦略構築には定評がある。
現在,㈱KM マネジメント代表取締役として実務に携わる傍ら,青山学院大学大学院非常勤講師としてM&A,企業再生についての教鞭を執る。