経営活力を高めるビジネスプロセス革新の極意
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- これまで取り組んできた業務改善の問題点を洗い出し、プロセス・ヒト・ナレッジの3つの観点から経営のしくみの統合的な改革を示す。長年リストラ、コスト削減で疲弊した企業の活力を取り戻す。
目次
経営活力を高める
ビジネスプロセス革新の極意
目次
第1章 これまでの改革取組みにおける過ち
1 日本の失敗―何が問題だったのか?
2 日本の「失われた20年」における業務改革の変遷
3 真の業務革新は行われていないに等しい
⑴ ビジネスプロセスの「あるべき姿」議論より,
組織論やIT 導入に偏り
⑵ 旗振り役の真のリーダーシップが不在
4 リストラ・コスト削減一辺倒に走った
⑴ 仕事の価値を高める議論が希薄
⑵ 結果として現場に疲弊感・閉塞感・無気力・諦めを生んだ
5 バラバラの取組みに終始
⑴ 一貫性,統合の視点が欠落
⑵ コンサルティング会社・ITベンダーの都合に振り回された
……ほか
第2章 ビジネスプロセスに関する正しい理解
1 日本人はビジネスプロセスの意味を誤解している
2 英語翻訳上のミス
⑴ 手続・手順(プロシージャ)との混同
⑵ 作業(タスク)レベルに落とし込む前に
3 ファンクション(機能組織)との混同
⑴ プロセスと機能組織の違いについての正しい把握
⑵ 組織横断の改革が必要な理由とは?
4 ビジネスプロセスの正しい定義とは
第3章 仕事を「ビジネスプロセス」として捉えることの意義
1 誰のための,何のための仕事かが判れば,業務の価値が
見えてくる
⑴ 顧客の顔や顧客の要望が見えれば,仕事のハリが違ってくる
⑵ ビジネスプロセスが提供する価値とは
2 より具体的なアクションが明確になる
⑴ プロセスをサブプロセス,アクティビティレベルまで細分化
⑵ その実践に向けた具体的アクションプランを決定
3 パフォーマンスの評価ができる
⑴ Quality(質),Cost(費用),Time(時間)軸からの評価指標
⑵ 評価指標が,アクションの継続的改善・定着化をもたらす
第4章 「業務改善」と「業務改革・業務革新」の違い
1 カイゼンの限界とBPR の挫折
2 カイゼンの功罪
⑴ 日本のお家芸:グローバルの変革スピードに追いつかない
⑵ 全業務を改善するだけで十分か? 価値を生まない業務は?
3 ビジネスプロセス革新のポイント
⑴ 顧客はプロセスのアウトプットにのみ関心あり
⑵ 組織横断視点と全社最適視点 ……ほか
4 改革テーマの変遷
⑴ これまではコスト削減と効率化にフォーカス
⑵ 今後はプラスの価値創出・スピードアップ・真の変革に力点を
5 改善と業務革新の併用・共存
⑴ チーム力を活かせ
⑵ 抜本的な改革取組みの後はカイゼンで定着化を図る
第5章 ビジネスプロセスのあるべき方向性
:ベスト・プラクティスの構築法
1 あるべきビジネスプロセスの体系
⑴ 会社の収益に直結する基幹プロセス
⑵ 基幹プロセスをサポートする管理および支援のプロセス
2 主要プロセスのベスト・プラクティス
⑴ 市場把握と,ビジョンおよび戦略策定のプロセス
⑵ イノベーションを生む開発・設計プロセス ……ほか
3 ベスト・プラクティスのベンチマーク指標
⑴ 外部とのベンチマークが有効
⑵ 世界トップのプロセス事例とその業績評価基準
第6章 ビジネスプロセスとナレッジの相関関係
1 「三人寄れば文殊の知恵」を業務に生かせ
⑴ 日本でKM(ナレッジマネジメント)が広まらなかった理由
⑵ 日本企業におけるナレッジマネジメントの実態
2 業務価値が高まるかどうかは知の活用が鍵を握る
⑴ 各プロセスが必要としているデータ・情報・知恵の議論を
⑵ トップのビジョンから現場のタスクに至るまで全ての共有を
3 オープンイノベーションの環境整備で,より斬新なアイデアを発揚
⑴ オープンイノベーションは知の共有化だけに限らない
⑵ 社内外で組織の壁を超えてコラボする取組みを
第7章 ビジネスプロセスとピープル(人の意識・行動)
1 「企業は人なり」と言われるけれど……
⑴ 日本企業の研修現場の実態
⑵ 今や人は,日本の競争力低下の大きな要因に ……ほか
2 業務との関連付けで,具体的な行動指針が見える
⑴ 研修の目的は業務のバリューアップ
⑵ 業務に連動しない研修はあまり意味がない
3 人の変革における重要なポイント
⑴ 変革に対する抵抗感
⑵ 新しいことへの不安と疑心暗鬼 ……ほか
第8章 価値の最大化こそ仕事の目標
1 ビジネスプロセス価値が上がれば,仕事は楽しくなる
⑴ 各ビジネスプロセスに絡めてナレッジ・ピープルも統合的に
捉える
⑵ 日本の現場力の復活のポイントは?
2 価値と成長とイノベーションの方程式
⑴ これまでの日本は積み上げ算式
⑵ グローバルの潮流に乗り遅れないために
3 日本の進むべき方向は?
⑴ 過去の成功体験は捨てて新しいビジネスモデル作りを
⑵ プロセスを軸に,ナレッジ・ピープルを統合したアプローチ
第9章 外部に頼らない自律型価値向上プログラム(SVU)とは
1 コンサルティング会社に頼らず,自ら改革を
2 SVU(Self ValueUp)の基本コンセプト
⑴ 会社を変革していくのは自分たちである
⑵ 社員に投資をして次世代のリーダーを養成
3 SVU の特長
⑴ トップと現場を結ぶコミュニケーションを復活
⑵ クロスファンクショナルな取組み ……ほか
4 SVU の実践法
⑴ 4つの原則と7つの行動規範
⑵ 全社規模でも特定分野でのスタートでも臨機応変に ……ほか
おわりに Will(志)とWisdom(知)をもってすれば,
日本企業は再び活性化し,グローバル市場で活躍できる
著者プロフィール
山本哲朗(やまもと・てつろう)
1948年鹿児島市生。
上智大学卒。
複数の業界で幅広い業務経験を経て,
1989年,ビジネスコンサルティングの世界へ転身。
1992年,アンダーセンにジョインし,ビジネスコンサルティング部門創設に主軸として参画,BPR,ナレッジマネジメント等のコンサルティング経験多数。
朝日アーサーアンダーセン(現,PwC の前身)代表取締役,アンダーセンワールドワイドパートナー,アンダーセンジャパンCKO(Chief Knowledge
Officer),朝日(現,あずさ)監査法人パートナーを歴任。
2003年8月より,自ら起業したビジネスアドバイザリー会社アンダーナの代表取締役。