- 本の紹介
- 企業を研究対象とする経営学の全体像と学問的性格を明らかにした体系書。市民生活が企業活動により影響を受けることから、企業の問題を市民生活の問題として把握し、社会の動きを解明する。
目次
経営学原理<改訂版>
目次
序文
第1章 経営学の対象・課題・方法・体系
第1節 序
第2節 経営学の対象-「管理学」と「企業学」-
第3節 「企業学」としての経営学の課題
-「助言の科学」と「説明の科学」-
第4節 経営学の方法-「法則論的説明」と「解釈論的説明」-
第5節 経営学の体系
第6節 結
第2章 企業活動の主体―機能資本家と専門経営者―
第1節 序
第2節 企業活動の垂直的分化と機能資本家の機能形態
第3節 「個人株主支配説」に対する異説の登場
第4節 企業の所有・支配機構の非個人化
第5節 専門経営者をめぐる問題
第6節 結
第3章 企業の生産合理化活動
第1節 序
第2節 「市場の拡大」と生産形態の展開
第3節 労働者の「組織的怠業」と企業管理の展開
第4節 企業の生産合理化活動の基本原理としての
「労働の二極分解」
第5節 「科学的管理排撃運動」と人事管理の展開
第6節 「市場の変動」と企業の生産合理化活動
第7節 結
第4章 企業の生産民主化活動
第1節 序
第2節 企業による生産民主化活動の必要性
第3節 生産民主化の施策としての「労働者の経営参加」
第4節 日本企業における生産民主化活動
第5節 ドイツ企業における生産民主化活動
第6節 結
第5章 企業の市場適応活動
第1節 序
第2節 論理実証型製品開発
第3節 意味構成・了解型製品開発
第4節 結
第6章 企業の市場創造活動
第1節 序
第2節 企業者職能・経済発展・消費の民主化
-シュムペーターの所論を中心として-
第3節 計画化体制と生産者主権-ガルブレイスの所論を中心として-
第4節 情報格差の創造と異文化の創造
-石井淳蔵の所論を中心として-
第5節 環境創造と知識創造-野中郁次郎の所論を中心として-
第6節 顧客創造活動と市場創造活動
-ドラッカーの所論を中心として-
第7節 結
第7章 企業活動と市民生活
第1節 序
第2節 企業活動と消費生活
第3節 企業活動と生産生活
第4節 企業活動と住民生活
第5節 結
第8章 企業の指導原理と規定要因
第1節 序
第2節 「企業の固定化」と営利原則の変質
-藻利重隆の「総資本付加価値率の極大化」論-
第3節 企業目的としての収益力と制約要因
-小松章の「自己資本成長率の極大化」論-
第4節 日本企業の市場環境と価格設定
-盛田昭夫の所論を中心として-
第5節 結
第9章 企業の発展と資本主義社会の変質
第1節 序
第2節 所有・支配機構の非個人化の進展
第3節 生産者主導の消費生活様式の進展
第4節 管理者主導の労働生活様式の進展
第5節 企業活動の地球的規模での進展
第6節 結
補論 ドイツの企業体制の先駆性と問題性
著者プロフィール
村田和彦(むらたかずひこ)
1945年11月 山口県防府市にて出生
1968年3月 山口大学経済学部卒業
1973年3月 一橋大学大学院商学研究科博士課程単位修得
1973年4月 一橋大学専任講師(商学部)
1977年4月 一橋大学助教授(商学部)
1978年2月 商学博士(一橋大学)
1985年4月 一橋大学教授(商学部)
2009年3月 一橋大学定年退職
2009年4月 一橋大学名誉教授
日本大学経済学部教授
著書
『労資共同決定の経営学』(千倉書房,初版1978年,増補版1987年)
『労働人間化の経営学』(千倉書房,1983年)
『生産合理化の経営学』(千倉書房,1993年)
『市場創造の経営学』(千倉書房,1999年)
『企業支配の経営学』(中央経済社,2006年)
『企業社会と市民生活』(編著,中央経済社,2010年)