道具としての「事業定義」―ドラッカーが事業を定義すれば
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- 事業の再定義や事業ドメインの見直しを、理論と実践の両面から解説。高校野球部、アイドルグループ、リゾート再生プロジェクト等のケースを基に、事業定義のポイントを整理。
目次
道具(ツール)としての「事業定義」
ドラッカーが事業を定義すれば
目次
はじめに
第1章 事業定義が重要な理由
ドラッカーなら野球部の事業をどう定義するか
レビットの事業定義の指針
事業定義はどこに書かれているか
事業定義と経営理念の関係
持続的に成長するIBMとセコムの事業定義を見る
事業定義の機能性(第1の変数)と企業成長の関係
機能整合性(第2の変数)と企業成長の関係
なぜ実証研究が必要なのか
どうやって事業を定義すればよいのか
第2章 事業定義と事業ドメイン
事業定義と事業ドメインは同じものか
事業定義に関する理論の系譜
事業ドメインに関する理論の系譜
日本で事業定義と事業ドメインが融合した
経営戦略・事業定義・事業ドメインの関係
事業定義がもたらす実務的効果
なぜ事業を定義しないのか
第3章 事業定義と企業成長の実証研究
1 事業定義の機能性と企業成長の関係の検証
■ 作業仮説の設定:機能と各指標の関係
■ 調査の手順:評価パネルを使って事業定義を採点する
■ 分析の結果:事業定義の機能性と成長性の確かな関係性
■ 考察とまとめ:機能性だけでは成長性を説明しきれない
■ 残された課題:M&Aの影響,事業定義の抽出と評価の方法,
対象期間,機能の要件,他のステークホルダー価値
2 機能整合性と企業成長の関係の検証
■ 作業仮説の設定:機能整合性と企業成長の関係
■ ケース研究の手順:セイコーエプソン,リコー,パイオニア,
ソニーを分析する
■ ケース研究の結果:事業定義・業務プロセス・製品間の機能
整合性と成長性の関係性
■ 内容分析の手順:電機25社の事業定義とプレスリリースの
整合性を測る
■ 内容分析の結果:機能整合性は事業定義の機能性とともに
企業成長に関係
■ 考察とまとめ:成長性は事業定義の機能性と機能整合性で
決まる
■残された課題:事業定義の変化とその評価,因果関係の検証,
事業定義方法への展開
■実証研究の結果とその後
第4章 創発的アプローチによる事業定義の方法
エーベルの事業定義の3つの要素とは
事業定義とコア・コンピタンスの関係
創発的アプローチによる事業定義の特徴
創発的アプローチによる事業定義の手順
ケース1:高校野球部(正しい『もしドラ』)
ケース2:AKB48(実はブルー・オーシャンに結びつく事業定義)
ケース3:セコム(多段階の事業定義)
ケース4:いづみ荘(事業定義によるリゾート再生)
ケース5:和洋建装(事業定義プロジェクトの実際)
第5章 テキストマイニングによる事業定義の方法
テキストマイニングによる事業定義の手順
ケース:ソニー(現場に伝わらない社長の全社事業定義)
テキストマイニングによる事業定義の大きな可能性
付属資料1.各電機企業の事業定義とその抽出源
付属資料2.機能性評価結果の分析
あとがき
参考文献
索 引
著者プロフィール
若林 広二(わかばやし こうじ)
日本大学大学院グローバル・ビジネス研究科教授。
富山県出身。
東京工業大学工学部経営工学科卒業。
MBA(ミシガン大学),工学修士・技術経営博士(東京工業大学)。
ソニー(オーディオ,ニューメディア,ビデオ),ソニードイツ(ケルン),三菱総合研究所(主席研究員・国際コンサルティング部長など)を経て,2001年より日本大学勤務。
MBAプログラムで,「経営戦略」,「戦略と構造化」などの科目を担当するとともに,企業のコンサルティングや社内研修に従事。
著書:
『戦略づくりの七つ道具』(中央経済社)ほか。