公正価値測定の実務Q&A―IFRS13の総合解説と対象別留意点

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金子 康則
竹埜 正文
山本 顕三

定価(紙 版):6,160円(税込)

発行日:2012/07/06
A5判 / 504頁
ISBN:978-4-502-69780-7

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本の紹介
財務報告上、公正価値が重要性を増すなか、IFRS13「公正価値測定」を中心とした会計基準を、具体的な評価実務とともに平易に解説。バーゼルⅢ、金融商品会計にも言及。

目次


公正価値測定の実務Q&A
─IFRS13の総合解説と対象別留意点
目次

 はじめに

第1章 公正価値の定義と適用範囲
 Q1-1 公正価値の定義
 Q1-2 公正価値測定基準の意義
 Q1-3 IFRS13の適用開始日と経過措置
 Q1-4 IFRS13と米国会計基準の公正価値測定基準の主要な相違点
 Q1-5 新興国における公正価値測定への挑戦
 Q1-6 公正価値会計の必要性
 Q1-7 公正価値,取得原価,清算価値の違い
 Q1-8 公正価値の多様性
 Q1-9 公正価値測定の対象
 Q1-10 支配の移転と公正価値評価
 Q1-11 公正価値オプション
 Q1-12 デット・バリュエーション・アジャストメント(DVA)

第2章 公正価値測定の要件
 Q2-1 公正価値測定の手順
 Q2-2 評価単位・会計単位
 Q2-3 出口価格
 Q2-4 市場参加者の仮定
 Q2-5 主要な市場・最も有利な市場
 Q2-6 秩序ある取引と投売り取引の違い
 Q2-7 取引コストと輸送コスト
 Q2-8 最有効使用(非金融資産の公正価値測定)
 Q2-9 評価前提(他の資産・負債との組合せ使用と,単独使用)
 Q2-10 資産と負債の特徴
 Q2-11 負債の移転
 Q2-12 不履行リスク
 Q2-13 負債の公正価値測定上考慮すべき事項
 Q2-14 要求払預金の公正価値
 Q2-15 報告事業体の株主持分に分類される金融商品の
      公正価値測定
 Q2-16 初日の損益
 Q2-17 ビッド・アスク価格
 Q2-18 プレミアム・ディスカウント(大量保有要因を含む)
 Q2-19 ダーティ・プライスとクリーン・プライス

第3章 公正価値階層・公正価値の開示
 Q3-1 公正価値の階層
 Q3-2 レベル1インプット
 Q3-3 レベル2インプット
 Q3-4 レベル3インプット
 Q3-5 レベル3関連開示と2011年米国会計基準改訂
 Q3-6 公正価値階層の決定方法
 Q3-7 レベル1とレベル2の間の移動
 Q3-8 レベル2とレベル3の間の移動
 Q3-9 レベル3残高を減少させる方法
 Q3-10 公正価値階層の検証体制
 Q3-11 公正価値開示要件
 Q3-12 公正価値開示の事例
      (ゴールドマン・サックス・グループ2012年第1四半期)

第4章 公正価値評価技法,インプットとモデル
 Q4-1 公正価値評価技法
 Q4-2 プライシング・サービス業者,ブローカーの利用
 Q4-3 評価に用いるインプット
 Q4-4 オーバーナイト・インデックス・スワップ(OIS)・レート
 Q4-5 評価モデル
 Q4-6 公正価値測定の検証体制
 Q4-7 評価調整の種類
 Q4-8 信用評価修正(CVA)
 Q4-9 ポートフォリオ評価の例外とその要件

第5章 対象別公正価値測定上の留意点
     (株式関連商品および企業価値評価)

 Q5-1 非上場株式の公正価値測定における留意点
 Q5-2 転換社債の公正価値測定における留意点
 Q5-3 特約条項付転換社債の公正価値測定における留意点
 Q5-4 ワラントの公正価値測定における留意点
 Q5-5 種類株式の公正価値測定における留意点
 Q5-6 ハイブリッド商品の公正価値測定における留意点
 Q5-7 のれん・無形資産の公正価値測定

第6章 対象別公正価値測定上の留意点
     (債券・金利・為替および関連デリバティブ)

 Q6-1 IFRS9 における公正価値と償却原価の峻別
 Q6-2 IFRS9 における組込デリバティブの区分処理
 Q6-3 スワップの公正価値測定における留意点
 Q6-4 デリバティブと貸付金/借入金の区分
 Q6-5 レポ取引と公正価値の関係
 Q6-6 仕組み債の公正価値測定における留意点
 Q6-7 変動利付国債の測定区分
 Q6-8 証券化商品の公正価値測定における留意点
 Q6-9 ディストレスト債権の公正価値測定における留意点
 Q6-10 ファンド投資持分の公正価値測定における留意点
 Q6-11 投資不動産の公正価値測定における留意点

第7章 金融規制と公正価値
 Q7-1 バーゼルⅢにおける公正価値の位置付け
 Q7-2 公正価値測定に関する検証体制の規制監督
 Q7-3 リスク管理と公正価値

第8章 持分法と公正価値
 Q8-1 日本基準での持分法投資に関する減損の認識要件
 Q8-2 米国会計基準での持分法投資のれん相当額に関する減損の
     認識要件
 Q8-3 持分法適用開始/中止につながる持分の増減が生じた場合の
     会計処理
 Q8-4 持分法投資の解消時の会計処理
 Q8-5 外貨建投資の解消時のCTAの取扱い
 Q8-6 持分法投資と公正価値オプション

 結びに代えて ~公正価値会計の長所と短所~

 索  引


著者プロフィール 金子康則

竹埜正文

山本顕三























著者紹介

金子 康則(かねこ やすのり)
[プロフィール]
公認会計士,米国公認会計士(ニュー・ハンプシャー州)
1995年,青山監査法人PriceWaterhouse(現PwCあらた有限責任監査法人)入所。2007年より金融機関に勤務し,バーゼル規制/会計アドバイザリー・方針部門を担当,現在に至る。
日本会計研究学会会員。

[主な著作]
『公正価値会計の実務』
『オフバランス会計の実務』
『公正価値測定の実務Q&A』(共著)
『実務Q&A IFRSの一般ヘッジ会計』
『金融機関のためのネッティングの実務』(共著)
『金融機関のROE戦略』(共著)
『不動産リースの会計処理Q&A』(共著)
『バーゼルⅢと会計基準の接点』
『ファイナンスド・エミッション』(すべて中央経済社)

竹埜 正文(たけの まさふみ)

山本 顕三(やまもと けんぞう)

担当編集者コメント
日本でも公開草案が公表されている公正価値会計基準。リーマンショック時には,レベル1~3のインプットの問題が露呈しましたね。
本書は定義や要件などの基礎的な事項から,株式関連商品,企業価値評価,債券・金利・為替および関連デリバティブといった,公正価値測定の具体的な対象についても詳細に解説した決定版です。
特に金融機関における「公正価値」への関心は高いと思われます。バーゼルⅢとの関係にも言及しているので,その理解には必ずやお役に立つものと思います。
まったくの専門書ですが,著者陣の情熱が伝わってくる1冊です。