- 本の紹介
- 法定文書や内部統制文書等を長期にわたり電子保存するためのフォーマットやタイムスタンプ、見読性確保などを簡潔かつ実践的に解説。プロファイルの新JIS規格の解説も収録。
目次
電子文書保存のしくみと実務<第2版>
記録管理の基本と標準化
目次
推薦の辞
まえがき
第1章 電子文書の長期保存に対する取り組み
1 e-文書法関連の省令およびガイドライン
2 文書の電子保存の課題と対策の概要
1 電子文書の長期保存
2 署名時のタイムスタンプ
3 電子文書の長期保存に対する国内外の活動
1 長期署名技術の動向
2 電子文書標準化の動向
3 記録管理の動向
4 タイムスタンプの動向
5 公文書管理の動向
6 電子署名法
第2章 電子データの長期保存
1 記録媒体の寿命
1 磁気テープ
2 光ディスク
3 磁気ディスク
4 RAID(Redundant Arrays of Independent Disk)装置
5 長期保存タイプNAS 装置
2 記録媒体とドライブの要件
1 ドライブ保守期間
2 記録データの品質確認
3 消去防止
4 可搬媒体の保護
3 長期保存に適した記録媒体
1 推奨記録媒体
2 記録媒体の動向
4 媒体移行(マイグレーション)
1 媒体移行の目安
2 媒体移行の運用
3 ボリュームマイグレーション
5 長期保存ストレージ
1 ストレージ構成
2 文書と操作履歴の管理
3 メタデータ(管理台帳)の管理
4 原本とバックアップ
第3章 電子署名
1 共通鍵暗号方式と公開鍵暗号方式
1 共通鍵暗号方式とは
2 公開鍵暗号方式とは
2 公開鍵基盤の構成
1 登録局
2 認証局
3 証明書フォーマット
4 認証局の信頼性
5 証明書のチェーン
3 デジタル署名(Digital Signature)の方法
1 デジタル署名の生成
2 デジタル署名の検証
3 証明書の有効性検証技術
第4章 タイムスタンプ
1 タイムスタンプとは
1 タイムスタンプの必要性
2 タイムスタンプの定義
3 タイムスタンプの信頼性
4 タイムスタンプの効果
2 タイムスタンプの利用モデルと構成方法
1 タイムスタンプの利用モデル
2 タイムスタンプシステムの構成例
3 タイムスタンプの適用
1 タイムスタンプの署名,長期署名への適用
2 タイムスタンプを利用する製品およびサービス例
3 タイムスタンプを利用する標準例
4 タイムスタンプの方式
1 デジタル署名を用いた方式
2 リンキング方式
5 タイムスタンプポリシ
6 タイムスタンプの認定制度とタイムスタンプサービスの現状
1 タイムビジネス信頼・安心認定制度
2 認定業者の状況
第5章 デジタル署名の長期有効性保証方式
1 デジタル署名の問題点
1 公開鍵証明書の有効期限
2 公開鍵証明書の失効
3 デジタル署名が基礎とする暗号技術の脆弱化
2 デジタル署名の有効性を長期にわたり維持するための要件
3 デジタル署名の有効性を長期にわたり維持するための実装モデル
4 長期署名フォーマット
5 長期署名フォーマットの構築
6 長期署名フォーマットの検証
7 長期署名フォーマットによる長期保存方式の特長
8 ArchiSig プロジェクトにおける長期署名
第6章 署名ポリシ
1 署名と署名ポリシ
1 署名ポリシの記述形式
2 署名と署名ポリシの関係
3 署名ポリシに期待される効果
2 署名ポリシの仕様
1 署名ポリシ(SignaturePolicy)
2 署名検証ポリシ(SignatureValidationPolicy)
3 共通規則(CommonRules)
4 署名者・検証者規則(SignerAndVerifierRules)
3 署名ポリシを用いたデジタル署名の生成および検証
1 構成と処理の流れ
2 署名ポリシを処理可能なデジタル署名検証システム
4 署名ポリシの有効性と課題
第7章 電子文書を長期に保存するためのファイル形式
1 電子文書の特性と見読性の阻害要因
1 電子文書の特性
2 見読性の阻害要因
2 見読性確保に対する基本的な考え方
1 リスクの先出し
2 長期保存ファイル形式の要件
3 長期保存ファイル形式
1 PDF 形式
2 TIFF 形式
3 XML 形式
4 電子署名とタイムスタンプの扱い
1 署名付与形式
2 署名構文の定義主体
3 PDF 文書の署名
4 XML 文書の署名
第8章 長期保存文書の管理
1 文書のライフサイクルとそのモデル
1 文書のライフサイクル
2 典型的なライフサイクルモデル
2 文書管理プロセスの構築
1 文書管理の要求事項
2 メタデータの管理
3 文書のコンテキストの維持
4 署名検証ライブラリの維持
3 既存システムからの移行
1 移行処理の流れ
2 移行プロセスと記録の管理
3 電子化文書の保存
第9章 電子署名文書の長期署名フォーマット対応システム
1 基本モデル
2 製品形態
1 長期署名ライブラリ
2 長期署名ツールサーバ・クライアントソフトウェア
3 長期署名サーバ
4 長期署名サービス
3 製品紹介
■特別収録 長期署名プロファイルに関するJIS 規格の解説
付録1 JIS X 5092 CMS 利用電子署名(CAdES)の長期署名
プロファイルに関する解説
付録2 JIS X 5093 XML 署名利用電子署名(XAdES)の長期署名
プロファイルに関する解説
付録3 長期署名プロファイルに関する供給者適合宣言書及び別紙
の様式
索 引
著者プロフィール
[著者紹介]
木村 道弘(きむら みちひろ)
日本電気(株) IT戦略部エグゼクティブエキスパート
1973年に日本電気譁入社後,
1993年からセキュリティ製品/サービスの事業化に携わり,
2004年までセキュリティ技術センター長。
現在は,セキュリティ分野を中心に問題の構造化についてコンサルティングを行っている。
2000年に電子商取引推進協議会(ECOM)の電子署名文書長期保存の検討WGにリーダーとして参加し,現在に至る。
前田 陽二(まえだ ようじ)
次世代電子商取引推進協議会セキュリティWG 主席研究員,工学博士
1974年に三菱電機譁入社後,文字・画像認識分野の研究開発に従事。
2001年に電子商取引推進協議会(ECOM)に出向し,
現在は,電子署名および認証の分野を中心に調査研究に従事している。
宮崎 一哉(みやざき かずや)
三菱電機(株) 情報技術総合研究所情報セキュリティ技術部チームリーダー
1984年に三菱電機譁入社後,
1997年より情報セキュリティの研究開発に従事。
現在は,電子署名および電子公証の分野を中心に研究開発を実施している。
2000年に電子商取引推進協議会(ECOM)の電子署名文書長期保存の検討WGにリーダーとして参加し,現在に至る。