- 本の紹介
- 債権業務遂行のために、基礎知識から信用調査、回収手続、信用不安や抜駆けされた場合の対処法さらに税務問題、また電子記録債権法など最新法令を織り込んでわかりやすく解説。
目次
ここまで知っておきたい債権回収の実務
<第3版>
目次
はしがき
第1章 債権の基礎知識
? 債権の意味
1 債権という権利
2 債権の発生原因
3 契約の種類 ……ほか
? 手形債権・小切手債権
1 手形債権・小切手債権とは
2 手形をもらう利点
3 約束手形・小切手の記載事項 ……ほか
? 時 効
1 時効とは
2 消滅時効の時効期間
3 時効の起算点 ……ほか
第2章 債権の担保
? 担保の基礎知識
1 担保とは
2 担保権の種類
? 約定担保物権
1 抵 当 権
2 根抵当権
3 特殊な抵当権 ……ほか
? 法定担保
1 留 置 権
2 先取特権
? 保 証
1 保証とは
2 保証と連帯保証の違い
3 保証債務履行の効果 ……ほか
? その他の担保機能を有する制度
1 不可分債務・連帯債務
2 併存的(重畳的)債務引受
3 第三者による弁済 ……ほか
第3章 契約締結の際の注意点
? 契約締結時の一般的注意点
1 契約の相手
2 契約相手の権限
3 会社法と債権者保護
? 契約書作成の注意点
1 契約書の重要性
2 契約書の一般的事項
3 履行の確保のため(担保) ……ほか
? 抵当権・保証をつける際の注意点
1 担保権・保証の附従性
2 抵当権設定時の対抗要件の必要性
3 抵当権設定登記の注意事項 ……ほか
? 商取引契約書作成の際の注意点
1 商取引契約
2 継続的商品取引
3 特約店(代理店)契約
第4章 信用調査
? 信用調査の基礎知識
1 信用調査とは
2 信用情報の収集
3 信用不安の判断 ……ほか
? 財務分析(財務諸表からの判断)
1 財務分析の信用性
2 中小企業の業績悪化の循環
3 財務分析の際の留意点 ……ほか
? 資金表(資金運用表,資金繰表,資金移動表)
1 資金表の作成
2 資金運用表
3 資金繰表 ……ほか
? 不動産登記事項証明書(登記簿謄本)からの判断
1 登 記 所
2 不動産登記簿の仕組み
3 不動産の登記事項証明書(登記簿謄本)を見る前の注意事項
……ほか
? 商業登記事項証明書(登記簿謄本)からの判断
1 商業登記
2 会社法制定と商業登記
第5章 債権回収の手続―権利の実現方法
? 権利の実現方法
1 自力救済の禁止
2 債務名義について
? 債務名義の取得方法
1 通常訴訟
2 仮執行宣言付支払督促
3 少額訴訟制度(民訴368条以下) ……ほか
? 強制執行
1 強制執行とは
2 金銭執行の仕組み
3 金銭執行?―不動産執行 ……ほか
? 仮差押え
1 仮差押えとは
2 仮差押えの要件
3 仮差押えの手続 ……ほか
第6章 担保権による回収
? 不動産担保権による回収
? 抵当権による回収?―担保不動産競売
1 担保不動産競売とは
2 担保不動産競売の申立手続とその流れ
3 実務の実情 ……ほか
? 抵当権による回収?―担保不動産収益執行
1 担保不動産収益執行とは
2 担保不動産収益執行の手続
3 担保不動産競売との関係
? 抵当権による回収?―物上代位
1 物上代位とは
2 物上代位と担保権実行との関係
3 物上代位権の行使方法 ……ほか
? 動産売買の先取特権に基づく物上代位
1 動産売買の先取特権に基づく物上代位の意味
2 差押えのための要件
3 申立てに必要となる証拠 ……ほか
第7章 信用不安の場合の対処方法
? 信用不安とその対処方法
1 信用不安の判断
2 信用不安の場合の対処方法
? 契約の解除
1 解除とは
2 債務不履行
3 約定解除 ……ほか
? 商品の引揚げ
1 自社商品の引揚げ
2 他社商品の引揚げ(代物弁済)
3 契約解除による商品の引揚げ
? 仮 処 分
1 仮処分とは
2 処分禁止の仮処分
3 占有移転禁止の仮処分
? 債権譲渡
1 債権譲渡とは
2 債権譲渡の対抗要件
3 第三者対抗要件 ……ほか
? 相 殺
1 相殺とは
2 相殺の方法
3 相殺契約・相殺予約 ……ほか
? 債権者代位権
1 債権者代位権とは
2 債権者代位権の要件
3 債権者代位権の行使方法 ……ほか
第8章 他の債権者に抜け駆けをされた場合の対処方法
? 詐害行為取消権
1 詐害行為取消権とは
2 詐害行為取消権の要件
3 詐害行為取消権の行使方法 ……ほか
? 破産申立て
1 債権者申立てによる破産申立て
2 否 認 権
3 否認権と詐害行為取消権の違い
? 取締役に対する責任追及(役員等の第三者に対する責任)
1 第三者責任訴訟
2 任務懈怠の態様
3 責任を負う取締役 ……ほか
? 法人格否認の法理の活用
1 法人格否認の法理とは
2 法人格否認の法理の適用ケース
3 法人格の濫用 ……ほか
第9章 債務者の倒産・死亡の場合の対応
? 債務者の倒産の場合の対応
1 債務者の倒産
2 債務者が破産の申立てをした場合
3 債務者が民事再生の申立てをした場合 ……ほか
? 債務者死亡の場合の対応
1 債務の相続
2 保証債務の相続
3 相続人の対応 ……ほか
第10章 債権回収と税金の問題
? 債権回収に必要な税務の知識
1 貸倒引当金
2 貸倒損失
3 以上を総合しての債権者の対処方法 ……ほか
? 租税債権の徴収と債権回収
1 滞納処分
2 交付要求
3 租税と他の債権との優先関係 ……ほか
第11章 債権回収と犯罪
? 債務者の犯罪
1 取引時における債務者の犯罪
2 強制執行時における債務者の犯罪
3 破産法上の債務者の犯罪
? 債権者の犯罪
1 権利行使と犯罪
2 貸金業法による規制
3 債権者の詐欺破産罪等
? 具体的ケース
1 二重売買
2 二重抵当
3 譲渡担保目的物を売却した場合 ……ほか
第12章 倒産法の要点
? 倒産法の改正の概要
1 破産法制定の経緯
2 民事再生法,会社更生法の改正
3 会社法施行に伴う倒産法の改正
? 破産手続の概要
1 手続の合理化
2 管 轄(4条〜7条)
3 保全処分関係 ……ほか
? 倒産実体法
1 否 認 権
2 相 殺 権
3 賃貸借契約について ……ほか
? 個人破産
1 免 責
2 自由財産
? 破産犯罪
? 会社法施行に伴う倒産法の改正の概要
1 破 産 法
2 民事再生法
3 会社更生法 ……ほか
第13章 信託と破産
? 委託者の破産
1 信託による財産処分
2 双方未履行双務契約の解除
3 否 認
? 受託者の破産
1 信託財産の破産財団不構成
2 信託財産に属する財産の対抗要件とは何か
? 信託契約の成立
? 信託の認定
第14章 電子記録債権法の概要
? 電子記録債権法の成立
1 電子記録債権とは
2 電子記録債権制度の目的
3 電子記録債権による資金調達のメリット
? 電子記録債権の発生・譲渡・消滅
1 電子記録債権の発生
2 電子記録債権の必要的記録事項と任意的記録事項
3 電子記録債権の譲渡 ……ほか
? 電子記録保証
1 電子記録保証とは
2 電子記録保証と民事上の保証の違い
3 特別求償権
? 電子記録債権の質入
1 電子記録債権の担保
2 電子記録債権への質権設定
? 電子債権記録機関
1 電子債権記録機関とは
2 電子債権記録機関の業務と規制
? 雑 則
1 電子記録債権の信託
2 電子記録債権の強制執行等
索 引
著者プロフィール
永石 一郎(ながいし いちろう)
弁護士,司法研修所民事弁護教官,東京弁護士会倒産法部長,同倫理特別委員会委員長,同知的財産権法部長,同紛争解決センター運営委員会委員長。
日本弁護士連合会「自由と正義」編集委員会委員長,同倒産法改正問題検討委員,東京三菱銀行社外監査役,一橋大学法科大学院特任教授,明治大学法科大学院兼任講師を経て,現在,日本弁護士連合会懲戒委員会委員。
〈主要著書等〉
「要件事実のすすめ(上・下)」(「自由と正義」日弁連,平成11年4・5月号),
「注釈民事再生法」(共著,金融財政事情研究会),
「ケースブック要件事実・事実認定」(共著,有斐閣),
「入門新会社更生法」(共著,東京弁護士会編,ぎょうせい),
「条解民事再生法(第2版)」(共著,弘文堂),
「要点解説新破産法」(共著,日弁連),
「要件事実的観点からみた改正否認権」(「法の支配」135号),
「中小企業のためのこれからの会社法実務」(編著,青林書院),
「倒産処理実務ハンドブック」(編集代表,中央経済社)など。
大坪 和敏(おおつぼ かずとし)
弁護士,日本弁護士連合会民事裁判手続に関する委員会委員。
〈主要著書等〉
「マンションの紛争Q&A」(共著,中央経済社),
「保証人のトラブルQ&A」(共著,中央経済社)など。
渡邉 敦子(わたなべ あつこ)
平成8年弁護士登録(東京弁護士会)とともに永石一郎法律事務所入所。
東京弁護士会倒産法部及び会社法部所属。
平成16年度日本弁護士連合会代議員,東京弁護士会常議員。
取締役職務代行者,事後設立・現物出資検査役,会社更生管財人補佐,酒造メーカー・産業廃棄物処理業者・商社・医療法人・出版社等の民事再生申立代理人,企業のコンプライアンス研修,債権回収等の各種訴訟に携わる。
〈主要著書等〉
「倒産処理実務ハンドブック」(共著,中央経済社),
「リースクレジットの法律相談」(共著,青林書院)など。