事業再編における信託活用の実務
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- 事業の再編・再生、買収防衛、資金調達などの局面で、新信託法によって可能となった事業信託や知財信託をどのように活用するか、シミュレーションで信託活用のビジネスモデルを解説。
目次
事業再編における信託活用の実務
目次
はじめに
序章 モデル事例の解説
第1章 事例編
? シミュレーションNo.1「優良事業に対する敵対的買収防衛策」
1 企業買収
1.1 友好的買収
1.2 友好的買収への対応
2 敵対的買収
2.1 敵対的買収のリスク
2.2 敵対的買収を受けやすい会社
2.3 敵対的買収者の得るメリット
3 買収防衛策(1)―既存の買収防衛策
3.1 買収防衛策
3.2 事前買収防衛策
3.3 事後買収防衛策
4 買収防衛策(2)―事業信託の活用
4.1 事業信託・信託宣言
4.2 買収防衛策としての事業信託の活用
4.3 クラウン・ジュエルとの比較 ……ほか
? シミュレーションNo.2 「重複事業の集約・再生,資金調達」
1 重複事業の集約
1.1 事業集約の必要性
1.2 事業集約の方法
1.3 産業活力再生特別措置法の活用 ……ほか
2 カーブアウトによるBUの切り出し
2.1 重複事業の抜本的見直し
2.2 カーブアウトの活用
2.3 ファンドの活用
3 企業の資金調達
3.1 資金調達の手法
3.2 子会社の資金調達―親子上場の観点
3.3 直接金融の特徴と選択 ……ほか
4 資金調達―事業信託(信託宣言)の活用
4.1 資金調達としての事業信託の活用
4.2 事業信託を活用した資金調達とトラッキング・ストックの比較
5 資金調達―間接金融(知的財産担保融資)
? シミュレーションNo.3 「不採算BUの処分・再生」
1 不採算BUに対する減損会計の適用
1.1 減損会計
1.2 知的財産のBU帰属
2 不採算BUの処分
2.1 ノンコアBUの売却
2.2 事業の売却と独占禁止法の関係
2.3 MBOの活用 ……ほか
3 不採算BUの再生―産業再生法の活用
3.1 産業再生法
3.2 産業再生法の適用を検討できるケース
3.3 産業再生法の支援措置 ……ほか
4 不採算BUの再生―事業信託の活用
4.1 事業信託の活用
4.2 検討を要する事項
? シミュレーションNo.4 「新規事業の立ち上げ」
1 優良技術の事業化検討
2 自社での事業化
2.1 社内ベンチャー制度とその限界
2.2 スピン・オフ
2.3 事業信託(限定責任信託)の活用
3 第三者との協業
3.1 第三者の経営資源の活用
3.2 業務提携・資本提携
3.3 業務提携における事業信託の活用 ……ほか
4 ベンチャー企業・大学との共同事業化
4.1 ベンチャー企業との連携
4.2 産学連携
? シミュレーションNo.5 「グループ知的財産管理」
1 会社法上の内部統制の観点
1.1 内部統制の観点からの知的財産管理
1.2 知的財産管理業務に関わるコンプライアンス体制
1.3 知的財産情報の保存及び管理体制 ……ほか
2 金融商品取引法上の内部統制の観点
2.1 知的財産の資産保全
2.2 業務の有効性及び効率性
3 知的財産管理の概要
3.1 従来の知的財産管理
3.2 これからの知的財産管理
4 知的財産の棚卸し
4.1 知的財産の棚卸しの概要
4.2 権利性の視点
4.3 収益性の視点
5 事業再編を想定した知的財産管理
5.1 事業再編に伴う知的財産管理上の課題
5.2 事業再編に伴う知的財産管理上の課題
(各シミュレーション固有の課題)
6 グループ会社の知的財産管理体制
6.1 グループ会社における知的財産管理体制
6.2 海外子会社のグローバル知的財産管理
第2章 解説編
1 各種M&A手法
1.1 事業譲渡
1.2 合 併
1.3 会社分割 ……ほか
2 敵対的買収防衛策
2.1 事前買収防衛策
2.2 事後買収防衛策
3 MBOの概要
3.1 MBOとは
3.2 MBO実施の際の法的検討事項
3.3 その他の留意事項
4 合同会社(LLC),有限責任事業組合(LLP)について
4.1 LLCとLLPの差異
4.2 LLC,LLPの設立手続き
5 信託法の概要
5.1 信託の特徴
5.2 改正信託法のポイント
5.3 信託の具体的内容―事業信託を行う上での想定される
留意事項など ……ほか
6 知的財産信託の特徴
6.1 知的財産信託における留意事項
6.2 海外の知的財産信託制度
7 カーブアウトとファンドの活用
7.1 事業再生におけるファンドの役割
7.2 ファンドを活用しない事業再生
8 知的財産担保融資
8.1 知的財産担保融資の現状
8.2 知的資産情報を利用した資金調達支援の取り組み
9 知的財産の棚卸しの手法
9.1 棚卸し作業の全体像
9.2 棚卸し作業の内容
9.3 グループ会社再編に備えた棚卸し
10 BU毎の知的財産管理
10.1 BU毎の知的財産管理の必要性
10.2 BU毎の知的財産の管理手法
10.3 BU毎のロイヤルティの管理手法 ……ほか
11 中国における知的財産管理
11.1 中国におけるグループ会社の知的財産管理の意義
11.2 中国における知的財産管理スキーム
11.3 中国における知的財産信託の可能性 ……ほか
12 グループ会社における知的財産管理
12.1 持株会社と知的財産管理
12.2 グループ内知的財産信託
13 減損会計の概要
13.1 減損会計とは
13.2 資産のグルーピング
13.3 減損の兆候の把握 ……ほか
第3章 資料編
1 知的財産管理上の内部統制チェックリスト
2 IPTJ簡易技術デューデリジェンス
2.1 簡易技術デューデリジェンスの目的
2.2 簡易技術デューデリジェンスの特徴
2.3 簡易技術デューデリジェンス(サンプル)
3 IPTJ棚卸しサンプル(抜粋)
3.1 技術評価
3.2 資産評価
3.3 総合評価 ……ほか
4 IPTJ MTマトリックス
4.1 MTマトリックスとは
4.2 MTマトリックス(現状)の作成
4.3 開発戦略・事業戦略・知的財産戦略の策定
5 上海信託登記センター概要
6 上海信託登記センター信託登記業務規則
著者プロフィール
<編著者紹介>
IPトレーディング・ジャパン株式会社
IPトレーディング・ジャパン株式会社(IPTJ)は,知的財産の流通・流動化事業を通じてIP INCUBATORとしての役割を担いつつ,企業や地方公共団体における知的財産の価値の極大化を支援する知的財産戦略立案受託事業を展開,さらに,知的財産の事業化やそのための資金調達,知的財産の売買,評価,棚卸し,保守・管理,権利化支援等を受託している知的財産流通業者である。
また,流通の現場で得たノウハウを生かした出版や教育プログラムをもとに各種セミナー・研修を企画・開催すると共に,法務・知的財産にフォーカスした人材紹介業も行っている。
<執筆者紹介>
IPトレーディング・ジャパン株式会社
梅原 潤一
代表取締役社長兼CEO
アルプス電気株式会社 取締役 法務・知的財産・貿易管理担当産業構造審議会知的財産政策部会「流通・流動化小委員会」委員等政府委員,早稲田大学客員教授,産業能率大学兼任講師等を歴任。
■著書・論文:
「知的財産管理実務ハンドブック」,
「中国知的財産管理実務ハンドブック」(いずれも中央経済社),
「知財紛争トラブル100選」(三和書籍),
「別冊NBL102知的財産信託の活用法」(別冊NBL編集部),
その他多数。
清松 久典
取締役 知財戦略支援部長
高鳥 拓也
知財戦略支援部 シニアコンサルタント
アルプス電気株式会社
小室 亘
技術法務部 戦略法務企画グループ
■著書:
「知財紛争トラブル100選」(※不正競争防止法部分を担当)(三和書籍)
フレッシュフィールズ・ブルックハウス・デリンガー(上海オフィス)
野村 高志
アソシエート 弁護士
専門は中国内外のM&A,企業再編,中国投資取引案件,各種契約交渉,中国知的財産権案件,訴訟・紛争案件など。中国法務・中国知的財産に関する著作・講演は多数。
■著書・論文:
「改正中国商標法の概要について」(「国際商事法務」(社団法人国際商事法研究所)Vol.29 No.12〜Vol.30 No.3),
「中国における意匠権審査基準について」(「特許ニュース」(財団法人経済産業調査会)No.11489),
「中国における知的財産権紛争の実務―商標権,意匠権侵害を中心に」(「NBL」(商事法務)No.832),
「中国知的財産管理実務ハンドブック」(IPトレーディング・ジャパン株式会社編著・中央経済社)等。