細やかで実効的なケアを 心の健康・ハラスメント対応(2021年5月特集)

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特集第2
回

5月ももう終わりですね。連休のエナジー貯金、かつかつになってきた頃ではないでしょうか。
仕事に身が入らない、部下の元気がなさそう、職場の雰囲気がギスギスしている......なんてお悩みは、制度を整えると解決するかもしれません。

第2回は、「心の健康・ハラスメント対応」。人事労務に携わる方はもちろん、部下やご自身の不調が気になる方にも役立つ2冊をご紹介します(文責:中央経済社 電子コンテンツ編集支援室)。

複雑化する事例への対処法をチェック!

ケースでわかる実践型職場のメンタルヘルス対応マニュアル

時と場合によって「正解」が異なるメンタルヘルス対策。
関係者の連携が求められるデリケートなこのテーマには、産業医と弁護士の視点が盛り込まれたこちらの書籍をぜひご一読ください。
メンタルヘルス分野に詳しい産業医の森本英樹氏と弁護士の弁護士の向井蘭氏による、実践的な解説書です。

目 次

第1章 メンタルヘルスの現状、対策の必要性


第2章 復職支援の実際


第3章 復職・退職判定の勘所


第4章 問題社員対応


第5章 退職勧奨


第6章 メンタルヘルス不調と労働災害


第7章 事例紹介


第8章 従業員の健康管理情報


まずは、第1章でメンタルヘルス分野を取り巻く現状をしっかり把握。メンタルヘルス不調者が増加する現状を示しながら、企業が対策を行うべき課題が説明されています。
第2章では休職検討・復職検討と復帰後のケアなど、段階ごとの留意点をチェック可能。復職を検討するタイミングや復帰が難しい場合の退職判断については第3章で、社員の問題行動への対処方法は第4章で解説されています。

検討の結果、退職勧奨を行う場合には、第5章の事例が役立つはず。
続く第6章では労働災害が申請されうるケースや実際に行われた場合の実務対応が、7章でも採用から退職までの段階別事例+イレギュラーケースが、紹介・解説されています。

最終章では、従業員の健康情報管理を規定化するまでの具体的な方法をチェックできます。
「勤務間インターバル制度」「問題行動を起こす場合こそ面談が必要」など、随所に掲載された19のコラムも新たな視点につながるはずです。

各種ハラスメント対策の実務を整理

女性活躍・ハラスメント規制法に対応!Q&A発達障害・うつ・ハラスメントの労務対応〈第2版〉

人事労務担当者の強い味方! パワハラ防止に係る法律上の規定をきちんと確認するなら、一問一答形式で詳細かつ丁寧に解説しているこちらが最適です。
採用後に障害を持っていることがわかったり、うつ病を発症したりした場合の対処についても、人事労務の要点がまとめられています。

目 次

第1部 「女性活躍・ハラスメント規制法(関係5法の改正)」による対策の強化


第2部 発達障害・精神疾患の種類、症状、職場における配慮ポイントなど


第3部 パワハラ・セクハラ・マタハラ・パタハラ等の防止措置と発生時の対応


第4部 メンタル不調者に配慮した労務管理1


第5部 メンタル不調者に配慮した労務管理2


第6部 従業員が精神障害を発病した場合の労災保険の取扱い


第1部では、ハラスメント防止・相談対策規定の拡充等関係4法の解説や、女性活躍推進法、労働施策総合推進法が解説されています。多様な労働者にとって働きやすい環境づくりに向けて、一層の対応が求められているなか、今一度制度の整理をしてみてもよいかもしれませんね。

障害の種類や特性について、正しく理解し、適切な対応をするためには、第2部の各章をご一読ください。あわせて第6部「従業員が精神障害を発病した場合の労災保険の取扱い」を確認しておくと、より実効的な対応ができそうです。精神障害についての新労災認定基準、パワハラ・セクハラ等で精神障害になった場合の労災補償給付について解説されています。

第3部においては、事業主に課せられる従業員についての安全配慮義務が取り上げられています。パワハラ、セクハラ、マタハラ、LGBTハラスメントなど、「気づかなかった」では済まない問題に関して、防止策と起きてしまったときの対応策が記載されています。

第4・5部は、「メンタル不調者に配慮した労務管理」。ケース別にまとめられています。
採用選考時の留意点や、職場のメンタルヘルス対策、精神疾患発症時の対応等については、第4部を、私傷病休職の発令、休職中の取扱い、職場復帰、自動退職・解雇等は第5部を、それぞれご確認ください。

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