『会計のヒストリー80』(2021年7月特集 第1回)

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2021年7月特集「夏休みに読んでほしい本!」メイン画像

さあ、もうすぐ夏休み! 長い休暇を利用して勉強をしようという方も多いのではないでしょうか。そんなあなたに、夏の休暇に読むのにちょうどよいおすすめの書籍を紹介します。キャリアを考えるうえでも役に立つものばかりです。休暇のおともにぜひ!
今回は、会計の世界を深く知ることができる一冊をご紹介します。

Q1 本書の内容を教えてください。

「第1部 簿記・財務会計」、「第2部 管理会計」、「第3部 監査」について、大学の講義でとり上げられる主要な論点の歴史的な背景・変遷を、1論点を原則見開き2頁もしくはその倍数でコンパクトに解説しています。

会計のヒストリー80の解説ページの例
見開きで解説


Q2 本書を企画されたきっかけや背景を教えてください。

他社ですが、『日本経営史の基礎知識』経営史学会編(有斐閣)という書籍があります。この書籍は1論点見開きでその分野を専門に研究されている方が執筆されていて、会計でこんな感じの書籍をつくりたいなぁと以前から思っていました。
そして、その妄想をだいぶ以前になりますが本書の編者の先生のお一人にお話したことがあります。それを覚えてくださっていたかは定かではないのですが、その先生が中心になって行われた日本会計史学会のプロジェクト「簿記論・会計学講義で語るべき会計史」の研究成果をかたちにしたのが本書です。


Q3 本書はどのような人に、あるいはどのような場面で読んでいただきたいですか?

Q2にあるように、もともとは大学の講義で語るべき内容をねらいとしてつくられたものですので、まずは大学生や会計士・税理士などの資格試験受験生に読んでいただきたいですね。
また、実務家の方々も歴史を知ることで仕事に活きる有益な知識が得られると思います。
さらに、歴史好きの方が、本書のエピソードを通じて、会計に興味をもっていただければと期待しています。


Q4 本書のこだわりポイントを教えてください。

Q1にもあるように、1論点を原則見開き2頁もしくはその倍数でコンパクトに解説している点が大きなポイントです(そのようになっていない論点もいくつかあるのですが・・・)。
これは、読者が読みやすいようにとの配慮ですが、著者そして編者の先生にはこの分量に納めるように執筆・調整いただいくのに大変なご面倒をおかけしましたね。



『会計のヒストリー80』に掲載している80のトピック一覧。第1部監査、第2部管理会計、第3部監査、など。
80のトピックが集結


Q5 読者の方へのメッセージをお願いします。

現在の制度や実務の歴史的な背景・変遷を知ることで、より深い理解が得られます。
学習や実務では、目先の知識の習得にとらわれがちですが、比較的時間のとれるこの夏休みにぜひ本書で今に活きる歴史を学んでいただければと思います。