アメリカ特許実務マニュアル―2011年米国特許法改正を踏まえて

本の紹介

2011年米国特許法改正は、先願主義への転換に代表される大規模のものだが、未だ全体像は明らかでない。本書は、新法・現行法を明示しながら、現在の実務を明らかにする。

アメリカ特許実務マニュアル
― 2011年米国特許法改正を踏まえて
目次

　推薦のことば
　まえがき

　本書の使い方

第１章　米国特許制度の全体像
　Ⅰ　米国特許制度の特徴
　　１　先発明主義
　　２　米国特有の先願主義　……ほか
　Ⅱ　AIAによる改正特許法の概要
　　１　AIAによる特許法改正の特徴
　　２　AIAによる改正の主な項目
　Ⅲ　AIAによる改正特許法の影響

第２章　米国特許出願の準備
　Ⅰ　出願段階における基礎知識
　　１　出願時に提出する書類
　　２　宣誓書または宣言書　……ほか
　Ⅱ　米国出願明細書の作成
　　１　明細書の項目
　　２　日本の明細書の項目との比較　……ほか
　Ⅲ　米国出願用クレームの作成
　　１　クレームの記載形式の概要
　　２　プリアンブル（Preamble）　……ほか

第３章　特許要件
　Ⅰ　保護対象
　　１　概　　要
　　２　AIAとの関係　……ほか
　Ⅱ　新規性（現行特許法）
　　１　現行特許法102条の概要
　　２　法定阻害事由（特許法102条⒝項）　……ほか
　Ⅲ　非自明性（現行特許法103条）
　　１　AIAとの関係
　　２　概　　要　……ほか
　Ⅳ　新規性（改正特許法102条）
　　１　先願主義への移行
　　２　施行日と適用対象　……ほか
　Ⅴ　非自明性（改正特許法103条）
　　１　AIAとの関係及び施行日
　　２　改正特許法103条
　Ⅵ　明細書の記載要件（記述要件）
　　１　特許法112条とAIAとの関係
　　２　特許法112条第１パラグラフ　……ほか
　Ⅶ　実施可能要件（特許法112条第１パラグラフ）
　　１　概　　要
　　２　実施可能要件の判断基準　……ほか
　Ⅷ　ベストモード要件（特許法112条第１パラグラフ）
　　１　概　　要
　　２　ベストモードの主観的要件と客観的要件　……ほか
　Ⅸ　明細書の記載要件（特許法112条第２パラグラフ）
　　１　条　　文
　　２　特許法112条第２パラグラフの２つの要件　……ほか
　Ⅹ　ダブルパテント（二重特許）
　　１　ダブルパテントの概要
　　２　ダブルパテントの種類　……ほか

第４章　情報開示義務と不正行為
　Ⅰ　情報開示義務
　　１　概　　要
　　２　特許性に関する重要性についての補正案　……ほか
　Ⅱ　不正行為（Inequitable conduct）
　　１　概　　要
　　２　不正行為の要件　……ほか

第５章　出願公開，仮保護の権利，情報提供
　Ⅰ　出願公開
　　１　概　　要
　　２　公開の対象とならない出願　……ほか
　Ⅱ　仮保護の権利
　　１　概　　要
　　２　要　　件
　Ⅲ　情報提供
　　１　AIAとの関係
　　２　発行前第三者情報提供制度　……ほか

第６章　特許出願の審査
　Ⅰ　早期審査
　　１　AIAとの関係
　　２　AIAによる優先審査制度　……ほか
　Ⅱ　限定要求（Restriction Requirement）
　　１　概　　要
　　２　限定要求の要件　……ほか
　Ⅲ　選択要求（Election Requirement）
　　１　概　　要
　　２　選択要求の具体例　……ほか
　Ⅳ　オフィスアクションに対する対応（総論）
　　１　オフィスアクションの概要
　　２　リジェクションとオブジェクション　……ほか
　Ⅴ 　オフィスアクションの分析法（新規性・自明性拒絶）
　　１　AIAとの関係
　　２ 　新規性・自明性拒絶についての基本的な考え方　……ほか
　Ⅵ　レスポンスの基本事項
　　１　レスポンスの必須事項
　　２　意見書の書き方の具体例とその説明

第７章　審　　判
　Ⅰ　審判（Appeal）
　　１　審判の概要
　　２　AIAとの関係　……ほか
　Ⅱ　審判前会議（Pre-Appeal Brief Conference）
　　１　審判前会議の概要
　　２　審判前会議の要件　……ほか

第８章　特許付与後のレビュー制度
　Ⅰ　付与後異議申立（Post-grant review）
　　１　付与後異議申立の概要
　　２　施行日及び対象　……ほか
　Ⅱ　当事者系レビュー（Inter partes review）
　　１　当事者系レビューの概要
　　２　施行日及び対象　……ほか
　Ⅲ 　対象ビジネス方法特許の暫定的異議申立
　　　　　（Transitional post-grant review）
　　１　概　　要
　　２　施行日及び対象　……ほか
　Ⅳ　査定系再審査（Ex parte reexamination）
　　１　再審査の概要
　　２　AIAとの関係　……ほか
　Ⅴ　当事者系再審査（Inter partes reexamination）
　　１　当事者系再審査の概要
　　２　AIAとの関係　……ほか
　Ⅵ　補充審査（Supplemental Examination）
　　１　概　　要
　　２　補充審査の流れ　……ほか

第９章　訂正・再発行
　Ⅰ　訂正証書（Certificate of Correction）
　　１　概　　要
　　２　AIAによる改正　……ほか
　Ⅱ　再発行（Reissue）
　　１　概　　要
　　２　AIAによる改正　……ほか

　主要参考文献

　【資料】 AIA施行日一覧
　　　　　 比較料金表

　索　　引


著者プロフィール 井上　知哉（いのうえ　ともや）
はるか国際特許事務所　パートナー弁理士
2000年　慶應義塾大学理工学部物理情報工学科卒業。
2002年　慶應義塾大学大学院理工学研究科総合デザイン工学専攻光・像情報工学専修修士課程修了。
2002年〜2005年　松下電器産業株式会社（現パナソニック株式会社）知的財産部。
2006年　Franklin Pierce Law Center（米国） 知的財産権修士課程修了。
2006年〜2009年　Osha Liang LLP（オーシャリャン法律事務所（米国））。
2009年〜現在　はるか国際特許事務所。
2001年　弁理士試験合格。2006年　米国弁理士試験（Patent Bar Exam）合格。
2010年　米国ニューヨーク州弁護士試験（NY Bar Exam）合格。
アジア弁理士協会（APPA）模倣品海賊版対策委員会委員（2010年〜現在）。
日本弁理士会国際情報活動センター所属（2010年〜現在）。

井上 知哉（いのうえ ともや）