- 本の紹介
- 法学部生を主な対象とした入門テキスト。手形法・小切手法の理解に必要な民法の基礎知識から確認することで、民法に苦手意識を持つ読者にも分かり易い解説となっている。
目次
手形法・小切手法入門〈第2版〉
目次
Ⅰ 有価証券法総論
1 有価証券法という法分野
2 民商法の規定はどうなっているのか
3 債権と証券との結合を考える
3-1 債権は財産であるという意識
3-2 財産は取引の対象となる
3-3 証券的債権とは何か ……ほか
4 有価証券概念に含まれない証券
4-1 証拠証券とは何か
4-2 免責証券とは何か
4-3 設権証書(設権証券)とは何か
5 債権譲受人のさらなる不安
5-1 債権の存在に対する不安
5-2 債権の所在に対する不安
5-3 債権の価値に対する不安
6 民法が定める有価証券
6-1 記名債権
6-2 指図債権
6-3 記名式所持人払債権 ……ほか
7 商法が定める有価証券の一般規定
7-1 債務履行の場所
7-2 債務者の遅滞
7-3 商法上の指図証券および無記名証券の概観 ……ほか
8 有価証券の分類
8-1 債権証券・物権証券・社員権証券
8-2 要因証券・無因証券
8-3 文言証券・非文言証券 ……ほか
9 有価証券の効力発生時期
9-1 要因証券の場合―貨物引換証を例として
9-2 無因証券の場合―約束手形を例として
9-3 手形理論
10 有価証券行為と行為者の意思の不存在・瑕疵ある意思表示
10-1 要因証券の場合―貨物引換証を例として,
文言証券性とのかかわりにおいて
10-2 無因証券の場合―約束手形を例として
Ⅱ 約 束 手 形
1 約束手形のイメージ
2 約束手形の経済的機能
3 手形行為の意義
4 約束手形の振出―基本手形行為
4-1 振出の方式と効力
4-2 誰が手形を振り出せるのか―手形能力
4-3 振出人の署名 ……ほか
5 白地約束手形の振出
5-1 白地手形とは何か
5-2 白地手形はどのような有価証券か
6 約束手形の譲渡
6-1 裏書による譲渡―総説
6-2 裏書の意義,方式
6-3 裏書の効力 ……ほか
7 手形の善意取得―手形法16条2項
8 手形行為独立の原則―手形法7条
9 手形抗弁の制限
9-1 手形抗弁とは何か
9-2 手形法17条の法構造
9-3 物的抗弁にはどのようなものがあるか ……ほか
10 白地約束手形の流通
10 -1 譲渡の方法および効力
10 -2 白地補充権とその濫用
11 約束手形になされる手形保証
11 -1 手形保証の意義
11 -2 手形保証の効力
11 -3 手形保証人による主債務者の抗弁の援用 ……ほか
12 手形の質入れと取立委任
12 -1 質入裏書
12 -2 隠れた質入裏書
12 -3 取立委任裏書 ……ほか
13 約束手形の支払い
13 -1 満期の到来と適法な支払呈示
13 -2 支払呈示期間後の呈示
13 -3 満期前の支払い ……ほか
14 約束手形の遡求
14 -1 遡求の意義
14 -2 遡求当事者
14 -3 遡求権行使の条件 ……ほか
15 約束手形の喪失
15 -1 手形を喪失した者の地位
15 -2 公示催告手続
15 -3 除権決定 ……ほか
16 約束手形の時効
16 -1 短期消滅時効
16 -2 各時効期間
16 -3 時効の中断 ……ほか
17 利得償還請求権
17 -1 利得償還請求権の意義
17 -2 利得償還請求権の発生
17 -3 利得償還請求権の行使と手形の所持 ……ほか
18 約束手形の実質関係
18 -1 手形の授受が原因関係に及ぼす影響
18 -2 手形割引
Ⅲ 為 替 手 形
1 為替手形のイメージ
2 為替手形の振出
2-1 手形要件
2-2 有益的記載事項等
2-3 当事者資格の兼併 ……ほか
3 為替手形の流通
4 為替手形の引受
4-1 引受とは何か
4-2 引受のための呈示
4-3 引受の方法 ……ほか
5 為替手形になされる手形保証
6 為替手形の支払い
7 為替手形の遡求
7-1 遡求当事者
7-2 満期前の遡求
7-3 満期後の遡求 ……ほか
8 為替手形の喪失・時効・利得償還請求権等
9 荷為替手形
Ⅳ 小 切 手
1 小切手のイメージ
2 小切手の振出
2-1 小切手要件
2-2 受取人の表示
2-3 小切手契約 ……ほか
3 小切手の流通
4 小切手の支払い
4-1 支払いのための呈示
4-2 支払委託の撤回
4-3 支払人の調査義務と入金証明 ……ほか
5 支払保証およびこれに代わる自己宛小切手
5-1 支払保証
5-2 自己宛小切手(預手)
6 小切手の遡求
7 小切手の喪失・時効・利得償還請求権等
〈資料〉 統一約束手形用紙(表)と記載例
統一為替手形用紙(表)と記載例
統一手形用紙(裏)と記載例
統一小切手用紙(表)と記載例
〈付録〉 手形法・小切手法に関する代表的な判例のリスト
〈索引〉
著者プロフィール
淺木 愼一(あさぎ・しんいち)
昭和28年,愛媛県西条市出身
名古屋大学法学部・同大学院法学研究科博士前期課程を終え
小樽商科大学商学部助教授,神戸学院大学法学部教授,明治学院大学法学部教授,金沢大学法学部教授,金沢大学人間社会学域法学類教授
現在,名城大学法学部教授
[主要著書等]
『企業取引法入門』(中央経済社・平成13年,共編著)
『ショートカット民法〔第2版〕』(法律文化社・平成13年,共著)
『手形法・小切手法入門』(中央経済社・平成15年)
『日本会社法成立史』(信山社・平成15年)
『現代企業法入門〔第4版〕』(中央経済社・平成17年,共編著)
『商法総則・商行為法入門〔第2版〕』(中央経済社・平成17年)
『会社法旧法令集』(信山社・平成18年)
『新・会社法入門』(信山社・平成18年)
『浜田道代先生還暦記念 検証会社法』(信山社・平成19年,共編著)
『会社法旧法令集Ⅱ』(信山社・平成20年)
『商法探訪〔第2版〕』(信山社・平成22年)
『商法学通論Ⅰ』(信山社・平成22年)
『商法学通論Ⅱ』(信山社・平成23年)
『やさしい企業法』(嵯峨野書院・平成23年,共編著)