- 本の紹介
- M&A後の実務を経営・業務・意識に分け、企業内部の視点から解説した入門書。幅広いテーマを図表等を用い分かりやすく説明。企業の実例をもとに書かれ、貴重な内容である。
目次
企業買収後の統合プロセス
すらすら読めるPMI 入門
目次
序章 「買ってからどうするか」で買収の成否が決まる
1 一般的な経営手法となったM&A
2 M&Aの成功は難しい
3 M&A失敗の理由はPMIにある
4 PMIの定番を押さえると応用が効く
第1章 M&A 全体のプロセス
1 M&Aプレ・フェーズ
1 買収戦略の立案
2 ターゲット企業の選定
2 M&Aファースト・フェーズ
1 フィナンシャルアドバイザーの選定,外部専門家の起用
2 ターゲット企業へのアプローチと初期分析
3 企業価値算定
4 買収スキーム(買収形態)の策定
3 M&Aミドル・フェーズ
1 交渉
2 基本合意書
3 デューデリジェンス(DD)
4 M&Aファイナル・フェーズ
1 最終契約
2 クロージング
3 PMI
第2章 PMIフェーズごとのプロセス
1 買収を意思決定するまで
1 ガバナンス(統治)の方針を検討する
2 PMI の視点から統合の形態を考える
3 PMI の視点から持分比率を考える
4 PMI の視点から統合によるシナジー効果試算を考える
5 PMI での人選
6 Day1までの統合スケジュールを決めておく
7 PMI で必要なコミュニケーション
2 PMI全体のプロセス
1 最終契約締結日(Day0)から統合の日(Day1)<フェーズ1>
2 クロージング日(Day1)<フェーズ2>
3 クロージング日(Day1)からクロージング後100日(Day100)
<フェーズ3>
4 クロージング後101日から統合後1,2年目<フェーズ4>
第3章 経営のPMI
1 戦略分科会
2 事業ポートフォリオの再構築
3 ガバナンス体制の構築・組織体制の統合
1 ガバナンス体制の見直し・構築
2 組織体制の見直し
3 ガバナンスインフラの見直し・整備
4 IR 活動の重要性
5 経営チームの編成
4 財務戦略
1 買収後,財務戦略はどうあるべきか
2 買収スキームの決定
3 クロージング後(DAY1)への準備
第4章 業務のPMI
1 クロスセルによる売上高へのシナジー効果
1 クロスセルの課題と対応策
2 顧客流出リスクへの対応
2 新製品,新サービスの開発
3 購買の統合
4 販売費の削減
5 管理費の削減
6 人事制度の統合
1 人事制度統合の意味・狙い
2 ストラクチャータイプ別の留意点
3 統合プロジェクトの進め方
4 主要統合事項の検討の視点
7 会計・内部統制の統合
1 短期の目標
2 中長期の目標
第5章 意識のPMI
1 意識のPMIにおいてのステップ
1 Day0までにすること
2 Day0からDay1までにすること
3 Day1からDay100までにすること
4 Day101以降にすること
2 意識のPMIの事例
1 企業文化がM&A 失敗の原因の1つになった事例
2 新しい価値観・理念を作り出そうとした事例
3 価値観のすり合わせを焦らなかった事例
第6章 エリア別クロスボーダーPMI事例
1 アメリカ
1 リテンションにおけるPMI 課題
2 ガバナンス体制におけるPMI 課題
2 ヨーロッパ
1 言語・文化・地理におけるPMI 課題
2 法規制・コンプライアンスにおけるPMI課題
3 中国
1 リテンションにおけるPMI 課題
2 言語・文化の違いに関連した,ガバナンスにおけるPMI課題
4 インド
1 ガバナンス体制におけるPMI 課題
5 ベトナム
6 中東
1 言語・文化におけるPMI 課題
第7章 ストーリーでわかるPMI
1 プロジェクトの背景
2 プロジェクト始動
1 プロジェクトチーム組成
2 統合の意思決定
3 「統合まで」「統合後」の日程計画と検討体制
3 新会社のための下準備
1 統合後の組織,権限,規程類の検討
2 既存顧客の対応
3 オフィスの決定
4 全社員との面談
5 統合の日
4 統合の日,その後
1 統合後1カ月
2 統合後2〜3カ月目
3 中間報告
4 さらなる業務改革をめざして
5 成功の秘訣
巻末資料
フェーズごとのPMI の要点一覧
あとがき
著者プロフィール
[編著者紹介]
前田絵理(まえだえり)
慶応義塾大学法学部法律学科卒。
弁護士として国内大手法律事務所勤務を経て,現在国内大手メーカー法務部にて主にM&A,契約交渉,コンプライアンス業務に従事。
第二東京弁護士会所属,日本組織内弁護士協会理事,日本弁護士連合会弁護士業務改革委員会企業内弁護士小委員会委員。