監査・保証業務の総合研究

内藤 文雄 編著

定価(紙 版):6,380円(税込)

発行日:2014/01/21
A5判 / 320頁
ISBN:978-4-502-08990-9

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本の紹介
現代社会におけるさまざまな情報やシステム等の信頼性・安全性・合理性は如何にしたら確保できるのか? 財務諸表監査を基本モデルとして発展する保証業務の可能性を探究する。

目次


監査・保証業務の総合研究
目次

 序

 序 章 研究の目的と課題
  第1節 本研究の目的
  第2節 検討対象の監査・保証業務
  第3節 監査・保証業務概念に関する検討課題

第1部 監査・保証業務の理論
 第1章 監査・保証業務の理論的枠組み
  第1節 保証業務の定義・主題・主題情報・種類
  第2節 合理的保証業務と限定的保証業務
  第3節 業務リスク
  第4節 積極的方式による報告と消極的方式による報告

 第2章 保証業務の構成要件
  第1節 はじめに
  第2節 ISAE 3000の特徴
  第3節 保証業務の目的と定義
  第4節 保証業務の構成要件
  第5節 保証業務の範囲
  第6節 む す び

 第3章 クラリティ版ISAとISAE3000の比較
  第1節 はじめに
  第2節 ISAとISAE 3000との類似点⑴
  第3節 ISAとISAE 3000との類似点⑵
  第4節 ISAとISAE 3000との相違点
  第5節 考  察
  第6節 結びに代えて

 第4章 保証業務と2条1項業務
  第1節 わが国公認会計士業務の特異性
  第2節 わが国公認会計士の業務範囲
  第3節 保証業務としての1項業務
  第4節 監査類似業務の保証業務としての位置付け
  第5節 む す び

 第5章 無形項目にみる保証業務の対象の拡大可能性
  第1節 はじめに
  第2節 会計上の無形資産の認識
  第3節 無形項目の存在
  第4節 無形項目の価額の評価
  第5節 ナラティブ・レポーティングによる無形項目の開示
  第6節 「監査報告書の改善」プロジェクトと無形項目
  第7節 結  語

 第6章 保証業務手続の差異比較
  第1節 はじめに
  第2節 保証業務の計画段階における手続の前提条件の差異
  第3節 実施段階における手続の差異
  第4節 保証水準の決定要因
  第5節 保証手続と保証水準の関係分析
  第6節 む す び

 第7章 金融商品取引法監査と内部監査
  第1節 本章の目的と検討対象とした保証業務
  第2節 検討の前提
  第3節 検討の視点と結果の概要
  第4節 検討結果に基づく考察

 第8章 証明業務と合意された手続業務
  第1節 わが国における合意された手続業務の意義
  第2節 諸外国における合意された手続業務の内容
  第3節 証明業務と合意された手続業務の関係
  第4節 む す び

第2部 監査・保証業務の実際
 第9章 公正価値等の監査・保証業務
  第1節 本章の目的と分析対象
  第2節 公正価値等の評価業務(直接業務)
  第3節 公正価値等の監査(証明業務)
  第4節 ま と め

 第10章 情報システムの保証業務
  第1節 はじめに
  第2節  職業会計士による情報システムに係る保証業務の特徴
  第3節  職業会計士による情報システムに係る保証業務の種類
  第4節 非職業会計士による保証業務
  第5節  ITに係る保証業務の今後のあり方

 第11章 保証業務としての地方公共団体の監査
  第1節 はじめに―監査委員監査と外部監査
  第2節 外部監査の概要
  第3節 外部監査と保証
  第4節 おわりに

 第12章 ESG情報の統合開示と監査・保証業務
  第1節 はじめに
  第2節 ESG情報開示の国際的潮流
  第3節 ESG情報の監査・保証
  第4節 おわりに

 第13章 サステナビリティ情報保証業務
  第1節 はじめに
  第2節 サステナビリティ情報保証業務の構成要素
  第3節 サステナビリティ情報審査登録制度
  第4節 おわりに

 第14章 知的資産経営の保証業務
  第1節 はじめに
  第2節 知的資産経営の開示ガイドライン
  第3節  会計専門職による知的資産経営報告書の保証の可能性
  第4節  中小企業を中心とした知的資産経営報告書の開示の
        実務と保証
  第5節 京都府による「知恵の経営報告書」の作成と保証
  第6節 結語―知的資産情報の保証の問題点

 第15章 金融検査・リスク計量モデル審査業務
  第1節 はじめに
  第2節 金融検査の目的・内容と監査業務との異同
  第3節 当局モデル審査の内容と監査業務との異同
  第4節 ISAE 3000の枠組みからみた異同
  第5節 おわりに

第3部 監査・保証業務の展望
 第16章 監査・保証業務の構成要件体系
  第1節 はじめに
  第2節 監査・保証業務の分類基準
  第3節 財務情報監査類似業務
  第4節 財務情報監査非類似業務
  第5節 おわりに

 第17章 保証水準に対する意識調査
  第1節 意識調査の概要
  第2節 回答状況
  第3節 回答結果
  第4節 保証水準に関する質問票調査の含意

 第18章 監査・保証業務の概念モデル
  第1節 本章の目的
  第2節 監査・保証業務による保証内容
  第3節 監査・保証業務の概念モデルの提示

 終 章 研究成果のまとめ
  第1節 本書の概要
  第2節 監査・保証業務の理論的基礎に関する研究成果
  第3節 監査・保証業務の実務に関する研究成果
  第4節 監査・保証業務の展望に関する研究成果

 [付表] わが国における保証業務に関する研究・基準・ガイドライン
       の状況(1995年〜2012年)

 参考文献

 索  引



著者プロフィール 【編著者紹介】
内藤 文雄(ないとう ふみお)
昭和31年神戸市に生まれる。
昭和56年神戸大学経営学部卒業。
昭和61年同大学院単位修得退学。同年神戸大学経営学部助手。
専任講師,助教授を経て,平成7年博士(経営学)神戸大学を取得,
平成9年神戸大学経営学部教授,
平成11年同大学院経営学研究科教授。
平成18年神戸大学名誉教授・甲南大学経営学部教授となり,
現在に至る。
日本会計研究学会理事・評議員,日本監査研究学会理事,金融庁企業会計審議会臨時委員,公認会計士試験委員,日本公認会計士協会品質管理審議会会長代理,同監査業務モニター会議委員,環境省環境報告書審査基準委員会委員などを歴任。
専攻は企業会計論および監査論。

[主要著書]
『財務情報等の監査・保証業務』(中央経済社,平成24年),
『分析 利益情報の変容と監査』(共著,中央経済社,平成23年),
『財務諸表監査の考え方(改訂版)』(税務経理協会,平成23年),
『国際監査基準の完全解説』(共編著,中央経済社,平成22年)等,著書10編,学術論文150編。






















著者紹介

内藤 文雄(ないとう ふみお)
[プロフィール]
1981年神戸大学卒業。1986年同大学院単位修得退学。同年神戸大学経営学部助手,専任講師,助教授を経て,1995年博士(経営学)神戸大学を取得,l997年神戸大学経営学部教授,1999年同大学院経営学研究科教授,2006年神戸大学名誉教授,甲南大学経営学部教授となり,現在に至る。専攻は,企業会計論および監査論。
日本会計研究学会理事・評議員・学会賞等審査委員,日本監査研究学会理事,金融庁企業会計審議会臨時委員・公認会計士試験試験委員,日本学術振興会科研費国際共同研究加速基金審査委員・科研費審査委員(第一次),日本公認会計士協会品質管理審議会会長代理・監査業務モニター会議委員・資格審査委員,環境省環境報告書審査基準委員会委員,日産自動車株式会社ガバナンス改善特別委員会委員,日本内部監査協会青木賞審査委員などを歴任・現任。

[主な著作]
『監査の質に対する規制』(共著,国元書房,2021年)
『監査・保証業務の総合研究』(編者,中央経済社,2014年)
『財務情報等の監査・保証業務』(単著,中央経済社,2012年)
『分析 利益情報の変容と監査』(共著,中央経済社,2011年)
『財務諸表監査の考え方〔改訂版〕』(単著,税務経理協会,2011年)
『国際監査基準の完全解説』(共編著,中央経済社,2010年)
『財務諸表論―ミドルクラス―』(単著,税務経理協会,2005年)
『財務諸表監査の変革』(単著,税務経理協会,2003年)
『連結財務諸表監査』(単著,中央経済社,1999年)
『監査判断形成論』(単著,中央経済社,1995年)