実証分析のための計量経済学―正しい手法と結果の読み方

山本 勲

定価(紙 版):2,860円(税込)

発行日:2015/10/20
A5判 / 260頁
ISBN:978-4-502-16811-6

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本の紹介
推定結果を多数紹介しながら、理論や数式展開を極力省略して、直感的・実践的に解説したテキスト。多くの分析手法を取り上げ、入門から大学院レベルまで幅広くカバー。

目次


実証分析のための計量経済学
■正しい手法と結果の読み方
目次

 はしがき

第Ⅰ部 計量経済学の基本事項と推定結果の実践的な理解
 第1章 計量経済学とは何か─計量経済学の有用性と分析の流れ
  1.計量経済学の有用性
  2.計量経済学の習得に必要なもの
  3.計量経済分析の流れ

 第2章 計量経済分析のエッセンス─理論と実証,データの種類,
       推定結果の見方
  1.理論と実証の結びつき
  2.データの種類
  3.推定結果を理解するための用語や概念

 第3章 計量経済分析のエッセンス1
       ─さまざまな形の回帰分析と活用方法
  1.複数の説明変数を用いた重回帰分析の意味
  2.簡単な非線形モデルの扱い
  3.ダミー変数の活用:血液型による賃金の違い

 第4章 計量経済学を用いた実証分析の具体例
       ─さまざまな推定結果の見方とその実践
  1.決定要因の解明①:
     スポーツ選手の年俸はどのように決まるのか
  2.決定要因の解明②:
     メンタルヘルスの状態はどのように決まるのか
  3.効果の測定:
     アカデミー賞をとった映画は商業的にも成功するのか
  4.Oaxaca分解:男女間賃金格差はどのように生じているのか
  5.演習問題

第Ⅱ部 最小二乗法から最尤法・非線形モデルへの発展
 第5章 最小二乗法の仕組みと適用条件─最小二乗法とBLUE
  1.最小二乗法の仕組み
  2.最小二乗法が用いられる理由
  3.BLUE のための仮定が成立しないケースと対処方法

 第6章 加重最小二乗法と一般化最小二乗法─不均一分散や
       共分散への対処方法
  1.加重最小二乗法と一般化最小二乗法の仕組み
  2.加重最小二乗法を用いた推定結果の見方
  3.加重最小二乗法や一般化最小二乗法を用いた推定例
  4.パネルデータを用いた一般化最小二乗法:変量効果モデル

 第7章 プロビットモデルと最尤法
       ─線形確率モデルの問題点と対処方法
  1.線形確率モデルの問題点とプロビットモデル
  2.最尤法によるプロビットモデルの推定
  3.プロビットモデルの推定結果の見方
  4.プロビットモデルの最尤推定結果の例

 第8章 順序ロジットモデルと多項ロジットモデル
       ─離散選択モデルの応用
  1.離散選択モデルと潜在変数
  2.順序ロジットモデルと多項ロジットモデルの推定結果の見方
  3.離散選択モデルの推定結果の例

 第9章 トービットモデルとヘーキットモデル─質的変数モデルの応用
  1.トービットモデルとヘーキットモデルの仕組み
  2.各モデルの推定の仕組み
  3.各モデルの推定結果の見方
  4.トービットモデルとヘーキットモデルの推定結果の例

 第10章 非線形モデルの実証分析の具体例
        ─さまざまな推定結果の見方とその実践1
  1.一般化最小二乗法・プロビットモデル:
    動物園の入場者数は人気動物で増えるのか
  2.各種非線形モデル:属性によって授業成績は違うか
  3.多項ロジットモデル:買手独占が生じていると就業は
    抑制されるのか
  4.演習問題

第Ⅲ部 因果関係の特定とミクロ計量経済分析の応用
 第11章 操作変数を用いた因果関係の特定
        ─同時決定・内生性バイアスとその対処方法
  1.同時決定・内生性バイアスの仕組み
  2.操作変数を用いた推定の仕組み
  3.操作変数を用いた推定結果の見方
  4.操作変数を用いた推定結果の例

 第12章 パネルデータ分析と固定効果モデル
        ─固有効果の存在とバイアスの対処方法
  1.変量効果・固定効果モデルの概要
  2.固定効果モデルの長短所とハウスマン検定
  3.固定効果・変量効果モデルを用いた推定結果の例

 第13章 効果・影響の測定
        ─データを用いた政策・プログラム評価の方法
  1.パネルデータを用いたDD分析
  2.マッチング推定
  3.DD分析とマッチング推定の例:キャリア研修の効果測定

 第14章 サバイバル分析─生存時間の要因特定
  1.生存・リスクの測り方とサバイバル分析の考え方
  2.分布ハザードモデルとCox 比例ハザードモデル
  3.サバイバル分析の例

 第15章 パネルデータを活用した実証分析の具体例
        ─さまざまな推定結果の見方とその実践2
  1.固定効果モデルと変量効果モデル:人々はどのようなときに
    NHKを視聴するのか
  2.固定効果モデルと操作変数法:メンタルヘルスの状態が悪くなる
    と企業業績が悪化するのか
  3.DD分析:市町村合併によって水道料金は安くなったのか
  4.マッチングDD 分析:高年齢者雇用安定法改正の影響によって
    就業率は上昇したか
  5.演習問題

 参考文献

 さらに学びたい人のために

 索引




著者プロフィール 山本勲(やまもといさむ)
慶應義塾大学商学部教授。
1993年慶應義塾大学商学部卒業,
2003年ブラウン大学経済学部大学院博士課程修了(経済学博士)。1995〜2007年日本銀行,
2007年慶應義塾大学商学部准教授を経て現職。
専門は応用ミクロ経済学,労働経済学。

主な著作
『労働時間の経済分析:超高齢社会の働き方を展望する』(共著,日本経済新聞出版社,2014年,第57回日経・経済図書文化賞受賞),
『日本の家計行動のダイナミズムⅧ』(共編著,慶應義塾大学出版会,2012年,第回政策分析ネットワーク賞受賞)。




















著者紹介

山本 勲(やまもと いさむ)

担当編集者コメント
計量経済学は理論の難解さゆえに多くの方が苦労している分野ですが、実証分析をやってみると、いろいろな因果関係を明らかにでき、とても「面白い」分野でもあります。本書はそんな面白さを実感していただけるよう執筆されています。
著者や大学生、院生が実際に行った分析例が豊富に掲載されていますので、理解しやすいだけでなく、卒論、修論、レポートのテーマ探しの資料としてもおすすめです!

(目 次)

第Ⅰ部  計量経済学の基本事項と
     推定結果の実践的な理解

第1章  計量経済学とは何か
第2章  計量経済分析のエッセンス1
第3章  計量経済分析のエッセンス2
第4章  計量経済学を用いた実証分析の具体例

第Ⅱ部  最小二乗法から最尤法・非線形モデルへの発展

第5章  最小二乗法の仕組みと適用条件
第6章  加重最小二乗法と一般化最小二乗法
第7章  プロビットモデルと最尤法
第8章  順序ロジットモデルと多項ロジットモデル
第9章  トービットモデルとヘーキットモデル
第10章  非線形モデルの実証分析の具体例

第Ⅲ部  因果関係の特定とミクロ計量経済分析の応用

第11章  操作変数を用いた因果関係の特定
第12章  パネル分析と固定効果モデル
第13章  効果・影響の測定
第14章  サバイバル分析
第15章  パネルデータを活用した実証分析の具体例

訂正情報→http://www.biz-book.jp/amendments/link_file/406