- 本の紹介
- 勤続期間の長期化と貯蓄の増大という方法の組み合わせを通じた退職問題の解決に焦点を当てる。米国の問題解決法を学ぶことで日本の老後貧困問題回避の教訓とする。
- 担当編集者コメント
- 著者の一人チャールズ・エリスは全米100万部のベストセラー『敗者のゲーム』等の執筆者として有名。監訳者は日本銀行出身、GPIFを経て大妻女子大学短期大学部教授。
主要目次は、はじめに―豊かな退職後に向けて/現状に至った背景/問題はどれほど深刻であるのか/個人としてできることは何か/国としてできることは何か
- 著者から
- 米国では企業が確定給付年金の運営の負担に耐えられずにその比率が減少し、代って401(k)などが増加しているが、十分な拠出額できちんと運用されることは多くはない。そのような資産形成不足と長寿化による退職後の生存期間の長期化が相俟って、多くの従業員は退職後に生活水準を維持するのが困難な危機に晒されている。
本書は、勤続期間の長期化と貯蓄の増大という方法の組み合わせを通じた退職問題の解決に焦点を当て、具体策としては、70歳まで就労すること、社会保障制度の財政の強化、401(k)プランの「自動化」機能促進、自宅の純資産価値の活用などの処方箋が分かり易く示されている。
この米国の問題解決法を学ぶことは日本の老後貧困問題回避の教訓となる。