- 本の紹介
- ガバナンス・コードの適用で取締役会の運営が大きく変化しています。社長選任手続、報酬決定手続、実効性評価等を取り上げ、今後実務はどう変わっていくかを論じています。
目次
取締役会改革
目次
第1 章 はじめに
1 CGコードの普及
2 社外取締役の増加による影響
第2 章 取締役会の議題はどうすれば良いか?
1 取締役会の議題は多すぎるのか?
2 社外取締役の声を聞いてみる
3 会社の全体像と個々の議題
4 戦略を議論すること
5 戦略と取締役会の機能
6 取締役会の果たすべき機能とあるべき議題
7 報告事項の見直し
8 議案の発議 .......他
第3 章 これから取締役会は実質的な議論の場になる
1 社外取締役の増加と取締役会の審議
2 スケジュールの見直し
3 議案の出し方
4 社外取締役に腹落ちして議論してもらうための対策
5 判断の基準を説明する
6 社内取締役の発言
7 さらに一歩進めて
第4 章 経営戦略と社長のミッションを定める
1 ガバナンスの仕組みと社長のミッション
2 経営戦略・中期経営計画等を定める
3 社長のミッションを定める
4 実務の対応はどこまでできるか?
第5 章 社長の選任プロセスはどうあるべきか?
1 どういう人が社長になるべきか?
2 具体的な社長適任者の選任基準
3 新任,再任,解任のそれぞれの場面での評価基準
4 指名委員会等は何をすべきか?
5 誰が主導すべきか?
6 指名委員会等にはどのような情報を提供すべきか?
7 選任手続
8 親会社・大株主が存在する場合の手続
第6 章 最高経営者等の後継者計画(サクセッション・プラン)
1 後継者計画とは何か?
2 なぜ後継者計画が必要なのか?
3 後継者計画はガバナンスの問題なのか?
4 後継者計画は,モニタリングシステムなどと有機的に繋がるもの
である
5 後継者計画がもたらすもの
6 後継者計画の取締役会での監督
7 これからの社長選任のあり方
8 親会社がある会社,カリスマ経営者がいる会社などの対応
第7 章 経営者報酬の決定プロセスはどうあるべきか?
1 CGコードの報酬に関するルール
2 従来の役員報酬の考え方
3 報酬制度の設計プロセス
4 どういう報酬体系が望ましいのか?
5 海外企業の大型買収と役員報酬制度の激変の時代
6 報酬委員会・監査等委員会の仕事
7 実務の対応 ?報酬決定手続の根本的な見直し……他
第8 章 危機的状況下での社外取締役の活動
1 危機的状況下での社外取締役の活動
2 業績悪化時の対応
3 大規模不祥事の対応
4 その他の場面
第9 章 取締役会の手順の見直し
1 取締役会の位置づけの見直し
2 取締役会の所要時間のあり方
3 資料の用意の仕方
4 ガバナンス系の議題の担当部署の明確化
5 審議について
6 議長について
7 採決について
第10章 取締役会の実効性評価がもたらすもの
1 取締役会の実効性評価
2 取締役会の実効性評価をする理由
3 どういう項目を評価するのか?
4 取締役会の実効性評価のプロセス
5 すべてが永遠の改善プロセスであること
6 完全性・無謬性を主張する時代ではないこと
7 取締役会実効性評価のインパクト
8 さらなる進化 ?取締役会評価から取締役評価へ
第11章
社外取締役は内部統制の構築に関して何をすべきか?
1 不祥事に関する社外取締役の仕事
2 社外取締役を含めた取締役会がすべき仕事
3 社外取締役就任時の対応
4 就任時以降は何をするべきか?
5 問題の兆候を発見したとき
第12章自社のガバナンス体制はこれで良いか?
~全般的に見直したくなったらどうするか?
1 ガバナンス体制の再構築
2 どのモデルが良いか,各検討ポイントを考えてみる
3 体系的に考える
4 既存修正型の思考
第13章 社外取締役の登場と株主代表訴訟
1 社外役員の発言
2 従来の経営判断の原則
3 社外役員の発言は吉と出るか凶と出るか?
4 CGコードの時代と経営判断原則変容の予感
5 社外取締役と信頼の原則
6 議事録と資料,その他の残し方
第14章 今後の方向性
1 CGコードの仕組みはうまく回るのか?
2 CGコードによって企業価値は向上するのか?
3 普遍化の時代
4 日本企業が目指すもの
5 CGコードの普及と実務の常識の変化
著者プロフィール
中村 直人(なかむら なおと)
1982年司法試験合格。83年一橋大学法学部卒業。85年弁護士登録,森綜合法律事
務所(現 森・濱田松本法律事務所)所属,98年日比谷パーク法律事務所開設,
2003年中村直人法律事務所(現 中村・⻆田・松本法律事務所)を開設,現在に至
る。著書『訴訟の心得:円滑な進行のために』(中央経済社,2015年)他多数。