ケース別連結納税制度の活用と実務
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- グループ法人税制上、選択可能な連結納税制度だが、いわゆる日本版SRLYルールでより使いやすくなった。どんなケースが適しているのか、税務通達も踏まえ具体的に解説。
目次
ケース別 連結納税制度の活用と実務
目次
第1章 連結納税制度の有効活用に向けて
1 連結納税制度とは
2 連結納税制度の歩み
(1) グループ経営に関連する制度整備の変遷
(2) 連結納税制度の主な変遷
(3) 導入状況
3 連結納税制度導入に係る税務上の留意点
(1) グループ法人税制の概要
(2) 連結納税制度VSグループ法人単体課税制度(共通点)
(3) 連結納税制度VSグループ法人単体課税制度(相違点)
(4) 連結納税制度の改正
(5) その他留意点(連結納税制度取り止め不可) ……ほか
第2章 連結納税制度の基本と仕組み
1 概 要
(1) 制度の概略
(2) グループ法人税制創設による連結納税制度への影響
2 連結納税制度の導入目的・・・
3 連結納税制度導入に際して税務上検討すべき事項
(1) 連結納税グループの範囲
(2) 100%子法人における資産の時価評価課税
(3) 100%子法人が有する繰越欠損金の取扱い
(4) 100%子法人の税務への影響(中小企業特例の不適用措置等)
(5) 連結子法人株式の投資簿価修正 ……ほか
第3章 グループ法人税制の概要
1 概 要
(1) 創設の背景
(2) 強制適用
(3) 連結納税制度への影響
2 グループ法人税制の主な内容
(1) グループの範囲
(2) 100%グループ法人間における資産の譲渡損益課税の繰延べ
(3) 100%グループ法人間における受取配当等の益金不算入規定
に係る負債利子控除の不適用
(4) 100%グループ法人間で行われる寄附金の取扱い
(5) 100%グループ法人間で行われる非適格株式交換に係る株式
交換完全子法人が有する資産の時価評価不適用措置
……ほか
3 各改正項目の改正時期
第4章 連結納税制度とグループ法人単体課税制度の差異の
検討
1 適用対象法人
2 適用関係
3 申告・納税の主体
4 所得通算
5 適用対象法人間での資産譲渡
6 適用対象法人間の寄附金
7 100%資本関係法人からの配当等
8 中小企業特例の適用対象法人
9 繰越欠損金
10 開始・加入時における保有資産の時価評価
第5章 ケース別・連結納税制度の活用事例の検討
1 はじめに
2 グループ内に黒字法人および赤字法人が併存する等の基本
ケース
〈ケース1:黒字法人と赤字法人が併存し時価評価対象法人が
いない場合〉
〈ケース2:すべて黒字法人であり時価評価対象法人がいない
場合〉
〈ケース3:親会社の資本金が5億円未満であり子会社の資本金が
1億円以下の場合〉 ……ほか
3 親法人が多額の繰越欠損金を有しているケース
〈ケース1:親法人が事業会社である場合〉
〈ケース2:親法人が持株会社である場合〉
4 100%子法人が多額の繰越欠損金を有しているケース
(1) 時価評価対象法人である100%子法人が有している資産に
含み益がある場合
〈ケース:時価評価対象資産に含み益がある場合〉
(2) 100%子法人に営業権が認められる場合
〈ケース1:時価評価対象法人が4期前に買収した子法人である
場合〉
〈ケース2:連結納税開始後に自己創設営業権が否認された場合〉
(3) 100%子法人が時価評価対象外法人である場合(SRLYルール
の適用)
〈ケース1:100%子法人に繰越欠損金を有する時価評価対象外法
人がある場合〉
〈ケース2:連結納税開始後にグループの組織再編成が予定されて
いる場合〉
5 時価評価対象法人である100%子法人が多額の含み損を有して
いるケース
〈ケース1:含み損の全額を営業活動から生じた所得と通算できる
場合〉
〈ケース2:含み損の全額を営業活動から生じた所得と通算できない
場合〉
6 連結納税制度がM&Aへ及ぼす影響
(1) グループ内で分社化を実施する場合
〈ケース1:会社分割によって不採算事業を子会社化する場合〉
〈ケース2:事業再生の一環で会社分割により優良事業部門を切り
出す場合〉
(2) 新たに持株会社制を導入する場合
〈ケ ー ス:純粋持株会社を設立して持株会社制に移行する場合〉
(3) 連結納税制度を適用している法人がグループ外法人を完全子
会社化する場合
〈ケース1:企業・事業再生を目的とした企業買収を実施する場合〉
〈ケース2:株式交換による企業買収を実施する場合〉
(4) 連結納税制度の影響により被買収会社の純資産価値が低下
する場合(買収価格の調整)
〈ケ ー ス:連結納税制度を適用する会社が含み益を有するグループ
外法人を株式取得で完全子会社化する場合〉
(5) 連結納税制度を適用している法人がグループ外法人を吸収合
併する場合
〈ケース1:連結親法人が連結納税グループ外法人を吸収合併する
場合〉
〈ケース2:連結子法人が連結納税グループ外法人を吸収合併する
場合〉
7 その他
(1) 連結財務諸表における繰延税金資産の回収可能性の向上を
検討したい場合
〈ケース1:持株会社体制の企業グループの場合〉
〈ケース2:事業持株会社で買収により傘下に収めた企業がある
企業グループの場合〉
(2) ビジネス上,連結納税導入の効果が得られる企業グループで
ある場合
〈ケース1:試験研究費が多額に発生する企業グループのケース〉
〈ケース2:外国税額控除が多額に発生する企業グループのケース〉
(3) 連結納税制度の導入による副次的効果としての資金調達機能
〈ケ ー ス:資金難にある子法人で親法人の資金を活用したい場合〉
第6章 連結納税制度導入の会計処理
1 会計処理の方法
(1) 連結納税開始前の事業年度の会計処理
(2) 連結納税開始後の事業年度の会計処理
2 連結納税制度導入の開示に与える影響
(1) 相殺表示の方法
(2) 会計方針の注記
(3) 税効果の注記
著者プロフィール
【編著者紹介】
山本 成男(やまもと なるお)
公認会計士・税理士
税理士法人AKJパートナーズ 代表社員
公認会計士AKJパートナーズ共同事務所 代表構成員
監査法人トーマツ退所後,ベンチャー企業のCFO等を経て現職。
現在,企業グループ経営における各種組織再編,バリュエーション業務,事業再生支援等コンサルティング業務を主軸に従事。
主要著書:
『(立場別・ステージ別)ストック・オプションの活用と実務』(編著,中央経済社),
「1円ストックオプションの活用ポイント」(中央経済社『旬刊経理情報』2009年),
「ストックオプションの税務取扱い」(中央経済社『旬刊経理情報』2008年),
『リース取引の会計と税務』(共著,中央経済社),
『不良債権処理をめぐる税務相談Q&A』 (共著,清文社),
『同族会社をめぐる税務相談Q&A 』(共著,清文社)等。