- 本の紹介
- 主人公が、学祭の屋台でビジネスの面白さに目覚め、その後起業して株式上場、海外展開するサクセスストーリーをもとにビジネス・会計の基礎を楽しく解説する入門テキスト。
目次
これから学ぶ会計学
目次
序章 本書を読む前に
1 社会を見る目を養おう
2 大学での学び方を学ぶ
1 学問の方法
2 現象の分析―問題を発見する
3 仮説の設定
4 分析の視点の重要性
3 会計学への応用―真理とは相対的なもの
第1章 華やかな学生生活の始まり
1 皐月祭に屋台を出店する
1 出店の企画
2 屋台店を振り返って
2 もうけはどうなったか
1 収支の状況を明らかにする
3 キャッシュ・フロー計算書を作成する
第2章 打ち上げのコンパが終わって
1 利益はどのように分け合えばよいのか
2 打ち上げコンパの席上で
3 打ち上げコンパの時に判明した事柄の処理
1 屋台店の売上高を正確に把握する
2 収益と費用を調べてみよう
4 損益計算書を作成する
1 ビジネスの基本は投資と投資の回収
2 損益計算書を作ってみた
第3章 来年の大学祭に備えて
1 財産の状況を把握する
1 なぜ一般に認められた方法で会計処理を行うのか
2 屋台店の財産を調べることの意義
2 貸借対照表を作成する
1 屋台店の貸借対照表
2 屋台店の財務諸表
3 来年の皐月祭に備えて
第4章 自分の未来がここにある
1 会計システムの仕組みと記録の方法
1 継続的な記録が経営管理のために必要だ
2 会計記録の原理を学ぶ
3 取引の記帳のルールを覚えよう
2 会計データベースから財務諸表を作成する
1 サービス業の取引例
2 取引を分析して勘定へ記録する
3 勘定記録の正確性を検証する
4 誘導法で財務諸表を作成する
第5章 夢の実現,退職,そして起業
1 太郎の決断!
2 開業資金を見積もる
1 開業のための情報収集
2 マーケティング・ミックスと開業計画
3 貸借対照表を利用して開業準備を把握する
1 創立時の貸借対照表
2 店舗の賃貸借契約締結時の貸借対照表
3 熊次郎からの資金借入後の貸借対照表
4 カレーショップ一番星の開店
1 会社創立から開業まで
2 広告費の処理と開店前夜の貸借対照表
3 貸借対照表に含まれる情報の意味
4 資本主義経済と会社の本質
第6章 事業はうまくいっているのか
1 事業経営で直面する損益管理―PDCA サイクルを実践する
2 見積損益計算書で経営計画を確認する
1 カレーショップ経営の前提条件
2 見積損益計算書を分析する
3 事業経営の評価・改善を行う
4 期末の財政状態とキャッシュ・フローの状況を分析する
1 見積貸借対照表の作成
2 見積キャッシュ・フロー計算書の作成
第7章 さらなる事業拡大にむけて
1 キャッシュ・フローを予測してみる
2 貨幣の時間価値
3 割引キャッシュ・フロー法
4 正味現在価値法(NPV 法)
5 正味現在価値の特徴
第8章 ITが成功を導く
1 2店舗経営になって目が届かなくなる
1 POS(Point Of Sale:販売時点情報管理)
2 レジスターとPOS レジスター
2 POS レジスターとサーバを導入
1 POS レジスターとサーバの連携
2 ASP(Application Service Provider)
3 税理士の業務
4 電子帳簿保存法
3 カレーのメニューを見直したい
1 ABC 分析
2 PPM 分析(Product Portfolio Management)
第9章 会社化,そして上場
1 事業拡張
2 銀行借入の限界
3 株式会社化
1 会社の種類
2 株式会社と財務会計
3 株式会社の設立
4 さあ上場だ
1 上場とは
2 上場のメリット
3 上場のデメリット
4 証券市場の種類
5 上場の手続き
第10章 株主総会を乗り切ろう
1 株主総会って何のためにやるの
1 会社法の目的
2 現在株主の保護
3 株主と債権者の利害調整
4 会計責任の解明
2 会社法の開示制度
1 直接開示と間接開示
2 公 告
第11章 公認会計士がやって来た
1 金融商品取引法
1 有価証券の発行市場
2 有価証券の流通市場
3 インターネットによる開示:EDINET
2 財務諸表の作成
1 四半期財務諸表
2 臨時報告書
3 決算短信
3 公認会計士が行う財務諸表監査
1 財務諸表監査とは
2 財務諸表監査の実施
3 具体的な監査手続の例
4 監査意見の表明
4 不正・粉飾問題への対応
1 監査人の対応
2 会社側の対応─不正や粉飾決算を起こさない体制作り
第12章 さあ,海外展開
1 外国通貨に関する会計(外貨建会計)
2 連結会計(グループ決算)
3 企業の合併・買収の会計(企業結合会計)
4 国際的な共通の会計のルール
5 企業の社会的責任(CSR)と環境会計
第13章 「これから学ぶ会計学」の総仕上げ
1 学習の到達度を見る方法
2 経済活動を記録する企業会計の理論的フレームワーク
1 会計報告の目的と利益計算
2 会計情報の信頼性を担保する仕組み
3 会計情報の信頼性保証の構図
3 会計のインテグリティを求めて
1 会計倫理教育の意義
2 利益相反の状況をどのように解決するか
あとがき
索引
提出問題
著者プロフィール
〈編著者紹介〉
浦崎 直浩(うらさき なおひろ)
近畿大学経営学部教授 博士(経営学)(神戸大学)
1983年3月琉球大学法文学部卒業
1988年3月神戸大学大学院経営学研究科博士課程後期課程単位取得退学
1998年4月近畿大学商経学部専任講師,その後,助教授,教授を経て,
2003年4月より現職
オーストラリア・メルボルン大学 客員研究員(1995−1996)
中国・東北財経大学日韓会計研究所 特別研究員
〈主要著書等〉
『公正価値会計』(森山書店,2002年,日本会計研究学会2003年度太田・黒澤賞受賞)
『オーストラリアの会計制度に関する研究』(近畿大学商経学会,2000年),その他
共著・分担執筆多数
「企業倫理教育とアカウンティング・マインドの育成」『會計』第168巻第3号(2005年)
「収益認識の測定アプローチの意義と課題」『企業会計』第60巻第8号(2008年)
「会計実務における公正価値会計の意義と課題」『會計』第175巻第5号(2009年)
Sugahara, S., N. Urasaki, M. Wei, and G. Boland, The effect of students’
ethics learning experiences to develop ethical reasoning abilities: a comparative
study between Japanese and Chinese students, International Journal of Accounting, Auditing
and Performance Evaluation, Vol. 6, No. 1, 2010. その他論文多数
- 担当編集者コメント
- ストーリーの面白さがこの書籍のウリですね。
細かいきまりを覚えるのではなく、会計を感覚的にとらえることのできる入門書です。
大学生だけでなく、ビジネスマンにもオススメ!