経営者が知っておきたい実践財務分析―利益とキャッシュの増やし方
- 本の紹介
- 財務分析を企業経営の実践的ツールとして活用するための基礎知識と手法を解説。「財務分析を日々の経営意思決定にいかに役立てるか」という視点でケースを用いていねいに説明。
目次
経営者が知っておきたい実践財務分析
―利益とキャッシュの増やし方
目次
はじめに?
第1章 利益は加速度的に増加する―損益分岐点分析
1-1 10%の売上増で利益は何%増加するか?
1 売上高の増加率に対する利益の増加率
2 売上高が50%増加すると営業利益は250%増加する?!
3 わずかの売上増が大きな利益増をもたらす
1-2 売上ではなく利益が重要
1-3 赤字の出ない企業のビジネスモデル―変動費と固定費
1-4 経営上超えるべき最低限のハードル―損益分岐点
1 損益分岐点を下げる工夫をすること
2 過大な売上高目標の危険性
1-5 大きな利益を生み出すテコの作用
―オペレーティング・レバレッジ
1 固定費がテコの作用を果たす理由
2 固定費は「商品を売れば売るほど安くなる費用」
経営の処方箋・1 「ピンチはチャンス」
第2章 キャッシュの管理こそ企業存続の要諦
―キャッシュ・フロー分析
2-1 勘定合って銭足らず?
2-2 利益計算と収支計算は異なる
2-3 利益とキャッシュの両睨みで―利益キャッシュ関係式
1 利益とキャッシュの差異金額の要因を知ること
2 「勘定合って銭足らず」と逆の状況もある
2-4 財務分析のツールとしてのキャッシュ・フロー計算書
経営の処方箋・2 「入銭は早く,出銭は遅く」
第3章 効率的に利益を獲得する―利益率分析
3-1 損益計算書は企業の成績表
3-2 企業活動の範囲と様々な利益
3-3 総資産の運用効率を示すROA ―総資産利益率
3-4 企業活動の総合効率を示すROE ―自己資本利益率
経営の処方箋・3 「借金の効用に頼らない」
第4章 財務バランスを整える―流動性分析
4-1 大きな企業は良い企業か?
4-2 貸借対照表で企業の全体像を知る
4-3 時間を基準に資産と負債を分類する―流動・固定分類
4-4 調達と運用の時間バランス―流動比率と固定長期適合率
経営の処方箋・4 「見栄は禁物」
第5章 経営のすべてに関わる在庫管理
5-1 まずは在庫を見直そう
1 「在庫管理」こそ経営の最重要課題
2 在庫は「諸悪の根源」である
5-2 過剰在庫の問題点
5-3 在庫管理でキャッシュを増やす
1 過剰在庫は「キャッシュの無駄遣い」
2 在庫削限は支出の減少につながる
5-4 在庫管理で利益率を高める
経営の処方箋・5 「在庫の記録から始めよう」
■索引
著者プロフィール
佐藤靖(さとうおさむ)
略歴
1960年1月,岩手県江刺市(現奥州市)生まれ。
1987年東北大学大学院経済学研究科博士課程単位修得。
博士(経済学)東北大学。
名城大学商学部助教授,青森公立大学経営経済学部助教授(在任中に米国Willamette大学Atkinson経営大学院客員研究員),青山学院大学経営学部助教授を経て,現在,同教授(2003年から2005年まで経営学部長,経営学研究科長)。
青学コンサルティンググループ株式会社代表取締役社長。
主要著書等
『動的会計測定の論理』同文舘出版,1995年(単著)。
『キャッシュ・フロー情報』同文舘出版,2000年(共著)。
『わかりやすい財務分析』同文舘出版,2002年(単著)。
「間接法によるキャッシュ・フロー情報の内容とその実践的活用」『産業經理』,第64巻第2号,2004年7月。
「キャッシュ・フロー構造変化分析の展開」『會計』,第168巻第5号,2005年11月。
「収支分岐点分析の実践的一展開―「勘定合って銭足らず」の
改善に向けて」『會計』,第170巻第5号,2006年11月。