- 本の紹介
- 産業界の人手不足が深刻化する中、65歳以上の高齢者を本格的に雇用し活用する動きが広がりつつある。本書では、高齢者の賃金制度や雇用にあたっての留意点を詳述する。
目次
シニア社員の活かし方・処遇の仕方
■高年齢者雇用の企業対策とその留意点
目次
第1 章 人手不足時代の人材活用と生涯労働の推進
1 ワーク・ライフ・バランスの多様化
1)働き手の変化
2)個人の自由な働き方
2 高齢者を取り巻く環境と現状
1)高齢者の就業の実態
2)高齢者と女性の潜在労働力
3)変わりゆく制度と賃金のあり方
3 日本の雇用スタイルとこれからの生涯現役の働き方
1)日本の人材雇用スタイル
2)シニア人材の職業スキルタイプとエンプロイアビリティ
3)生涯現役のためのキャリア形成
4 シニア社員の人事・賃金処遇のあり方
1)能力主義の年功処遇制度からツーラダーシステムへ
2)シニア社員の人事・賃金処遇の考え方
3)シニア社員の役割評価のあり方
5 シニア社員の活躍推進の取組み
1)シニア社員の職業スキル再評価制度
2)各企業におけるシニア社員活躍の場の拡大
3)シニア社員の人事処遇制度規定
第2 章 賃金体系がある大・中堅企業の賃金
〜シニア社員の人事・賃金処遇制度のあり方とその実務〜
1 シニア社員の賃金の決め方
1)シニア社員の雇用形態別評価による賃金の算定例
2)シニア社員の人材活用と賃金
3)高年齢雇用継続給付金と在職老齢年金
4)勤務延長者と再雇用者の違い
5)シニアホワイトカラー・シニアブルーカラー社員の賃金
2 職責給・役割給・業績給・成果給の導入
3 シニアホワイトカラー社員の賃金体系の再構築
1)賃金体系の組立て
2)役割給(職責給)のつくり方
3)シニア社員の賃金体系の再構築の仕方
4)役割給で職能給の弱点を補強
4 役割給と業績考課の関係
1)目標面接制度
2)役割目標の設定と評価
3)業績考課の実施
5 シニア社員と職能給のあり方
1)自社賃金の実態把握
2)職能給賃金表の作成
6 これからのシニア社員の賃金設計のあり方
第3 章 賃金体系のない中小企業の簡便な賃金表のつくり方
〜シニア社員の人事・賃金処遇制度の構築とその実務〜
1 自社賃金分布の特徴把握
1)賃金プロット図の作成
2)基幹年齢別ポイント賃金の比較検討
3)基幹年齢別モデル(エリート)賃金額の把握
2 職能・役割等級制度のフレームの設計
1)職能・役割等級制度のフレーム作成
2)職能・役割等級別モデル(エリート)基本給表の作成
3)職能・役割等級別基本給ピッチの計算
4)賃金表の作成(その1〜その8)
第4 章 シニア社員の業績反映賞与,成果配分賃金,
年俸の支給
1 シニア社員への臨時給与の支払い
2 シニア社員の業績反映賞与
3 シニア社員と成果配分賃金
1)成果評価の進め方
2)数値成果と布石成果の評価
3)企業の成果と成功報酬
4 シニア社員と年俸制の導入
1)年俸制導入による人材活用の推進
2)年俸制の設計,導入の実務
第5 章 高年齢者雇用をめぐる留意点
〜判例からその動向を探る〜
1 高年齢者雇用の基本的な考え方
2 どのように雇用するのか
3 避けて通れない高年齢者雇用
4 高年齢者雇用で留意すべきポイント
1)高年齢者雇用の資格要件
2)高年齢者雇用における使用者の裁量権
3)使用者の裁量権の制限
4)継続雇用時に付与する仕事に対する見解の相違
5)企業グループ内での継続雇用
6)企業再編に伴う継続雇用の条件の解釈と運用の可否
7)訴訟行為が再雇用に与える影響
8)定年間近を理由に賃金を引き下げた問題点
9)労働契約法20条の適用に関する問題点
5 高年齢者雇用についてのまとめと今後の課題
1)高年齢者雇用に対する企業側の裁量権
2)継続雇用時にいかなる仕事を付与するか
3)企業グループ内の継続雇用
4)企業再編時における継続雇用
5)訴訟を起こしたことが再雇用に与える影響
6)従業員が高齢であるという理由で賃金を引き下げたことの問題点
6 今後の課題
1)65歳を超えた高年齢者の雇用の確保
2)今後の高年齢者雇用対策
著者プロフィール
齋藤 清一
田中 恒行