- 本の紹介
- 観光は重要な国家政策課題となっており、全国の自治体や大学においてもその意識や取り組みが変わってきている。本書は大学が関わってきた観光や地域振興への取り組みを紹介する。
目次
観光と地域振興−その実践的応用
目次
第1章 観光まちづくりの社会的変遷
~熱海市を事例に~
1.1 観光とまちづくりの定義
1.1.1 「観光」の定義の変遷
1.1.2 まちづくりと観光まちづくり
1.2 熱海温泉の観光史
1.2.1 熱海市の概要
1.2.2 熱海温泉の歴史的変遷
1.3 旅館事業者が先導したまちづくり
1.3.1. 近代旅行システムを先導
1.3.2 ユニークな観光商品の実験場
1.4 マスツーリズムの終焉と地域の変化
1.4.1 熱海市の人口構造の特徴
1.4.2 熱海市の新たな観光行政 …他
第2章 地域資源を活用した商品開発
~小山町道の駅を題材に~
2.1 小山町の概要
2.2 道の駅の定義と現状
2.2.1 道の駅の定義
2.2.2 地域産品の販売拠点
2.3 道の駅を拠点とした商品開発プロジェクト
2.3.1 プロジェクトの目的
2.3.2 プロジェクトのスケジュール
2.4 市場調査 30
2.4.1 静岡県内における道の駅の実態調査(9月1日)
2.4.2 「道の駅ふじおやま」における24時間定点観察
(10月8・9日)
2.4.3 市場調査のまとめ …他
第3章 産業都市における観光振興
~静岡県富士市を題材に~
3.1 富士市の概要
3.1.1 富士市の発達史
3.1.2 富士市の観光政策
3.1.3 学生視点による政策提案
3.1.4 「観光」をキーワードとした産学連携の諸形態
3.2 「観光」の視点から見た産業都市
3.2.1 産業を観光資源ととらえる「産業観光」
3.2.2 産業観光資源としての「工場夜景」
3.3 富士市の産業観光資源
3.3.1 工場夜景
3.3.2 富士ブランド認定品
3.4 産学連携による富士市の観光振興プロジェクト
3.4.1 プロジェクトの契機
3.4.2 プロジェクトの組織,メンバー
3.4.3 プロジェクトの目的と進め方
3.4.4 調査の概要と調査結果のまとめ
3.4.5 富士市の産業観光への提言
3.5 プロジェクトの成果
第4章地域ブランドと観光土産品
~高速道路SAでの調査を題材に~
4.1 日本の土産の特徴と現状
4.2 観光土産の市場規模
4.3 「地域ブランド」による土産物の開発
4.3.1「地域ブランド」の定義
4.3.2 地域ブランド創設に対する省庁の支援
4.3.3 静岡県内の地域ブランド取得と運用の傾向
4.4 「六次産業化」による地域資源の活用
4.4.1 農産品をとりまく生産者と消費者との関係
4.4.2 地域産品の販売拠点としての「道の駅」
4.5 「土産品」購入場所としての高速道路サービスエリア
4.5.1 高速道路サービスエリアの位置づけ
4.5.2 土産品販売状況の変化 …他
第5章 中心市街地の再活性化
~富士市の商店街を題材に~
5.1 富士市の中心市街地の課題
5.2 中心市街地を取り巻く課題
5.3 リノベーションまちづくりの広がり
5.3.1「リノベーション」と「まちづくり」
5.3.2 リノベーションまちづくりの取り組み事例
5.4 富士市まちなか再起動計画
5.4.1 プロジェクトの組織体制
5.4.2 プロジェクトの目的と概要
5.4.3 遊休不動産実態調査
5.4.4 起業家に対する聞き取り調査
5.5 リノベーションに対する需要調査
5.5.1 生活者・来街者アンケートの概要
5.5.2 生活者・来街者アンケートの結果
5.5.3 商店街に対するイメージ
5.5.4 商店街に望む機能とリノベーションの需要 …他
第6章 調査データの活用Ⅰ
~仮説検定による精査?
6.1 観光調査の現状と課題
6.2 河津桜まつりにおける観光客動向調査
6.2.1 調査の概要
6.2.2 基本統計調査結果
6.3 仮説の検証
6.3.1 仮説の設定
6.3.2 仮説検定
6.4 考 察
6.5 仮説検定の意義
第7章 調査データの活用Ⅱ
~多重応答分析による精査~
7.1 富士まちなか再起動計画
7.2 吉原商店街の分析結果
7.2.1 回答者の特徴
7.2.2 多重応答分析で使用した質問項目
7.2.3 多重応答分析
7.2.4 考察
7.3 富士本町商店街の分析結果
7.3.1 回答者の特徴
7.3.2 多重応答分析で使用した質問項目
7.3.3 多重応答分析
7.3.4 考察
7.4 多重応答分析の成果
第8章 産官学連携プロジェクトの効果
~地域連携と学生の成長?
8.1 「観光学」と大学教育
8.2 ゼミナールの運営方針
8.3 ゼミナール活動の基盤づくり
8.4 産官学協働プロジェクト
8.5 プロジェクトの進め方
8.6 プロジェクトの効果
著者プロフィール
大久保 あかね
愛知県出身,1987年奈良女子大学文学部教育学科卒,2003年立教大学観光学研究科博士課程後期課程終了。博士(観光学,立教大学),GCDF-Japan標準キャリアコンサルタント。
現在,日本大学短期大学部(三島校舎)ビジネス教養学科教授,法政大学大学院イノベーション・マネジメント研究科客員教授。専門分野:観光学(観光文化論・宿泊産業論)。
1987年 株式会社リクルート(現リクルートホールディングス)入社,
就職情報誌事業部で営業と制作部門を経験(~1992年)
1996年 株式会社リクルート(同上)じゃらん事業部と業務委託契約,
静岡県熱海温泉の旅館ホテル・行政の広告の企画・政策を
担当
2006年 富士常葉大学総合経営学部総合経営学科観光ビジネス
コース准教授
2010年 同 教授
2013年 常葉大学経営学部教授
2017年 日本大学短期大学部教授
[社会的活動]
国土交通省中部地方整備局 事業評価監視委員会委員(2007年~
2017年)
国土交通省中部地方整備局 地方小委員会委員(2006年~2016年)
静岡県ふじのくに観光推進懇話会座長(2015年)
静岡県国土利用計画審議会委員 他
[所属学会・団体]
日本観光研究学会,総合観光学会,観光情報学会 他