- 本の紹介
- 我が国の観光事情は、急増するインバウンドにより国内観光から国際観光へ変貌した。本書は激変した「観光」を体系的に整理。観光学、観光ビジネスの基本書として最適。
目次
グローバル・ツーリズム
目次
第Ⅰ部 グローバル・ツーリズムをめぐる環境
第1章 グローバル・ツーリズムへの扉
1-1 ツ ーリズム・ビジネスをめぐる現代的現象―インバウンド
1-2 今なぜ,インバウンドなのか
1-3 国内からグローバルへの観光マーケットの移動
1-4 ツーリズム研究へのアプローチ
第2章 ツーリズム・ビジネスをめぐる現代的意味
2-1 ツーリズムの語源と定義
2-1-1 ツーリズムの語源
2-1-2 ツーリズムの定義
2-2 ツーリズムの構造的理解
2-3 ツーリズム・ビジネスの特性と仕組み
2-3-1 ツーリズム・ビジネスの特性
2-3-2 ツーリズム・ビジネスの仕組み
2-4 観光システム
2-5 マスツーリズムの誕生と近代観光事業
2-6 大衆消費社(The Age of High Mass-Consumption)
2-7 観光の幅を広げる,MICE誘致
Column01:災害復興と国際会議
第3章 ツーリズム・ビジネスの資源としての伝統文化と大衆文化
3-1 観光資源とは
3-2 観光におけるポップカルチャーの果たす役割
3-3 ポ ップカルチャーの観光資源化
―韓流・K-POPで観光客を誘致する!
3-3-1 人の観光資源化に成功−韓国ドラマからK-POPへ
3-3-2 韓流の文化消費からディアスポラ・ビジネスへの
新たな展開
第Ⅱ部 ツーリストの行動と,ツーリズムを支えるビジネス
第4章 観 光行動―観光のまなざし
4-1 観光行動(tourism behavior)
4-1-1 ツーリストの類型化
4-1-2 訪日外国人旅行者の観光行動の変化
4-2 観光情報
4-3 観光地選択
4-4 観光地における経験価値
Column02 観光大国フランスの目的地ブランド戦略
第5章 旅行業のゆくえ
5-1 近代観光とトーマス・クック
5-2 日本の近代化と観光
5-3 旅行業とは
5-4 マーケットの変化によるビジネスモデル転換
5-5 グ ローバル化における旅行業の地殻変動―IT企業の参入
5-6 大手旅行業の交流ビジネスへの転換とベンチャー企業の
チャレンジ
5-6-1 顧 客参加型マーケティングシステム構築
―クラブツーリズム
5-6-2 「 みんなで旅をつくる」ソーシャル旅行サービス,
トリッピース
第6章 ツ ーリズム・ビジネス―宿泊ビジネス
6-1 宿泊ビジネスから学ぶ
6-1-1 宿泊施設の歴史的変遷
6-1-2 近代―チェーンホテルの誕生とホテルオペレーターの成立
6-2 日本の宿泊施設の変遷
6-2-1 日本のホテル市場の起爆
6-2-2 宿泊施設の類型と呼称
6-2-3 旅館業とホテルのトレードオフ
6-3 宿泊ビジネスの特性
6-4 宿泊ビジネスの分類
6-4-1 ホテル経営のポイント
6-4-2 ホテル経営の展開方式
6-5 新しい動き,シェアリングビジネスAirbnb
第7章 日本から世界へ,おもてなし文化を競争力として
7-1 訪日外国人の消費額の内訳
7-2 世界観光競争力ランキング
7-3 ハイコンテクスト文化とローコンテクスト文化
7-4 サービス潜在力と日本的特性,おもてなし
7-5 伝統生活文化の価値
7-5-1 旅館女将のおもてなしをどのように捉えるのか
7-5-2 韓国における伝統的宿泊施設の創造と再発見
7-5-3 生活文化の観光資源化
7-6 クリエイティブツーリズムの登場
第8章 ツーリズム・ビジネスにおけるサービス人材
8-1 日本のツーリズム・ビジネスの雇用創出効果
8-1-1 ツーリズム・ビジネスの雇用をめぐるジレンマ
8-1-2 観光地の人手不足の解決策は?
8-1-3 適材適所の人材づくり
8-2 真実の瞬間(Moments of Truth: MOT)の重要性
8-2-1 おもてなしのウソ
8-2-2 接客態度
8-2-3 従業員の感情は顧客の感情となる!
8-3 サービスではプロセスが大切
8-4 観光サービス価値を高める人材の潜在的能力とは
第Ⅲ部 遊びと人間
第9章 観 光による文化の再発見
―巡礼とテンプルスティ(temple stay)
9-1 めぐる行動と滞在(ステイ)行動
9-2 巡礼の多様な意義
9-3 日本の巡礼による示唆から自国の文化観光の再創造へ
9-4 文化の再創造としてのテンプルステイ(temple stay)
9-5 韓国におけるテンプルステイがもたらした文化観光の
現代的意味
第10章 持 続可能な観光へ
― IR構想,カジノだけではないその先へ
10-1 ホモ・ルーデンス
10-2 IR(Integrated Resorts,複合型リゾート)構想
10-3 持続可能なツーリズムマネジメントへ
10-4 今後のグローバル・ツーリズムのゆくえ
Column03:アジアのIR事例―シンガポール
著者プロフィール
姜 聖淑(カン ソンスク)
韓国ソウル生まれ
1999年,立教大学大学院観光学研究科博士前期課程入学
2006年,立教大学大学院観光研究科博士課程修了,
博士(観光学)取得
2007年から2010年まで,京都大学経営管理大学院研究員を経て,
現在,帝塚山大学経済経営学部教授
- 担当編集者コメント
- 2020年度「観光学術学会 教育啓蒙著作賞」受賞。
『実践から学ぶ女将のおもてなし経営』(2014年度 観光学術学会 学会賞(著作章)受賞)に続く、二度目の受賞です。