Q&Aでわかる業種別法務自治体

日本組織内弁護士協会 監修
幸田 宏
加登屋 毅

定価(紙 版):3,520円(税込)

発行日:2019/11/08
A5判 / 280頁
ISBN:978-4-502-31171-0

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本の紹介
インハウスローヤーを中心とした執筆者が、自治体法務に必要な知識を解説。他部署・関連機関との連携や、書類の記載方法など、現場での体験を反映した実務的な対応・工夫を示している。

目次



Q&Aでわかる業種別法務
自治体
目次

序章 自治体の特色
1 自治体(地方公共団体)の概要
2 地方自治の本旨と自治体の役割
 1. 地方自治の本旨
 2. 地方分権改革
 3. 自治体の役割と国(都道府県)の関与
3 地方公共団体の活動を規律するルール
 1. 法律による行政の原理
 2. 公金の取扱いや契約,財産管理等に関するルール
 3. 行政救済
4 法務の特色
 1. 伝統的な法務からの脱却
 2. 時代の変化に応じた新たな法務領域

第1章 自治体の組織と職員
 Q1 条例・予算の制定過程
 Q2 地方公共団体の行政組織
 Q3 地方公営企業の特徴
 Q4 地方公務員制度
 Q5 公務災害補償

第2章 自治体の事務一般に関わる事項
1 契  約
 Q6 自治体との契約
 Q7 入札参加者
 Q8 契約の解除,履行管理
2 財産管理
 Q9 行政財産の目的外使用許可と法的性質
 Q10 行政財産と指定管理者制度
 Q11 PFI
 Q12 公金債権の回収と破産手続,強制競売との関係
 Q13 居住者がいる朽廃家屋と「空家問題」
 Q14 所有者不明土地―共有私道の管理に困るケース
3 情報公開・個人情報保護
 Q15 情報公開・個人情報保護制度
 Q16 公文書の廃棄
 Q17 個人情報の漏えい
 Q18 情報公開請求の権利濫用
4 処分・行政指導と行政手続
 Q19 行政指導と処分の違い
 Q20 不利益処分と行政手続
5 内部統制
 Q21 内部統制制度の導入
6 不当な要求
 Q22 不当な要求への対応
7 職員の不祥事
 Q23 職員が逮捕された場合の刑事手続
 Q24 不祥事対応と懲戒処分
8 公用車の事故
 Q25 業務中の交通事故に対して自治体が負う責任
 Q26 業務中の交通事故に対して運転していた公務員個人が負う
     責任
9 例規業務
 Q27 条例の制定過程
 Q28 法制執務の基礎
 Q29 法制執務の実践

第3章 個別の分野における法務
1 福祉事務所の法務
 Q30 基礎自治体の役割
 Q31 地域共生社会の実現と権利擁護―財産管理
 Q32 地域包括ケアシステムと権利擁護―ケース会議と個人情報
     保護
 Q33 再犯防止推進法と罪に問われた市民の支援
 Q34 障害者差別解消法と自治体の責務
2 児童相談所の法務
 Q35 児童相談所,市区町村子ども家庭福祉機関の役割と連携
 Q36 権利行使上の留意点
 Q37 記録作成上の留意点
 Q38 情報共有上の留意点
 Q39 ケースワーク上の留意点
3 税務事務所の法務
 Q40 租税情報の関係機関との共有等
 Q41 固定資産税の減免
 Q42 財産調査,差押え等(滞納処分)
 Q43 徴収の緩和制度等(換価の猶予,信用情報の調査等)

第4章 自治体の争訟
1 審査請求―申立てから裁決まで
 Q44 処分庁の立場から―弁明書作成の留意点
 Q45 審査庁の立場から―審査請求の受付等
 Q46 審理員の立場から
 Q47 第三者機関(審査会)の立場から
 Q48 審査庁の立場から―裁決書の作成・謄本の送達
2 自治体が当事者となる訴訟
 Q49 指定代理人制度(権限法)
 Q50 処分の取消訴訟等の抗告訴訟
 Q51 国家賠償訴訟における留意点
 Q52 自治体から見た住民訴訟
 Q53 道路管理瑕疵と自治体の責任

第5章 災害と自治体
 Q54 災害対応に関する法律
 Q55 地震と国家賠償責任
 Q56 津波の予見可能性の判断基準
 Q57 災害発生に備える―個人情報に関する事前の検討
COLUMN
 1 公務員の勤務関係に関する相談
 2 協定書や覚書の審査
 3 まちづくりと法務
 4 改正民法と自治体実務
 5 救助実施市



著者プロフィール
監修 日本組織内弁護士協会

編者 幸田 宏
    加登屋 毅


著者紹介

日本組織内弁護士協会(にほんそしきないべんごしきょうかい)
[プロフィール]
日本組織内弁護士協会(JILA)は,組織内弁護士およびその経験者によって2001年8月1日に創立された任意団体。組織内弁護士の現状について調査研究を行うと共に,組織内弁護士の普及促進のためのさまざまな活動を行うことにより,社会正義の実現と社会全体の利益の増進に寄与すること,および会員相互の親睦を図ることを目的としている。
現在の会員数は2,087名(2024年2月1日時点)。全会員向けのセミナーやシンポジウムの開催,会報誌や専門書の発行,各種政策提言などを行っている。また,全会員が所属する業種別の10の部会,任意参加の14の研究会,関西支部,東海支部,中国四国支部,九州支部の4つの支部などを通じて,多様な活動を展開している。

[主な著作]
本書『Q&Aでわかる業種別法務』(中央経済社)シリーズ
『組織内弁護士の実務と研究』(日本評論社,2021)
『日本組織内弁護士協会20年のあゆみ』(中央経済社,2021)
『〔改訂版〕契約用語使い分け辞典』(新日本法規出版,2020)
『公務員弁護士のすべて』(第一法規,2018)
『事例でわかる問題社員への対応アドバイス』(新日本法規出版,2013)
『最新 金融商品取引法ガイドブック』(新日本法規出版,2009)
『インハウスローヤーの時代』(日本評論社,2004)

幸田 宏(こうだ ひろし)
[プロフィール]
弁護士,さいたま市職員

東京都職員を経て2014年弁護士登録,2014年から現在までさいたま市職員,2018年から2019年まで埼玉弁護士会研修委員会委員長,2020年から2022年まで日本組織内弁護士協会副理事長,2022年から同協会理事。

[主な著作]
『Q&Aでわかる業種別法務 自治体』(共著,中央経済社,2019年)
『隣地をめぐるトラブル予防・解決文例集』 (共著,新日本法規.2020年)
『事例でみる 地方公務員の人事・労務管理』(共著・加除式,新日本法規.2022年)

加登屋 毅(かとや たけし)