- 本の紹介
- 地球環境の変化と環境政策の足跡を振り返り、バイオマスの最も重要な利用の仕方、人の活動を自然循環に近づける方法、法令や社会秩序の整備に関する今後のあり方を考察する。
目次
環境政策の変遷
―環境リスクと環境マネジメント
目次
序 変化する環境―適応の可能性
⑴ 生物の繁栄と衰退
⑵ 人の活動による環境変化
⑶ 環境政策の行方
第Ⅰ部 生命と生物量
Ⅰ. 1 生命の誕生
Ⅰ. 2 森林利用
Ⅰ. 3 新たな資源
⑴ 自然資本
⑵ 光合成
Ⅰ. 4 廃棄物の利用
⑴ 二酸化炭素の固定化
⑵ 排泄物
① 家畜排泄物
② 下水,家庭からの排泄物
⑶ 食品廃棄物
⑷ 製紙
① 黒液(パルプ工場廃液)
② 古紙
⑸ 廃棄木材
⑹ 未利用バイオマス
Ⅰ. 5 プラスチックと生分解性材料
⑴ プラスチックのリサイクル
⑵ 生分解性および石油由来プラスチック
① プラスチック開発の経緯
② 生分解性プラスチックの開発
⑶ 高機能性材料
第Ⅱ部 自然消費と持続可能性
Ⅱ. 1 自然の恵みと人との関わり
Ⅱ. 2 自然と科学技術
⑴ 有害物質
① 環境負荷の考え方
② エコリュックサックと原子効率
③ 有害性(ハザード)
⑵ 人工物
① 古代の価値観
② 鉱物の加工
③ 科学技術向上とリスクの知見不足
Ⅱ. 3 自然の喪失
⑴ コモンズ崩壊
① さまざまな空間
② 文明と自然
③ 人為的変化
⑵ 身近な存在―水の供給
① 風評被害
② 気になる環境リスクと気にしない環境リスク
③ 水の循環
④ 飲料水
Ⅱ. 4 生物資源
⑴ 海洋資源管理―捕鯨
① 商業捕鯨
② 古来の捕鯨文化から商業捕鯨へ
⑵ 食料生産
① 食料のエコリュックサック
② 食品のLCA
③ 食料生産の工業化
④ ポジティブリスト
⑤ コーデックス委員会
⑶ 有機農業
① 有機農業の推進
② 各法の推進方法の相違
③ 有機農業の環境負荷
第Ⅲ部 汚染被害の対処
Ⅲ. 1 汚染発生源と対策
⑴ 環境施策の基礎
① 未知な問題と汚染発生
② たたりとされた自然放出ガス―九尾の狐
⑵ 公害事件 企業行政と一般公衆
① イタイイタイ病
② 水俣病
③ 四日市公害
④ 工業化と環境汚染破壊
⑤ CSRによる公害対策
⑶ 環境負荷
① 環境負荷はコスト
② 間違った科学の利用
③ 有害性がよくわからない物質
④ 環境基準―排出基準より厳しい政策目標
⑷ 直接的規制
① 強制力を持った規制
② 規制の要件
③ モニタリングの進展
④ REACH規制―製品中の有害性を把握
⑸ 経済的誘導規制
① 経済発展と経済的格差
② 市場の誘導
Ⅲ. 2 環境媒体ごとの規制
⑴ 排出基準
① 水質
② 大気
③ 自動車排ガス
⑵ 廃棄物
① 資源から廃棄物への変化
② 処理処分
Ⅲ. 3 環境リスクの指標
⑴ 環境指標
① 基本的コンセプト
② PSR
③ 各環境指標の体系
⑵ 環境影響評価
① 国際的な開発プロジェクト
② 国内の環境アセスメント
③ 指標生物と生態系
⑶ エコロジカルフットプリント
① 概念
② 考え方の応用
③ フードマイレージ
Ⅲ. 4 事故対処
⑴ 有害物質の漏洩
① スーパーファンド法改正法
② 松花江汚染事件
③ 日本の対処
⑵ 放射性物質汚染
① 原子力発電所のリスク管理
② 福島第一原子力発電所とその対処
③ 原子力から再生可能エネルギー利用へ
資料 環境保全に関する主要な変遷
著者プロフィール
勝田 悟(かつだ さとる)
1960年石川県金沢市生まれ。東海大学教養学部人間環境学科・大学院人間環境学研究科 教授。工学士(新潟大学)[分析化学],法修士(筑波大学大学院)[環境法]。
<職歴>政府系および都市銀行シンクタンク研究所(研究員,副主任研究員,主任研究員,フェロー),産能大学(現 産業能率大学)経営学部(助教授)を経て,現職。
<専門分野>環境法政策,環境技術政策,環境経営戦略。
社会的活動は,中央・地方行政機関,電線総合技術センター,日本電機工業会,日本放送協会,日本工業規格協会他複数の公益団体・企業,民間企業の環境保全関連検討の委員長,副委員長,委員,アドバイザー,監事,評議員などをつとめる。
【主な著書】
[単著]
『ESGの視点―環境,社会,ガバナンスとリスク』(中央経済社,2018年),『環境学の基本(第3版)』(産業能率大学,2018年),『CSR 환경
책임(CSR環境責任)』(Parkyoung Publishing Company,2018),『環境概論(第2版)』(中央経済社,2017年[第1版2006年]),『環境責任―CSRの取り組みと視点』(中央経済社,2016年),『私たちの住む地球の将来を考える―生活環境とリスク』(産業能率大学出版部,2015年),『環境保護制度の基礎(第3版)』(法律文化社,2015年),『原子力の環境責任』(中央経済社,2013年),『グリーンサイエンス』(法律文化社,2012年),『地球の将来―環境破壊と気候変動の驚異』(学陽書房,2008年),『環境戦略』(中央経済社,2007年),『早わかり アスベスト』(中央経済社,2005年),『知っているようで本当は知らないシンクタンクとコンサルタントの仕事』(中央経済社,2005年),『環境情報の公開と評価―環境コミュニケーションとCSR』(中央経済社,2004年),『持続可能な事業にするための環境ビジネス学』(中央経
済社,2003年),『環境論』(産能大学;現 産業能率大学,2001年),『汚染防止のための―化学物質セーフティデータシート』(未来工学研究所,1992年)など
[共著]
企業法学会編『企業責任と法―企業の社会的責任と法の役割・在り方』(文眞堂,2015年),『文科系学生のた
めの科学と技術「光と影」』(中央経済社,2004年),『現代先端法学の展開〔田島裕教授記念〕』(信山社,
2001年),『薬剤師が行う―医療廃棄物の適正処理』(薬業時報社;現 じほう,1997年),『石綿代替品開発動向調査〔環境庁大気保全局監修〕』(未来工学研究所,1990年)など