環境政策の変貌―地球環境の変化と持続可能な開発目標
- 本の紹介
- 環境問題が地域環境から地球環境へと拡大するなか、資源枯渇・廃棄問題、生態系の持続可能性のための対応策、環境政策としてのSDGsやESGなどの社会の変革について論じる。
目次
環境政策の変貌
―地球環境の変化と持続可能な開発目標
目次
はじめに
第Ⅰ部 資源循環―廃棄物と資源
Ⅰ.1 減量化
⑴ 再生利用
① 資源利用の延命化
② リデュース
⑵ リユース
① 「モノ」の延命化に伴うサービス量の増加
② シェアリング・エコノミー
⑶ 長寿命性
① 腐食しやすい金属
② 腐食対策―長寿命性(資源・廃棄物の減量化)…他
⑷ リサイクル
① リサイクルの概念
② マテリアルリサイクル …他
⑸ 鉱物資源
① リサイクル処理
② マテリアルリサイクル事例
Ⅰ.2 資源と環境政策
⑴ エネルギー資源
① 資源問題と環境問題
② エネルギー資源の貯蔵 …他
⑵ 人為的資源循環
① 自然循環との相違点
② 廃棄物の処理 …他
⑶ 資源利用
① 副産物
② 環境評価 …他
⑷ 循環経済の促進及び廃棄物の環境保全上の適正処理
① リサイクルビジネス
② 循環経済廃棄物法
⑸ 国際的な取り組みへ
① 開発と環境破壊
② 日本から台湾,そして中国へ …他
Ⅰ.3 ライフサイクル・アセスメント
⑴ 汚染履歴
① 基本情報
② LCA手法
⑵ LCAに基づく政策
①人類の総活動量の増加
②人口と環境負荷
⑶ 廃棄物処理の転換
① 資源から得られるサービスの最大化
② ナイーブな人工的物質循環
第Ⅱ部 地球環境変化と適応
Ⅱ.1 人為的な地球環境の変化抑制
⑴ 自然の変化(超長期的)と人為的変化(超短期的)
① 自然の法則
② 宇宙船地球号
⑵ 国際会議
① かけがえのない地球
② 持続可能な開発 …他
Ⅱ.2 地球温暖化
⑴ 環境リスク
① 氷河時代の中にある現在
② 地球温暖化の研究 …他
⑵ 「気候変動に関する国際連合枠組み条約」の規制
① 京都議定書
② 目に見える被害 …他
Ⅱ.3 エネルギー政策
⑴ エネルギー資源の供給
① 有機燃料
② 化石燃料の供給源 …他
⑵ 消費と環境対策
① 資源枯渇と代替
② 新エネルギー …他
Ⅱ.4 環境変化への適応
⑴ 気候変動
① 影響と評価
② 気候変動
⑵ 生態系の危機
① 生物の多様性
② 変化する生態系への対処
⑶ 海洋汚染
① 漂流ゴミ
② プラスチックゴミ …他
第Ⅲ部 SDGsとESG
Ⅲ.1 政策の多様化
⑴ 無秩序と法則
⑵ 曖昧な価値―チューリップバブル
① 自然と投機
② 本来の自然の価値 …他
⑶ ソフトロー
① 緩やかな規制
② グリーン設計 …他
⑷ SDGs
① 具体的目標
② 環境効率
Ⅲ.2 評価による誘導
⑴ ESG経営
① SRI
② 説明責任 …他
⑵ 環境商品
① 環境性能
② 環境ラベルと情報表示 …他
Ⅲ.3 グリーンファイナンス
⑴ 金融の転換期
① 貸し手責任
② G20サミット
⑵ グリーンボンド
① 環境プロジェクトの資金調達
② 気候関連財務情報開示
Ⅲ.4 社会の変革
⑴ 人為的活動の修正
① 環境意識とインセンティブ
② 環境被害の対策とリスク対処 …他
⑵ 労働環境
① 有害物質の取り扱い
② 放射性物質による汚染 …他
資料 環境保全に関する主要な変遷
参考文献
おわりに
索引
著者プロフィール
【著者紹介】
勝田 悟(かつだ さとる)
1960年石川県金沢市生まれ。東海大学教養学部人間環境学科・大学院人間環境学研究科 教授。工学士(新潟大学)[分析化学],法修士(筑波大学大学院)[環境法]。
<職歴>政府系および都市銀行シンクタンク研究所(研究員,副主任研究員,主任研究員,フェロー),産能大学(現 産業能率大学)経営学部(助教授)を経て,現職。
<専門分野>環境法政策,環境技術政策,環境経営戦略。
社会的活動は,中央・地方行政機関,電線総合技術センター,日本電機工業会,日本放送協会,日本工業規格協会他複数の公益団体・企業,民間企業の環境保全関連検討の委員長,副委員長,委員,アドバイザー,監事,評議員などをつとめる。
【主な著書】
[単著]
『環境政策の変遷』(中央経済社,2019年),『ESGの視点―環境,社会,ガバナンスとリスク』(中央経済社,2018年),『環境学の基本(第3版)』(産業能率大学,2018年),『CSR 환경 책임(CSR環境責任)』
(ParkyoungPublishing Company,2018),『環境概論(第2版)』(中央経済社,2017年[第1版2006年]),『環境責任―CSRの取り組みと視点』(中央経済社,2016年),『私たちの住む地球の将来を考える―生活環境とリスク』(産業能率大学出版部,2015年),『環境保護制度の基礎(第3版)』(法律文化社,2015年),『環境学の基本(第2版)』(産業能率大学,2013年),『原子力の環境責任』(中央経済社,2013年),『グリーンサイエンス』(法律文化社,2012年),『環境学の基本』(産業能率大学,2008年),『地球の将来―環境破壊と気候変動の驚異』
(学陽書房,2008年),『環境戦略』(中央経済社,2007年),『早わかり アスベスト』(中央経済社,2005年),『知っているようで本当は知らないシンクタンクとコンサルタントの仕事』(中央経済社,2005年),『環境保護制度の基礎』(法律文化社,2004年),『環境情報の公開と評価―環境コミュニケーションとCSR』(中央経済社,2004年),『持続可能な事業にするための環境ビジネス学』(中央経済社,2003年),『環境論』(産能大学;現 産業能率大学,2001年),『汚染防止のための―化学物質セーフティデータシート』(未来工研,1992年)など
[共著]
企業法学会編『企業責任と法―企業の社会的責任と法の役割・在り方』(文眞堂,2015年),『文科系学生のための科学と技術「光と影」』(中央経済社,2004年),『現代先端法学の展開〔田島裕教授記念〕』(信山社,2001年),『薬剤師が行う―医療廃棄物の適正処理』(薬業時報社;現 じほう,1997年),『石綿代替品開発動向調査〔環境庁大気保全局監修〕』(未来工研,1990年)など