新会社法講義

本の紹介

株式会社の組織・運営と役員等の責任に関する諸制度の解説に重点を置きつつ会社法全般の理解ができるよう構成されている。基本判例の概要と判旨を示し事例に則して解説する。

新会社法講義

目次

第1章　会社法総論
　1　会社法の意義・特色と法源
　2　会社の種類と特質
　3　会社の概念
　4　コーポレート・ガバナンス

第2章　株主・株主総会
　1　株主の地位と権利・義務
　2　株主総会の意義
　3　株主総会の権限
　4　株主総会の招集手続
　5　株主の議決権
　6　議決権の行使
　7　株主総会の議事運営
　8　株主総会の決議
　9　種類株主総会
　10　資本多数決の修正と反対株主の株式買取請求権
　11　株主総会決議の瑕疵

第3章　取締役
　1　取締役の意義
　2　取締役の資格と員数
　3　取締役の選任
　4　取締役の任期と終任
　5　職務執行停止と職務代行者
　
第4章　取締役会
　1　取締役会の意義
　2　取締役会の権限
　3　取締役会の招集
　4　取締役会の議事および決議
　5　特別取締役による取締役会決議
　6　取締役会の議事録
　7　取締役会決議の瑕疵

第5章　取締役会設置会社の代表取締役等
　1　代表取締役の意義
　2　代表取締役の選定
　3　代表取締役の終任・欠員等
　4　代表取締役の権限
　5　表見代表取締役
　6　業務執行取締役
　7　取締役会を設置しない会社の取締役の権限

第6章　取締役と会社との関係
　1　取締役の一般的義務
　2　競業避止義務
　3　利益相反取引の規制
　4　取締役の報酬等

第7章　会計参与
　1　総　説
　2　会計参与の選任・資格
　3　会計参与と会社との関係
　4　会計参与の権限
　5　報酬等および費用等の請求

第8章　監査役
　1　総　説
　2　監査役の選任・終任
　3　監査役と会社との関係
　4　監査役の権限
　5　監査役会

第9章　会計監査人
　1　会計監査人の意義
　2　会計監査人の選任・終任
　3　会計監査人の権限

第10章　監査等委員会と指名委員会等・執行役
　1　総　説
　2　監査等委員会設置会社
　3　指名委員会等・執行役

第11章　検査役と調査者
　1　検査役・調査者の意義
　2　裁判所による検査役の選任
　3　株主総会による調査者の選任

第12章　役員等の責任
　1　役員等の会社に対する責任
　2　役員等の責任の免除・軽減
　3　補償契約と役員等賠償責任保険

第13章　役員等の第三者に対する責任と刑事責任等
　1　総　説
　2　役員等の第三者に対する責任
　3　証券市場における不実開示の責任
　4　役員等の刑事責任等

第14章　差止請求権等と株主代表訴訟
　1　総　説
　2　会社の業務・財産状況の調査のための株主による検査役の
　　 選任の申立て
　3　株主の差止請求権
　4　株主代表訴訟
　5　旧株主による責任追及等の訴え
　6　最終完全親会社等の株主による特定責任追及の訴え
　　（多重代表訴訟）

第15章　株式会社の資金調達
　1　株式会社の資金調達
　2　株　式
　3　特別支配株主の株式等売渡請求
　4　株式の消却・併合・分割・無償割当て
　5　単元株制度
　6　募集株式の発行等
　7　新株予約権
　8　社　債

第16章　株式会社の会計
　1　総　説
　2　会計の原則と会計帳簿等
　3　計算書類等
　4　資本金および準備金
　5　剰余金の意義およびその配当等

第17章　株式会社の設立・変動・終了
　1　株式会社の設立
　2　定款の変更
　3　解散・清算

第18章　持分会社・外国会社
　1　持分会社
　2　外国会社

第19章　組織再編と企業買収
　1　組織再編の意義
　2　組織変更
　3　株式会社の事業譲渡等
　4　合併・会社分割・株式交換，株式移転および株式交付
　5　企業買収（Ｍ＆Ａ）



著者プロフィール
［著者紹介］
畠田　公明（はただ　こうめい）福岡大学法学部教授
執筆分担：第1章，第2章，第17章～第19章
主 要な著作：『企業グループの経営と取締役の法的責任』（中央経済社，2019），『会社の目的と取締役の義務・責任―CSR をめぐる法的考察』（中央経済社，2014），『コーポレート・ガバナンスにおける取締役の責任制度』（法律文化社，2002）
前越　俊之（まえこし　としゆき）福岡大学法学部教授
執筆分担：第3章～第5章，第13章，第15章
主 要な著作：「証券不実開示訴訟における『損害因果関係』」福岡大学法学論叢53巻4号329頁（2009），「金融商品販売業者等の情報提供義務」東北学院法学76号480頁（2015），「デラウェア州会社法第122条⑿号について」福岡大学法学論叢64巻1号317頁（2019）
嘉村　雄司（かむら　ゆうじ）島根大学法文学部准教授
執筆分担：第6章，第10章，第12意，第14章
主 要な著作：「保険とクレジット・デリバティブの法的区別の再構成」德本穰ほか編『会社法の到達点と展望――森淳二朗先生退職記念論文集』68－101頁（法律文化社，2018），「水害保険の現状と課題」法律時報91巻12号60－65頁（2019）
後藤　浩士（ごとう　ひろし）
保健医療経営大学保健医療経営学部准教授
執筆担当：第7章～第9章，第11章，第16章
主 要な著作：「会社の内部統制とCSR 報告書の連関性について」福岡大学大学院論集48巻1号91－134頁（2016），「CSR 報告書の内部統制への貢献可能性」福岡大学大学院論集48巻1号135－180頁（2016）

畠田 公明（はただ こうめい）
［プロフィール］
1953年　福岡県生まれ
1976年　福岡大学法学部法律学科卒業
1982年　福岡大学大学院法学研究科民刑事法専攻博士課程後期単位取得満期退学
1998年　福岡大学法学部教授
2004年　福岡大学大学院法曹実務科法務専攻（専門職学位課程）教授
2023年　弁護士登録
現在　　福岡大学法学部教授，博士（法学），弁護士
　　　　福岡大学副学長（常務理事）（2013〜2015年），法学部長（理事）（2007〜2013年）
　　　　司法試験考査委員（2019〜2023年），公認会計士試験試験委員（2006〜2008年）
　　　　米国カリフォルニア大学バークレー校ロー・スクール客員研究員（1991〜1992年）
　　　　米国コロンビア大学ロー・スクール客員研究員（2001〜2002年）

［主な著作］
『コーポレート・ガバナンスにおける取締役の責任制度』（法律文化社，2002年）
『会社の目的と取締役の義務・責任―CSRをめぐる法的考察』（中央経済社，2014年）
『株式会社のガバナンスと会社法』（中央経済社，2015年）
『会社法のファイナンスとM&A』（法律文化社，2017年）
『商法総論・会社法総則』（中央経済社，2018年）
『企業グループの経営と取締役の法的責任』（中央経済社，2019年）
『社会的営利会社の立法とガバナンス』（中央経済社，2022年）

前越 俊之（まえこし としゆき）

［主な著作］
「証券不実開示訴訟における『損害因果関係』」福岡大学法学論叢53巻4号329頁（2009）
「金融商品販売業者等の情報提供義務」東北学院法学76号480頁（2015）
「デラウェア州会社法第122条⑿号について」福岡大学法学論叢64巻1号317頁（2019）

嘉村 雄司（かむら ゆうじ）

［主な著作］
「保険とクレジット・ディリバティブの法的区別の再構成」徳本穣ほか編『会社法の到達点と展望－森淳二郎先生退職記念論文集』68頁（法律文化社，2018）
「水害保険の現状と課題」法律時報91巻12号60頁（2019）

後藤 浩士（ごとう ひろし）

［主な著作］
『新会社法講義』（共著，中央経済社，2020）
『新企業統治論』（共著，税務経理協会，2021）