従業員をめぐる転職・退職トラブルの法務―予防&有事対応

  • 電子版あり

湊総合法律事務所
野坂 真理子
野村 奈津子
太田 善大
平木 太生
石田 嘉奈子
湊 信明

定価(紙 版):3,080円(税込)
価格(電子版):3,080円(税込)

発行日:2021/02/17
A5判 / 232頁
ISBN:978-4-502-37371-8

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【bookend版は、特に断り書きのない限り、固定レイアウト型です。】本書を読むためには、専用の電子書籍リーダー「bookend」アプリを入手する必要があります。下記サイトよりご利用の環境に合わせて各OS 対応のbookend をダウンロードしてください。
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本の紹介
転職者・退職者による競業リスク、情報漏えい・不正使用リスク、顧客奪取リスクなどのトラブルに着目。裁判例を踏まえた上で法的予防法・有事対応をわかりやすく解説した1冊。

目次



従業員をめぐる転職・退職トラブルの法務
〜予防&有事対応〜
目次

はしがき  
第1 章 競業によるリスク
第1 競業が企業に与えるリスクとは
第2 競業による損害を生じさせないための予防策―競業避止義務
    の合意
 1 競業避止義務  
 2 退職後の競業避止義務  
  【コラム】在職中の競業避止義務  
 3 退職後の競業避止義務合意の有効性判断基準  
第3 競業による損害を生じさせないための予防策―競業避止義務
   違反に対する制裁
 1 退職金の減額・不支給・返還請求  
 2 違約金  
  【コラム】違約金と似て非なるもの―違約罰  
第4 退職後の競業避止義務合意書面の作成方法
 1 作成のポイント  
 2 誓約書,合意書等  
 3 就業規則  
  【コラム】退職後の競業避止義務についての合意がない場合  
第5 競業行為により損害を被っている場合の対処法
 1 警告書の送付  
 2 仮処分(差止め)  
 3 訴訟(損害賠償請求)  
  【コラム】 顧客との取引が継続していた場合に今後得られたであろう
   利益とは  
第6 設例への回答
 1 はじめに  
 2 在職中の競業行為  
 3 退職後の競業行為  
 4 講じておくべきであった予防措置  

第2 章 情報の漏えい・不正使用によるリスク
第1 秘密情報の漏えい等が企業に与えるリスクとは
  【コラム】 実際に起きた従業員の秘密情報漏えいによる企業の
   経済的ダメージ  
第2 秘密保持義務合意とその有効性
 1 秘密保持義務の法的根拠・有効性  
第3 秘密情報の漏えい等を防止するための予防策
 1 会社における情報漏えい対策  
 2 就業規則上の規定の整備  
 3 秘密情報管理規程  
 4 秘密保持誓約書  
 5 社内研修の実施  
 6 テレワーク時の秘密情報の管理方法  
第4 情報の不正取得・漏えい,不正使用が発覚した際の対応策
 1 初動対応として行うべきこと  
 2 内容証明郵便による警告書の送付  
 3 裁判手続による民事上の差止請求と損害賠償請求  
 4 不正競争防止法に基づき採り得る手段  
 5 その他  
第5 設例への回答
 1 民事上の請求  
 2 刑事上の請求  
 3 X社における懲戒処分
  
第3 章 従業員の引抜き,顧客奪取によるリスク
第1 従業員の引抜き
 1 従業員の引抜きによるリスクとは  
 2 裁判例における不法行為成立の分岐点  
 3 従業員や役員の引抜き行為に対する予防策  
 4 従業員や役員の引抜き行為への対応策  
第2 顧客奪取
 1 退職時に発生する顧客奪取リスクとは  
 2 顧客奪取行為の違法性と裁判例  
 3 顧客奪取行為の予防策  
 4 顧客奪取行為への対応策  
第3 設例への回答

第4 章 退職前・退職時の事情に基づく紛争リスク
第1 解雇無効による紛争リスク
 1 はじめに  
 2 解雇の種類  
 3 解雇の要件  
 4 普通解雇にて問題となりやすい事案  
 5 解雇無効を争われた場合のリスク  
 6 解雇無効によるリスクを軽減,回避する予防策  
第2 退職勧奨による紛争リスク
 1 はじめに 
 2 退職勧奨が違法とされた裁判例  
 3 退職勧奨を進める上でのその他の注意点  
第3 未払残業代の請求リスク
 1 未払残業代請求  
第4 労働組合(ユニオン)との交渉リスク
 1 はじめに  
 2 ユニオンの特徴  
 3 ユニオンとの交渉の流れ  
第5 退職代行サービスを通じた退職申入れによるリスク
 1 はじめに  
 2 退職代行サービスから連絡があった場合の会社対応の流れ  
第6 会社への誹謗中傷・信用毀損行為に関する退職リスク
 1 はじめに  
 2 退職者による誹謗中傷等のリスク  
 3 会社が採り得る措置―インターネット上の誹謗中傷等の場合  
 4 会社が採り得る措置―インターネット上以外での誹謗中傷等の
  場合  
第7 退職者受入れ側のリスク
 1 はじめに  
 2 不正競争防止法違反となるリスク  
 3 使用者責任を問われるリスク  
 4 誓約書の取得  

補章 書式集
第1 入社時の競業避止義務・秘密保持義務等に関する誓約書  
第2 退社時の競業避止義務・秘密保持義務等に関する誓約書  
第3  競業避止義務・秘密保持義務に違反する退職者への警告書の
    文例  
第4 秘密情報管理規程の記載例  
第5 退職合意書の記載例  



著者プロフィール
〈編者 〉
湊総合法律事務所

〈著者〉
野 坂 真理子
野 村 奈津子
太田善大
平木太生
石 田 嘉奈子
湊 信明


著者紹介

湊総合法律事務所(みなとそうごうほうりつじむしょ)
[プロフィール]
湊総合法律事務所は、クライアントの皆様を温かくお迎えして、親身にご相談をお聞きし、事件の解決に向けて最善の努力を尽くします。弁護士がクライアントのご相談を親身にお聞きすることや、最善を尽くすことは、当たり前のことかもしれません。しかし、実は、この当たり前のことが行われていないのが現実です。いかに困難な事件でも、必ず解決して明るい未来を拓くことができると確信し、闘うべきときは一歩も引かず徹底して闘い、クライアントの皆様に最大限の利益を享受していただくために最善を尽くすこと、これが当事務所の理念とするところです。湊総合法律事務所は、企業法務を主な取扱分野としており、各分野に精通した弁護士が、依頼者1人ひとりの考えを尊重した質の高いリーガルサービスの提供を心がけています。

野坂 真理子(のさか まりこ)
[プロフィール]
湊総合法律事務所ジュニアパートナー。昭和55年生まれ。早稲田大学法学部卒業。平成19年弁護士登録。東京弁護士会所属。得意分野は企業法務、広告法務、労働事件、家事事件。『こんなときどうするネット 会社で使える書式と文例』(共著、第一法規、2016年)、「労働条件の不利益変更のトラブルはこうして防ぐ」月刊企業実務2009年5月号)、「退職者の他社への再就職・独立をめぐる問題と解決策」ビジネストピックス(みずほ総合研究所)ほか多数執筆。

野村 奈津子(のむら なつこ)
[プロフィール]
昭和54年生まれ。慶應義塾大学法学部卒業。平成17年弁護士登録。東京弁護士会所属。得意分野は企業法務、相続案件。「株主総会・取締役会の不備(法違反)が招くリスクを徹底チェック」月刊企業実務2012年6月号、『勝利する企業法務』(共著、第一法規、2014年)、『事例で学ぶ 生前贈与の法務リスクと税務リスク』(共著、大蔵財務協会、2018年)などを執筆。

太田 善大(おおた よしひろ)
[プロフィール]
昭和56年生まれ。慶應義塾大学法学部卒業。平成17年弁護士登録。東京弁護士会所属。経営革新等支援機関認定弁護士。得意分野は一般企業法務、医療事件・医療法務、民事争訟、会社関係争訟、家事事件。『証拠収集実務マニュアル』(共著、ぎょうせい、1999年)、『遺言書作成・遺言執行実務マニュアル』(共著、新日本法規、2008年)、『Q&AでスッキリわかるIT社会の法律相談』(共著、清文社、2007年)、『ガイドブック民事保全の実務』(共著、創耕舎、2014年)などの著書がある。

平木 太生(ひらき たいき)

石田 嘉奈子(いしだ かなこ)
[プロフィール]
平成4年生まれ。学習院大学法学部卒業、首都大学東京法科大学院修了。平成29年弁護士登録。東京弁護士会所属。得意分野は企業法務。

湊 信明(みなと のぶあき)
[プロフィール]
湊総合法律事務所代表パートナー。昭和38年生まれ。中央大学法学部卒業。平成10年弁護士登録 東京弁護士会所属、平成24年税理士登録。平成15年湊総合法律事務所開設、所長就任。経営革新等支援機関認定弁護士。近時の役職として、東京弁護士会副会長、関東弁護士会連合会常務理事、東京弁護士会中小企業法律支援センター本部長代行、同SDGsプロジェクトチーム座長、日本弁護士連合会業務妨害対策委員会委員長など。『勝利する企業法務〜法務戦術はゴールから逆算せよ〜〔新訂版〕』(共著、第一法規、2018年)、『伸びる中堅・中小企業のためのCSR実践法」(第一法規、2017年)、『こんなときどうするネット 会社で使える書式と文例』(共著、第一法規、2016年)、『事例で学ぶ生前贈与の法務リスクと税務リスク』(共著、大蔵財務協会、2018年)などの書籍がある。