- 本の紹介
- 国際ビジネスに関する基本理論を余すところなく解説するテキスト。ハイマー&キンドルバーガーなどの古典理論にはじまり、資源ベース論など最近の理論まで時系列で紹介する。
目次
シリーズ 国際ビジネス
〈2〉国際ビジネス理論
目次
はしがき
第1部 古典理論
第1章 対外直接投資の寡占理論―ハイマー&キンドルバーガー
1 はじめに
2 対外直接投資の寡占理論
3 企業規模の拡大と対外直接投資
4 ケース:優位性と対外直接投資の関係
5 ハイマーによる予測
第2章 プロダクト・サイクル・モデルと対外直接投資―バーノン
1 はじめに
2 プロダクト・サイクル・モデル
3 PCM と環境の変化
4 ケース:欧州医薬品企業の在米研究開発活動
5 優位性と対外直接投資
第3章 多国籍企業と寡占的反応論―ニッカバッカー
1 はじめに
2 寡占的反応論
3 新たな展開
4 ケース:自動車部品メーカーの北米進出
第4章 多国籍企業経営者の態度・志向に関する理論
―パールミュッターとアハロニー
1 はじめに
2 パールミュッターのEPRG プロファイル
3 アハロニーによる海外投資の意思決定プロセス
4 ケース:本田技研工業の二輪事業における対米進出
第2部 理論の開花
第5章 内部化理論
1 多国籍企業と内部化
2 内部化理論と国際提携
3 内部化理論の評価
4 国際ビジネスの誕生と内部化理論
第6章 OLI パラダイム―ダニング
1 OLI パラダイムとは
2 OLI パラダイムのサービス活動への拡張
3 提携・ネットワーク時代におけるOLI パラダイム
4 ケース:P&G の日本市場への参入
第7章 資源移動の組織体としての多国籍企業
―フェアウェザーとロビンソン
1 はじめに―国際経営論とは何か
2 資源移動とコントロール
3 ケース:ウエスチングハウスの組織形態の変化
4 現代的な意味と後の研究との関連性
第3部 理論の進化
第8章 国際貿易論と国際ビジネス
1 はじめに
2 統合経済モデルと生産要素移動
3 貿易・投資理論と経済成長モデル
4 国際貿易論と国際ビジネス展望
第9章 グローバル競争戦略―ポーター
1 はじめに
2 グローバルvs. マルチドメスティック―配置と調整
3 クラスター論
4 ケース:広東省のクラスター
第10章 多国籍企業の戦略プロセス論とコア・コンピタンス―ドーズ
&プラハラード
1 多国籍企業の経営戦略プロセス
2 コア・コンピタンスと戦略的提携
3 BOP との共創関係
4 まとめ
第11章 トランスナショナル・モデル―バートレット&ゴシャール
1 I - R(グローバル統合・ローカル適応)フレームワークによる分析
2 矛盾する要請への対応
3 トランスナショナル・アプローチとその限界
4 ケース:ABB のマトリックス経営
第4部 新潮流
第12章 資源ベース論と国際ビジネス
1 はじめに
2 資源ベース論とは
3 国際ビジネス論と経営資源
4 ケース:東芝におけるグローバルなベスト・プラクティス共有
第13章 メタナショナル経営論―ドーズ&サントス&ウィリアムソン
1 メタナショナル経営論出現の背景
2 メタナショナルと既存理論
3 メタナショナルのプロセスと求められる能力
4 メタナショナルの経営課題
5 ケース:ST マイクロエレクトロニクスのメタナショナル経営
6 メタナショナル経営論の今後の研究課題
第14章 サービス多国籍企業の理論
1 サービス分野における国際ビジネスの進化
2 サービスの特性とサービスの国際的提供
3 サービス多国籍企業に対する理論的アプローチと課題
4 ケース:総合商社
索 引
著者プロフィール
■編者紹介
江夏 健一(えなつ けんいち)
早稲田大学商学学術院教授。
早稲田大学副総長・常任理事。
早稲田大学大学院商学研究科博士課程修了。
商学博士(早稲田大学)。
近畿大学教授,関西学院大学教授等を経て,現職。
国際ビジネス研究学会前会長。
著書
『多国籍企業要論』(文眞堂,1984年),
『新版 理論とケースで学ぶ国際ビジネス』(共編著,同文舘出版,2006年)など。
長谷川信次(はせがわ しんじ)
早稲田大学社会科学総合学術院教授。
パリ第1大学(パンテオン・ソルボンヌ)大学院博士課程修了(経営学博士)。
著書
『多国籍企業の内部化理論と戦略提携』(同文舘出版,1998 年)など。
長谷川 礼(はせがわ れい)
大東文化大学経営学部教授。
早稲田大学大学院商学研究科博士課程単位取得満期退学。
論文
「在日外資系企業の類型化と役割」『世界経済評論』(1999年9月号)など。