日経平均トレーディング入門〈全面改訂版〉―指数としての特質と取引戦略

國宗 利広

定価(紙 版):2,750円(税込)

発行日:2022/04/14
A5判 / 232頁
ISBN:978-4-502-42581-3

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本の紹介
2021年10月から日経平均の算出ルールが変わった。東証市場再編でTOPIXも変わりつつある今、日経平均の行く末と投資家の付き合い方を、この道30年以上のベテランが指し示す。

目次

はじめに

第1章 日経平均の基本 
 第1節 日経平均の概要 
 第2節 計算方法の変遷 
   ⑴ 単純平均株価
   ⑵ ダウ式平均株価(分母修正方式)
   ⑶ 分子修正方式
   ⑷ 株価換算係数を使用した分子修正方式
   ⑸ 株価換算係数の決め方
   ⑹ 株価換算係数導入の背景
 第3節 日経平均バスケット 
   ⑴ 連動バスケットの作成
   ⑵ 採用銘柄の入れ替え
   ⑶ 2021年9月30日の銘柄入れ替え
 第4節 日経平均をトレーディングする投資家 
   ⑴ 裁定取引業者
   ⑵ 外国人投資家
   ⑶ 個人投資家
 第5節 日経平均とダウ平均 
   ⑴ 日経平均の理念
   ⑵ 除数の違い
   ⑶ 日経平均の行方

第2章 日経平均の歴史 
 第1節 高度経済成長と日経平均 
   ⑴ 日経平均の変遷
   ⑵ 一般的な日経平均
 第2節 先物上場 
 第3節 バブル崩壊と日経平均悪玉論 
   ⑴ 史上最高値への道と,内に秘められた問題
   ⑵ 年初からいきなり始まる下落
   ⑶ 日経平均先物悪玉論
   ⑷ 3つの不活性化策
 第4節 刺客の登場 
 第5節 30銘柄入れ替え 
   ⑴ 突然の発表
   ⑵ 終わりの始まり
   ⑶ 新たな問題
 第6節 規制緩和 
   ⑴ 金融ビッグバン
   ⑵ 商品拡大と取引時間延長
 第7節 リーマンショックとアベノミクス 
 第8節 取引所統合 
 第9節 増えすぎたオプション 

第3章 日経平均,終わりの始まり 
 第1節 日経平均をめぐる需給の歪み 
   ⑴ 日銀のETF買い入れ
   ⑵ デリバティブ型ETF(レバレッジ型やベア型)
   ⑶ 順張り投機家の増加
   ⑷ 高速取引
 第2節 グローバルスタンダードへ舵を切ったTOPIX 
   ⑴ 日経平均はしばらく安泰
   ⑵ 流動性を基準とした加重平均
 第3節 225という銘柄数へのこだわり 
   ⑴ 2021年10月の変更
   ⑵ 新しい算出方法の概要
 第4節 生き残りをかけた戦い 
   ⑴ 価格平均指数
   ⑵ 同調圧力
   ⑶ 終わりの始まり

第4章 日経平均絡みの取引と需給 
 第1節 裁定取引 
   ⑴ 完全裁定取
   ⑵ 複製裁定取引
   ⑶ 統計的裁定取引
   ⑷ 現物先物間裁定取引
 第2節 指数イベント取引 
   ⑴ 銘柄入れ替え
   ⑵ 株式分割・併合
 第3節 ETF 
   ⑴ 通常型ETF
   ⑵ デリバティブ型ETF
   ⑶ デリバティブ型ETFのリバランス
 第4節 先物間取引 
   ⑴ ラージとミニ
   ⑵ NTスプレッド
 第5節 原株指数間高速高頻度取引 
 第6節 先物・オプション間取引 
   ⑴ 高速マーケットメーク
   ⑵ プット・コール・パリティによる裁定戦略
   ⑶ デルタニュートラルによる複製戦略
 第7節 SQ関連取引 
   ⑴ SQの需給
   ⑵ 限月間スプレッド
 第8節 ETF分配金捻出取引 
   ⑴ 配当金の運用
   ⑵ 分配に伴う先物の売り

第5章 日経平均トレーディング 
 第1節 現物取引との違い 
 第2節 先物がすべての基本 
   ⑴ 先物市場というところ
   ⑵ 手法よりもまず思考法
   ⑶ 人間トレーダーとして
 第3節 先物におけるゲームのルール 
   ⑴ 合法的なギャンブル
   ⑵ ゼロサムではない
   ⑶ 利益の源泉
 第4節 水準を当てるトレーディング 
   ⑴ レバレッジを抑える
   ⑵ 結果的に水準を狙う
   ⑶ 長期運用
 第5節 方向を当てるトレーディング 
   ⑴ 先物の醍醐味
   ⑵ 需 給
 第6節 トレンドに乗る 
   ⑴ 順張りを基本に
   ⑵ プライスアクションとひらめき
   ⑶ ひらめきを働かせるためのチェックリスト
   ⑷ テクニカル指標の限界
 第7節 効率的市場仮説とゾーン 
   ⑴ 運のいい愚か者
   ⑵ 心理のコントロール
 第8節 勝つための手順 
   ⑴ 大まかな想定
   ⑵ トレードサイクル
   ⑶ チャンスを待つ
   ⑷ 出 動
 第9節 まとめ 

第6章 教養としての投機 
 第1節 ゼロサムゲーム 
   ⑴ 敗者の負け分を勝者で分け合う
   ⑵ 指数を対象にしたギャンブル
   ⑶ ゼロリスクを求める放射脳とコロナ脳
   ⑷ リスクとリターン
 第2節 投資と投機の境界 
   ⑴ 株価とファンダメンタルズ
   ⑵ 投機あっての投資
   ⑶ 先物主導の実態
   ⑷ 目先の需給と長期の成長
 第3節 タペストリー理論 
 第4節 非合理への対応 
   ⑴ 騙し合い・反応の速さ・機転・想像力
   ⑵ 鏡と俯瞰
   ⑶ バランスの取れたリスクとリターン
 第5節 日経平均との付き合い方 
   ⑴ 日経平均は単なる数字
   ⑵ 理屈の通用する部分
   ⑶ 理屈を捨てる部分
   ⑷ 相場観と金融工学
   ⑸ 人間トレーダー

著者紹介

國宗 利広(くにむね としひろ)
[プロフィール]
30年以上にわたって日経平均トレーデイング関連業務に従事。自身のトレーディング経験をブログ「トレーディングの道しるぺ」(https://trading.kkujyo.com)で展開中。

[主な著作]
『実践 日経平均トレーディング』
『日経平均オプション入門』
『日経平均VI入門』(いずれも中央経済社)