新版 商法総論・会社法総則

畠田 公明
前越 俊之
嘉村 雄司
後藤 浩士

定価(紙 版):2,860円(税込)

発行日:2022/04/21
A5判 / 236頁
ISBN:978-4-502-42921-7

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本の紹介
商法総則・会社法総則を統一的に理解できるよう執筆されたテキスト。図解を多用し、基本判例の事案と判旨を詳述しつつ重要論点に言及するなど、考えて学ぶ方のために最適。

目次

第1章 商法総論
1 現代の企業社会と商法・会社法
  ⑴ 企業社会  ⑵ 企業と法  ⑶ 企業形態
  ⑷ 企業倫理と企業の社会的責任
  ⑸ コーポレート・ガバナンスと内部統制
2 商法の意義
  ⑴ 形式的意義の商法と実質的意義の商法  ⑵ 企業に関する法
3 法体系における商法の地位
  ⑴ 民法との関係  ⑵ 労働法との関係
  ⑶ 経済法との関係
4 商法の特色
  ⑴ 企業に内在する本質的性格  ⑵ 商法の内容上の特色
  ⑶ 商法の発展傾向上の特色
5 商法の歴史と商法典の構造
  ⑴ 商法の起源・沿革  ⑵ わが国の商法の歴史と構造
6 商法の法源と適用の順序・範囲
  ⑴ 商法の法源の意義と種類  ⑵ 商法の適用順序
  ⑶ 商法の適用範囲

第2章 商人と会社
1 商人と商行為
  ⑴ 商人と商行為の関係  ⑵ 商行為の意義と種類
  ⑶ 商人の意義と種類
2 会社
  ⑴ 会社の意義  ⑵ 会社の種類
3 商人資格
  ⑴ 商人資格の意義  ⑵ 各種法人の商人資格
4 商人資格の取得・喪失
  ⑴ 自然人の場合  ⑵ 法人の場合
5 営業能力
  ⑴ 自然人の営業能力  ⑵ 法人の営業能力

第3章 営業・事業
1 営業・事業の意義
2 主観的意義の営業・事業
  ⑴ 営業・事業の自由と制限  ⑵ 営業・事業自体に関する制限
  ⑶ 営業・事業の態様に関する制限
3 客観的意義の営業・事業
  ⑴ 営業・事業の意義  ⑵ 営業・事業の特別財産性
4 営業所
  ⑴ 営業所の意義  ⑵ 本店と支店
  ⑶ 形式上の本店と実質上の本店が異なる場合
  ⑷ 営業所に認められる効果

第4章 商号
1 商号の意義
2 商号の選定
  ⑴ 商号選定に関する真実主義と自由主義  ⑵ 商号選定の自由
  ⑶ 商号選定の自由に対する例外
3 商号の数
  ⑴ 商号単一の原則  ⑵ 個人商人の場合
  ⑶ 会社の場合
4 商号の登記
  ⑴ 商号の登記の意義と手続
  ⑵ 同一の所在場所における同一の商号の登記の禁止
5 商号権
  ⑴ 商号権の意義と手続  ⑵ 商号使用権
  ⑶ 商号専用権
6 商号の譲渡・相続
  ⑴ 商号の譲渡  ⑵ 商号の相続
7 商号の廃止・変更
  ⑴ 未登記商号  ⑵ 登記商号
8 名板貸
  ⑴ 意義  ⑵ 名板貸人の責任の発生要件
  ⑶ 相手方の誤認  ⑷ 名板貸人の責任

第5章 商業帳簿
1 商業帳簿制度の目的と法規制
  ⑴ 商業帳簿制度の目的と法規制
  ⑵ 商法・会社法と会計慣行との関係
2 商業帳簿の意義と作成
  ⑴ 商業帳簿の意義  ⑵ 会計帳簿  ⑶ 貸借対照表
3 財産の評価
  ⑴ 財産評価の基準  ⑵ 資産の評価  ⑶ 負債の評価
  ⑷ のれんの計上
4 商業帳簿の保存・提出義務
  ⑴ 商業帳簿の保存義務  ⑵ 商業帳簿の提出義務

第6章 企業の補助者
1 企業の補助者
  ⑴ 総説  ⑵ 使用人の意義  ⑶ 会社の業務執行機関
2 支配人
  ⑴ 支配人の意義  ⑵ 支配人の選任・終任
3 支配人の代理権(支配権)
  ⑴ 支配権の範囲  ⑵ 代理権の制限
4 支配人の義務
  ⑴ 雇用契約等による一般的義務  ⑵ 営業避止義務
  ⑶ 競業避止義務  ⑷ 義務違反の効果
5 表見支配人
  ⑴ 表見支配人の意義  ⑵ 表見支配人の権限
  ⑶ 営業所の意義
  ⑷ 営業・事業の主任者であることを示す名称
  ⑸ 相手方の善意・悪意と保護される相手方の範囲
6 その他の使用人
  ⑴ ある種類または特定の事項の委任を受けた使用人
  ⑵ 物品の販売等を目的とする店舗の使用人  ⑶ 外務員

第7章 代理商と特約店・フランチャイズ
1 総 説
2 代理商の意義と機能
  ⑴ 代理商の意義と機能  ⑵ 代理商の権利義務
  ⑶ 代理商契約の終了
3 特約店
  ⑴ 特約店の意義  ⑵ 重要な契約条項
  ⑶ 契約の終了
4 フランチャイズ
  ⑴ フランチャイズの意義
  ⑵ 特定連鎖化事業の運営の適正化のための規制
  ⑶ フランチャイズ契約の内容の効力

第8章 商業登記
1 商業登記の意義
2 商業登記事項
  ⑴ 登記事項の分類  ⑵ 登記事項の変更・消滅
3 商業登記の手続
  ⑴ 商業登記の申請・管轄  ⑵ 登記官の審査権
  ⑶ 登記の更正および抹消
4 商業登記の公示
5 商業登記の効力
  ⑴ 商業登記の一般的効力  ⑵ 商業登記の特殊的効力
  ⑶ 不実登記の効力

第9章 営業・事業の譲渡
1 組織再編と営業・事業の譲渡
2 営業・事業の譲渡の意義と機能
  ⑴ 営業・事業の譲渡の意義  ⑵ 営業・事業の譲渡の機能
3 営業譲渡契約・事業譲渡契約
  ⑴ 営業譲渡契約・事業譲渡契約の性質
  ⑵ 営業・事業の譲渡の態様  ⑶ 営業譲渡・事業譲渡の手続
4 譲渡当事者間における営業・事業の譲渡の効果
  ⑴ 営業・事業の移転義務  ⑵ 競業避止義務
5 第三者に対する営業・事業の譲渡の効果
  ⑴ 営業・事業上の債権者の保護
  ⑵ 営業・事業上の債務者の保護
  ⑶ 詐害的な営業譲渡・事業譲渡の場合における残存債権者の保護
6 会社と商人との間の事業の譲渡・譲受け
7 営業・事業の賃貸借・経営の委任
  ⑴ 営業・事業の賃貸借  ⑵ 営業・事業の経営の委任
  ⑶ 損益共通契約
8 営業・事業の担保化

著者紹介

畠田 公明(はただ こうめい)
[プロフィール]
1953年 福岡県生まれ
1976年 福岡大学法学部法律学科卒業
1982年 福岡大学大学院法学研究科民刑事法専攻博士課程後期単位取得満期退学
1998年 福岡大学法学部教授
2004年 福岡大学大学院法曹実務科法務専攻(専門職学位課程)教授
2023年 弁護士登録
現在  福岡大学法学部教授,博士(法学),弁護士
    福岡大学副学長(常務理事)(2013〜2015年),法学部長(理事)(2007〜2013年)
    司法試験考査委員(2019〜2023年),公認会計士試験試験委員(2006〜2008年)
    米国カリフォルニア大学バークレー校ロー・スクール客員研究員(1991〜1992年)
    米国コロンビア大学ロー・スクール客員研究員(2001〜2002年)

[主な著作]
『コーポレート・ガバナンスにおける取締役の責任制度』(法律文化社,2002年)
『会社の目的と取締役の義務・責任―CSRをめぐる法的考察』(中央経済社,2014年)
『株式会社のガバナンスと会社法』(中央経済社,2015年)
『会社法のファイナンスとM&A』(法律文化社,2017年)
『商法総論・会社法総則』(中央経済社,2018年)
『企業グループの経営と取締役の法的責任』(中央経済社,2019年)
『社会的営利会社の立法とガバナンス』(中央経済社,2022年)

前越 俊之(まえこし としゆき)

[主な著作]
「証券不実開示訴訟における『損害因果関係』」福岡大学法学論叢53巻4号329頁(2009)
「金融商品販売業者等の情報提供義務」東北学院法学76号480頁(2015)
「デラウェア州会社法第122条⑿号について」福岡大学法学論叢64巻1号317頁(2019)

嘉村 雄司(かむら ゆうじ)

[主な著作]
「保険とクレジット・ディリバティブの法的区別の再構成」徳本穣ほか編『会社法の到達点と展望-森淳二郎先生退職記念論文集』68頁(法律文化社,2018)
「水害保険の現状と課題」法律時報91巻12号60頁(2019)

後藤 浩士(ごとう ひろし)

[主な著作]
『新会社法講義』(共著,中央経済社,2020)
『新企業統治論』(共著,税務経理協会,2021)