- 本の紹介
- マネジメントの様々な理論や枠組みの中からいくつかの代表的なものを取り上げ、それらを現場で追試あるいは再調査できるようになるよう、その「根拠」までを考えるテキスト。
目次
はじめに
第Ⅰ部 個人に関するマネジメント
第1章 ワーク・モチベーション
1 人間性心理学の考えるエビデンス:
内容理論とインタビュー
2 行動主義心理学・認知心理学の考えるエビデンス:
過程理論と質問紙
3 ワーク・モチベーションの研究方法と明らかになること:
立場の違いと結論の違い
コラム1 欲求階層説か分類か
第2章 リーダーシップ
1 特性論の考えるエビデンス:偉人研究
2 心理学の考えるエビデンス:オハイオ研究,三隅研究
3 リーダーシップの研究方法と明らかになること:
立場の違いと結論の違い
コラム2 エビデンスのレベル
第3章 意思決定とコミュニケーション
1 事例研究の考えるエビデンス:過去の意思決定の研究
2 行動主義心理学・認知心理学の考えるエビデンス:
意思決定の歪み
3 現実は私たちと独立して存在するのか,
対話によって生まれるのか:立場の違いと結論の違い
コラム3 経営学は役に立たないという意見の意味
第4章 経験と学習:個人編
1 概念的研究の根拠は何か
2 行動主義心理学・認知心理学の考えるエビデンス
3 知識は伝えられるのか:立場の違いと結論の違い
コラム4 コルブの影響力
第5章 経営学研究の3つの型Ⅰ:ミクロ編
1 経営学研究の3つの型
2 3つの型をどのように用いればよいか
3 3つの類型に対応したエビデンス
コラム5 時代による主流の研究方法やテーマの変遷
第Ⅱ部 組織に関するマネジメント
第6章 戦略論Ⅰ:外部環境に起因するエビデンス
1 分析プロセスとしての戦略形成
2 BCGの「プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント」
3 ポーターの「5つの競争要因」
4 根拠となるデータと収集方法
5 時間軸の短い研究(定点観測の研究)
第7章 戦略論Ⅱ:内部資源に起因するエビデンス(アメリカ編)
1 記述的プロセスとしての戦略形成
2 バーニーのVRIO
3 VRIOの根拠となるデータと収集方法
第8章 戦略論Ⅲ:内部資源に起因するエビデンス(日本編)
1 日本のリソース・ベースド・ビューの系譜
2 日本のリソース・ベースド・ビュー
3 根拠となるデータと収集方法
4 時間軸の長い研究(観察と洞察の研究):
第7章と第8章のまとめ
第9章 組織論:分析の単位に起因するエビデンス
1 単一組織から組織を読み解く視点
(分析の単位:単一組織)
2 組織の関係構造から組織を読み解く視点
(分析の単位:組織の関係構造)
3 根拠となるデータと収集方法
4 時間軸の長い研究(観察と洞察の研究)
コラム6 「日産リバイバル・プラン」策定のために発足したCFT
第10章 現代的な技術水準の変化Ⅰ:
技術以外の要素に焦点を当てたエビデンス(ユーザー・イノベーション)
1 ユーザーがイノベーションにコミットする現象
2 ユーザー・イノベーションの根拠となるデータと収集方法
第11章 現代的な技術水準の変化Ⅱ:
技術以外の要素に焦点を当てたエビデンス(イノベーターのジレンマ)
1 イノベーターが失敗する現象:
イノベーターのジレンマと非連続なイノベーション
2 イノベーターのジレンマの根拠となるデータと収集方法
3 時間軸の長い研究(観察と洞察の研究):
第10章と第11章のまとめ
第12章 学術的バックグラウンド・研究スタイル・エビデンス:組織編
1 組織編で取り上げた研究者の学術的バックグラウンドと研究スタイル
2 組織編で取り上げた研究者の研究の問いとエビデンス
3 立場の違いと結論の違い
4 組織編から見た「経験と学習」を読み解く(本章のまとめ)
第13章 経営学研究の3つの型Ⅱ:マクロ編
1 体系化するということ
2 一般化・概念化・理論化の妥当性
4 組織編から見た「経営学研究の3つの型」を読み解く
第Ⅲ部 経営学と実務の対話
第14章 論文執筆により鍛える分析力,洞察力,慧眼
1 論文執筆により鍛える概念力
2 調査例1「ディズニー・ファンのアンケート調査とフィールドワーク」
3 調査例2「ニッチ市場で世界第2位のシェアを持つ企業のインタビュー調査」
第15章 追試と再調査による経営学の発展
1 一般的法則と当事者の認識,そしてそれらの統合
2 距離化戦略と反照戦略で整理する経営学の立場
3 追試と再調査による経営学のユーザーとの対話
コラム7 日本を分析対象とした世界の研究潮流
あとがき