環境史―環境変化の緩和と適応

勝田 悟

定価(紙 版):2,640円(税込)

発行日:2022/09/13
A5判 / 168頁
ISBN:978-4-502-44001-4

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本の紹介
本書では、環境史を広い視点から考えて今後の環境問題再発防止にのための基礎的な事象を考察する。環境問題の定義は、人および生物に何らかの影響を及ぼすこととして捉える。

目次

はじめに
第1章 環境のはじまり
 1. 1 宇宙と地球(時間と空間)
  ⑴ マクロな視点
  ⑵ ミクロな視点
 1. 2  環境問題の時間的・空間的分析
 ―自然科学と社会科学―
  ⑴ 自然と人類
  ⑵  急激な変化
 ―短い時間で広い範囲(空間)が変化―
  ⑶ 環境適応
第2章 宇宙からの影響
 2. 1  光のエネルギー
 ―生と死を司るエネルギー―
  ⑴ 生命の誕生
  ⑵ 太陽からの光
  ⑶  光害,騒音(振動)
 ―日光と生物の生活リズム―
 2. 2 紫外線の遮断
  ⑴ 化石燃料の生成
  ⑵ 紫外線バリアを破壊した人類
  ⑶ オゾン層破壊と保護
 2. 3 地球温暖化と寒冷化
  ⑴ 地球に蓄積される熱エネルギーと遮断
  ⑵ 地層・気候変化と生物の環境適応
  ⑶ 人為的地球温暖化
  ⑷  地球温暖化防止の国際的コンセンサス
  ―地球表面の熱収支バランスの変化―
 2. 4  人工核エネルギー
 ―放射線による被害―
第3章 有限な地球と人の無限な欲望
 3. 1  コモンズの危機
 ―持続可能な生存の危機―
  ⑴ グローバルコモンズ
  ⑵ コモンズの維持
  ⑶  コモンズの崩壊と開発
  ―水質汚濁防止法制定による再発防止―
  ⑷ 新たなコモンズの危機―宇宙―
 3. 2  環境汚染
 ―強い光にともなう濃い影―
  ⑴ 汚染の形態
  ⑵ 福祉なくして成長なし
  ⑶ 鉱害
   ① 概要
   ② 日本の鉱山
   ③ 事例
   <事例 足尾銅山鉱害>
   <事例 安中公害>
  ⑷ 公害(産業公害)
   ① 概要
   ② 事例
   <事例 四日市公害>
   <事例 八幡製鉄所周辺で発生した公害>
  ⑸ 生活に関わる排出・廃棄物
   ① 概要
   ②  閉鎖系空間での汚染
第4章 持続可能性
 4. 1 成長と限界のバランス
  ⑴ 環境破壊の緩和と適応
  ⑵ 国際的動向
   ① 成長の限界
   ② 持続可能な開発
   ③ 責任投資
   ④ 共通価値の創造
 4. 2 リスクコミュニケーション
  ⑴ 環境権
  ⑵ 自然資本
【資料】
【参考文献】
【索引】

著者紹介

勝田 悟(かつだ さとる)
[プロフィール]
1960年石川県金沢市生まれ。東海大学教養学部人間環境学科・大学院人間環境学研究科 教授(大学院研究科長)。工学士(新潟大学)[分析化学],法修士(筑波大学大学院)[環境法]。

<職歴>
政府系及び都市銀行シンクタンク研究所(研究員,副主任研究員,主任研究員,フェロー),産能大学(現 産業能率大学)経営学部(助教授)を経て,現職。

<専門分野>
環境法政策,環境技術政策,環境経営戦略。

社会的活動は,中央・地方行政機関,電線総合研究センター,日本電気工業会,日本放送協会,日本工業規格協会他複数の公益団体・企業・民間企業の環境保全関連検討の委員長,副委員長,副委員長,委員,会長,アドバイザー,監事,評議会などを務める。

[主な著作]
[単著]
『環境学の基本 第4版』(産業能率大学,2022年[第1版,2012年])
『生活環境とリスク-私たちの住む地球の将来を考える-第3版』(産業能率大学出版部,2021年[第1版,2015年])
『科学技術の進展と人類の持続可能性』(中央経済社,2021年)
『環境政策の変貌 地球環境の変化と持続可能な開発目標』(中央経済社,2020年)
『環境政策の変遷 環境リスクと環境マネジメント』(中央経済社,2019年)
『ESGの視点 環境,社会,ガバナンスとリスク』(中央経済社,2018年)
『環境概論 第2版』(中央経済社,2017年[第1版,2006年])
『環境保護制度の基礎 第4版』(法律文化社,2017年[第1版,2004年])
『環境責任 CSRの取り組みと視点-』(中央経済社,2016年)
『原子力の環境責任』(中央経済社,2013年)
『グリーンサイエンス』(法律文化社,2012年)
『環境政策-経済成長・科学技術の発展と地球環境マネジメント-』(中央経済社,2010年)
『地球の将来-環境破壊と気候変動の驚異-』(学陽書房,2008年)
『環境戦略』(中央経済社,2010年)
『早わかり アスベスト』(中央経済社,2005年)
『-知っているようで本当は知らない-シンクタンクとコンサルタントの仕事』(中央経済社,2005年)
『環境情報の公開と評価-環境コミュニケーションとCSR-』(中央経済社,2004年)
『-持続可能な事業にするための-環境ビジネス学』(中央経済社,2003年)
『環境論』(産能大学:現 産業能率大学,2001年)
『-汚染防止のための-化学物質セーフティデータシート』(未来工研,1992年)

[共著]
『先端技術・情報の企業化と法〔企業法学会編〕』(文眞堂,2020年)
『企業責任と法-企業の社会的責任と法の在り方-〔企業法学会編〕』(文眞堂,2015年)
『21世紀のKEYWORD plus50 東海大学教養学部40周年記念』(東海大学出版会,2008年)
『-文科系学生のための-科学と技術』(中央経済社,2004年)
『現代先端法学の展開〔田島裕教授記念〕』(信山社,2001年)
『-薬剤師が行う-医療廃棄物の適正処理』(薬業時報社:現 じほう,1997年)
『石綿代替品開発動向調査〔環境庁大気保全局監修〕』(未来工研,1990年)