原価計算のプロを目指す工場利益管理の実務
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- 生産活動が各製造工程の業績数値に与える影響を理解し適切な利益管理を行うため、工場の損益構造、実践的な原価計算・原価管理、共通の評価基準を設定した業績管理等を解説。
目次
原価計算のプロを目指す
工場利益管理の実務
目次
はじめに
第1章 工場業績はなぜわかりにくいのか(原価計算を理解する)
よくある疑問と誤解
Q1 財務会計の原価計算と原価管理
Q2 工場の売上高と損益
Q3 会計上の損益と資金繰り
Q4 見積原価に基づく売価と実際の損益
Q5 在庫の評価内容
解 説
第1節 原価計算の目的
1 資金投入から回収までに時間がかかる
2 原価計算の定義
3 原価計算目的の誤解 ……ほか
第2節 全部原価計算の限界
1 全部原価計算
2 コスト分類別の製品原価集計
3 全部原価計算の限界
第3節 原価管理には何が必要か(標準原価の重要性)
1 さまざまな原価
2 製品原価の管理
3 標準原価計算の一般概念 ……ほか
第2章 工場業績を段階的に把握しよう(工場業績の見える化)
よくある疑問と誤解
Q6 会計上の損益と工場の業績実態
Q7 工場業績の見える化
解 説
第1節 管理すべき工場業績とは(スループットの考え方)
第2節 工場業績の段階表示方法
1 段階表示のポイント
2 区分表示が有効な理由
3 売上原価の分解 ……ほか
第3節 段階利益の内容
1 標準粗利益:販売された製品構成の良し悪しを表示する損益
(販売政策に有用な損益)
2 発生原価差額:工場の運営状態を示す
3 売上高ベース粗利益:在庫増減が無いと仮定した損益
(一番重要な工場業績) ……ほか
第3章 原価差額を管理しよう(原価の見える化)
よくある疑問と誤解
Q8 原価差額分析の説明
Q9 原価差額の改善手続き
Q10 工場改善活動の評価
解 説
第1節 原価差額の内容を理解する
1 原価差額管理の目的
2 原価要素の性質を理解する
3 製品原価と原価費目(会計の費用科目)の関係 ……ほか
第2節 原価差額を使って原価管理を行う
1 原価差額管理を行う対象単位
2 原価管理に原価差額を生かすポイント
第3節 工場改善活動と原価差額管理(改善活動の見える化)
1 品質向上,不良撲滅活動
2 生産性向上活動
3 原材料歩留改善活動 ……ほか
第4章 製造工程(WC)の業績を管理しよう
(製造工程業績の見える化)
よくある疑問と誤解
Q11 時間生産性の管理要点
Q12 生産性管理の意義
解 説
第1節 製造工程(WC)業績管理の前提条件
第2節 製造工程(WC)業績管理モデル
第3節 製造工程(WC)原価管理モデル
第4節 製造工程(WC)の生産性管理と操業度管理の違い
第5章 プロダクトミックスによる収益改善
(製品別貢献利益の見える化)
よくある疑問と誤解
Q13 原価見積のルール(適用設備の選定)
Q14 原価見積のルール(適用製造工程の選定)
Q15 見積原価の見直し(標準原価の設定)
解 説
第1節 製品別貢献利益の考え方
1 製品別貢献利益の考え方
2 限界利益を使用する方法
3 制約理論による方法
第2節 新製品の受注管理と見積原価
1 新製品受注判断の基準
2 原価見積のルールの重要性
第3節 不採算製品の撤退判断と原価
1 不採算製品の撤退判断の基準
2 製品ライフサイクルと製品原価
第6章 製造設備の投資判断をしよう(投資効果の見える化)
よくある疑問と誤解
Q16 設備投資の判断基準(コストダウン目的)
Q17 設備投資の判断基準(損益変化の予測)
解 説
第1節 製造設備投資判断の考え方
1 新製品のための設備投資
2 既存製品の生産能力アップのための設備投資
3 コスト削減のための設備投資
第2節 設備投資効果予測計算
1 売上増加を目的とする投資判断のための投資効果予測計算
2 コスト削減を目的とする投資判断のための投資効果予測計算
第3節 設備投資回収管理
第7章 過剰在庫を減らす生産管理をしよう
(適正在庫の見える化)
よくある疑問と誤解
Q18 生産性と過剰在庫
Q19 納期対応在庫と過剰在庫
解 説
第1節 在庫の受払管理(在庫の見える化)
1 「在庫の見える化」とは
2 「在庫の見える化」の目的
第2節 過剰在庫を生む要因
1 販売予測の精度不足
2 顧客納期と製造リードタイムのタイムギャップ
3 製品種類と部品点数の多さ ……ほか
第3節 過剰在庫削減のための生産管理
1 販売予測の精度不足の改善
2 製品種類と部品点数の多さの改善
3 顧客納期対応の改善 ……ほか
ケーススタディ工場業績管理
設問1 工場管理者に要求する管理指標とは
設問2 工場運営上の問題調査(粗利率悪化の要因分析)
設問3 チームごとの課題設定と対策の方向性
著者プロフィール
<監修者紹介>
仰星マネジメントコンサルティング
<著者紹介>
相場俊夫
- 担当編集者コメント
- 本書は、経営者・工場経理担当者・製造管理者・設計者・製造技術者から、実際に耳にした疑問と誤解を解き明かします。以下に本書が取り上げる「よくある疑問と誤解」の一部を紹介します。
◇ 工場に原価計算制度システムを構築したのに原価管理に役立っているとは思えない。
◇ 儲かるように価格設定をして販売しているのに、決算をすると,赤字になったりする。
◇ 社長や上司に工場の業績報告をすると、「え,そんなはずないんじゃない?」といわれる。
◇ 上司や現場管理者に「原価差額分析」の結果を説明しても理解してもらえない。
◇ 各職場に「原価差額」を改善するよう依頼しても無視されるので経理担当者として困っている。
◇ 販売価格を前提に設計して原価見積をしたが、儲かっていないから再設計をしろといわれた。
◇ 生産性を上げるためにまとめ生産をしたら、「余計な在庫を造るな」と怒られた。