ドイツのコーポレート・ガバナンス
- 書籍品切れ中
- 本の紹介
- 米国を中心とした新自由市場に基づくガバナンスに対し、ステークホルダーの利害を考慮にいれたガバナンスが、ドイツやEUにおいて、実際どのように展開されているかを解明。
目次
ドイツのコーポレート・ガバナンス
目次
はじめに
第1章 ドイツ型コーポレート・ガバナンスの基調
Ⅰ 序
Ⅱ 利害多元的なコーポレート・ガバナンス・システムと理論的基礎
Ⅲ ドイツの株式会社のトップ・マネジメント組織
1.監査役会
2.取締役
Ⅳ コーポレート・ガバナンスに関わるステイクホルダー
1.出資者
2.従業員
3.銀行
Ⅴ ヨーロッパ会社(SE)と経営参加
1.設立形態と経営参加
2.ドイツ大企業初のヨーロッパ会社,Allianz SE
Ⅵ 結
第2章 ドイツにおけるコーポレート・ガバナンス概念と
ガバナンス・システム
Ⅰ 序
Ⅱ R.H.シュミットのコーポレート・ガバナンス概念とガバナンス・
システム
1.コーポレート・ガバナンスの概念
2.株式会社の法的側面と事実的側面
3.所有の集中と資金調達システム ……ほか
Ⅲ v.ヴェルダーのコーポレート・ガバナンス概念とガバナンス・
システム
1.企業の管理と監督に対する法的秩序枠組と事実上の秩序枠組
2.契約の不完全性
3.シェアホルダーアプローチとステイクホルダーアプローチ
……ほか
Ⅳ 結
第3章 ドイツのコーポレート・ガバナンス・システムの特徴
Ⅰ 序
Ⅱ ゲルムの研究目的と調査対象
1.研究目的
2.調査対象
Ⅲ コーポレート・ガバナンス・システムの類型
Ⅳ 資本の所有構造
1.ドイツのコンツェルンと所有構造
2.コンツェルンを支配するのは所有者なのか経営者なのか
Ⅴ 資本市場と銀行
1.ドイツ企業の資金調達システム
2.資金調達の実態
3.資金調達と所有関係,人的結合,資本市場の関連
Ⅵ 労働市場と共同決定
Ⅶ 結
第4章 ドイツの取締役会の特徴
Ⅰ 序
Ⅱ 取締役会の組織
1.規模と組織構造
2.取締役会会長の権限
Ⅲ 取締役会の構成
1.取締役の性別と国籍
2.教育歴と選任形態
Ⅳ 取締役の報酬
1.ドイツ・コーポレート・ガバナンス・コーデクスに基づく開示
2.2005年の取締役の報酬開示法と2009年の取締役の
報酬適切化法
3.日本における報酬の開示 ……ほか
Ⅴ 結
第5章 ドイツの取締役会の権限と意思決定過程
Ⅰ 序
Ⅱ 取締役会の権限
Ⅲ 意思決定過程における取締役会会長の権限
Ⅳ 意思決定過程の局面
Ⅴ 意思決定過程の効率
Ⅵ 結
第6章 監査役会の権限と共同決定
Ⅰ 序
Ⅱ 監査役会の人事権
Ⅲ 監査役会による同意権の留保
Ⅳ 監査役会の協議権
Ⅴ 監査役会と委員会における意思決定過程と効率
1.監査役会内の委員会
2.監査役会における意思決定局面
3.効率 ……ほか
Ⅵ 労働側の共同決定ポテンシャル
Ⅶ 結
第7章 ドイツのコーポレート・ガバナンス・コーデクス(DCGK)
Ⅰ 序
Ⅱ 準拠声明書についてのゲルムの実証分析
Ⅲ コーデクス報告書2010(Kodex Report 2010)
1.アンケート対象企業
2.勧告の準拠率
3.2009年の改定により新たに導入された勧告項目 ……ほか
Ⅳ 結
第8章 ドイツ経営学における伝統的な経営観
Ⅰ 序
Ⅱ 利害多元的な企業モデルの特徴
Ⅲ ニックリッシュの組織観と成果概念
Ⅳ コジオールにおける伝統的な組織概念
Ⅴ 共同決定とコジオール学派の企業モデル
Ⅵ シュミットの企業用具説
Ⅶ シュミーレヴィッチの企業制度説
Ⅷ 結
第9章 EUにおけるコーポレート・ガバナンス改革
Ⅰ 序
Ⅱ コーポレート・ガバナンス改革の新しい動き
Ⅲ 会社法専門家委員会報告書と欧州委員会の行動計画
1.会社法専門家委員会報告書
2.2003年の行動計画
Ⅳ ヨーロッパ・コーポレート・ガバナンス・フォーラム
Ⅴ 株主権の強化
Ⅵ 取締役会制度の改革
1.独立の非業務担当取締役
2.取締役の報酬の開示
Ⅶ 結
第10章 ヨーロッパ・コーポレート・ガバナンス・フォーラムの動向
Ⅰ 序
Ⅱ コーポレート・ガバナンス・フォーラムの動向
1.「遵守または説明」の原則に対する声明
2.リスクマネジメントと内部統制に関する声明
3.資本と支配との比例性に関する声明
Ⅲ 株主権の強化
1.コーポレート・ガバナンス・フォーラムの勧告
2.2007年の株主権についての指令
Ⅳ 結
欧文文献目録/邦文文献目録
索 引
著者プロフィール
海道ノブチカ(かいどう のぶちか)
1971年 関西学院大学商学部卒業
1973年 神戸大学大学院経営学研究科修士課程修了
1974年 小樽商科大学講師
1978年 桃山学院大学経営学部助教授
1987年 桃山学院大学経営学部教授
1989年 関西学院大学商学部教授
1991年 商学博士(関西学院大学)
主要業績
『西ドイツ経営学の展開』千倉書房,1988年
『現代ドイツ経営学』森山書店,2001年
『ドイツの企業体制』森山書店,2005年
『ドイツ経営学の基調』(共編著)中央経済社,1994年
『経営学の歴史』(共編著)中央経済社,2001年
『現代企業の新地平』(共編著)千倉書房,2008年
『コーポレート・ガバナンスと経営学』(共編著)ミネルヴァ書房,2009年