- 本の紹介
- 経営学と経済学の歴史的考察を踏まえつつ、近年の大きな潮流である新制度派経済学や企業者職能論などを基礎として、新しい時代に相応しい経営学の構築を目指す基本テキスト。
目次
経営学の基本問題
目次
監訳者序文
日本語版への序文
第1章 新制度派経済学と経営経済学
1 本書の構想
2 経営経済学の対象
3 一般経営経済学の課題
4 新制度派経済学と経営経済学の歴史
5 結 び
第2章 科学理論と経営経済学
1 科学理論の意義
2 科学理論の基礎
⑴ 科学の概念と対象
⑵ 経営経済学の目的
⑶ 経営経済学と科学理論アプローチ
3 モデルと理論
4 結 び
第3章 新古典派以前の経済学
1 学説史研究の意義
2 経済科学の歴史
3 家政学と商取引学
4 古典哲学とスコラ哲学
5 カンティロンと重農主義者
6 官房学とその亜流
7 古典派経済学
8 結 び
第4章 新古典派理論と経営経済学
1 はじめに
2 「新古典派」の概念
⑴ 概念規定
⑵ 共通規則
3 新古典派理論の定義
⑴ 意味論に基づく定義
⑵ 統語論に基づく定義
⑶ 新古典派理論の核心
4 経営経済学への新古典派理論の導入
⑴ 生産理論への導入
⑵ 投資・資本調達理論への導入
5 新古典派理論の限界
第5章 プリンシパル・エージェント理論の基礎
1 プリンシパル・エージェント理論の生成
2 プリンシパル・エージェント理論の分類
⑴ 概 観
⑵ 規範的プリンシパル・エージェント・モデル
⑶ 実証的プリンシパル・エージェント・モデル
⑷ プリンシパル・エージェント・モデルの拡張
3 プリンシパル・エージェント理論への批判
4 結 び
第6章 エージェンシー理論と保険契約
1 エージェンシー理論と仲介理論
2 金融仲介と情報
⑴ 金融仲介と情報の対称性
⑵ 金融仲介と情報の非対称性
3 保険市場と情報の非対称性
⑴ 保険契約におけるエージェンシー
⑵ 保険会社と情報の非対称性
⑶ 保険契約者と情報の非対称性
4 結 び
第7章 裁量権と取引コスト
1 制度の経済学的分析
2 新古典派経済学における企業理論の限界
⑴ 制度としての市場と企業
⑵ 計画調整のための契約
3 所有権と取引コスト
⑴ 裁量権と所有権構造
⑵ 裁量権の生成コストと移転コスト
4 取引コスト理論と企業の生成
⑴ コースの取引コスト理論
⑵ ガバナンス志向的な取引コスト理論
5 取引コスト理論と経営経済学
⑴ 取引コスト理論による行為推奨
⑵ 取引コスト理論の限界
第8章 エージェンシー問題とゲーム理論
1 不確実性のもとでの意思決定
2 ゲーム理論における市場参入意思決定
⑴ 基本モデル
⑵ 発展モデル
3 経営経済学への応用
⑴ チーム・ゲーム
⑵ 委託関係ゲーム
⑶ シグナリング・ゲーム
4 結 び
第9章 進化論的経済学と企業者職能論
1 進化論的経済学の概要
⑴ 競争と知識
⑵ 進化論的理論と企業者精神
2 企業者職能論の概要
⑴ 基本仮定
⑵ 第1の企業者職能
⑶ 第2の企業者職能 ……ほか
3 企業者職能論の発展可能性
第10章 企業者職能と競争力
1 進化論的経済学における企業者職能
2 企業の競争力と競争優位
3 資源およびコンピタンスの役割
4 イノベーションと企業者職能
5 結 び
第11章 一般経営経済学の歴史と課題
1 はじめに
2 経営経済学の生成
3 1919年から1945年までの経営経済学
4 新古典派理論のもとでの経営経済学の復興
5 方法多元論と経営経済学
6 制度主義と経営経済学
7 結 び
■初出一覧
■索 引
■訳者あとがき
著者プロフィール
<編著者紹介>
A. ホルシュ
H. マインヘーヴェル
S. パ ウ ル
<監訳者紹介>
深山 明
<訳者紹介>
関野 賢
小澤 優子