大阪経済大学研究叢書第96冊/自律創造型コントロールの理論と実践
- 本の紹介
- 従業員が自ら考え、動く組織をどう構築するか。先行研究を詳細に分析し、コマツやLIXIL、マルト水谷といった企業のケースから、新時代の管理会計を解明する。
目次
第Ⅰ部 自律創造型コントロールの理論的基礎
第1章 マネジメント・コントロール
1 マネジメント・コントロール概念と分析枠組み
2 Ouchiの枠組み
3 管理会計研究におけるコントロールの枠組み
4 コントロール・レバー論
5 イネーブリング・コントロール論
6 小括
第2章 コントロール・システムの機能性を決定づけるコントロール要素間の関係性
1 コントロール要素間の関係性への注目
2 コントロール要素間の補完性
3 さまざまなコントロール要素間の補完性
4 コントロール要素間の緊張関係
5 小括
第3章 自律的動機づけと創造性とコントロール・システム
1 自律的動機づけとコントロール・システム
2 創造性とコントロール・システム
3 自律的動機づけと創造性
4 小括
第4章 自律創造型コントロールとは何か
1 イネーブリング・コントロールと自律創造型コントロール
2 創造性のタイプとコントロール・システム
3 自律創造型コントロールの作り方
4 自律創造型コントロール論の洗練にむけて
第Ⅱ部 自律創造型コントロールの実践
第5章 マルト水谷におけるアメーバ経営
1 マルト水谷および調査の概要
2 マルト水谷のコントロール・システム
3 マルト水谷における自律創造型コントロールの構築プロセス
4 マルト水谷の事例に学ぶ自律創造型コントロールの構築
5 小括
第6章 コマツにおけるSVM管理と管理会計改革
1 コマツおよび調査の概要
2 コマツのSVM管理を中心としたコントロール・システム
3 SVM管理の生成過程
4 自律創造型コントロールとしてのSVM管理
5 小括
第7章 LIXILにおける管理会計の変革
1 LIXILおよび調査の概要
2 LIXILにおける管理会計の変革
3 考察:CCCの成功とROICの苦労
4 小括
第8章 自律創造型コントロールへと進化する管理会計
1 自律創造型コントロールの設計
2 自律創造型コントロールの構築プロセス
3 自律創造型コントロールと組織・社会:幸福の管理会計へ
- 担当編集者コメント
- 著者が本書で提唱する「自律創造型コントロール」とは、従業員の行動を指示強制するのではなく、彼らを自律的に動機づけながら、それぞれが創造的な役割を果たすことで、共通の目的を達成することを可能にするコントロールです。
第1章~第4章が収録された第Ⅰ部では、自律創造型コントロールの理論的な基礎について先行研究をもとに整理しています。
続く第5章~第7章の第Ⅱ部では、マルト水谷、コマツ、LIXILといった企業における自律創造型コントロールの具体的な実践例を検討しています。
最後の第8章では、自律創造型コントロールとしての管理会計の構築に向けて、第Ⅰ部・第Ⅱ部から得られた洞察を整理しています。
<主な目次>
第Ⅰ部 自律創造型コントロールの理論的基礎
第1章 マネジメント・コントロール
第2章 コントロール・システムの機能性を決定づけるコントロール要素間の関係性
第3章 自律的動機づけと創造性とコントロール・システム
第4章 自律創造型コントロールとは何か
第Ⅱ部 自律創造型コントロールの実践
第5章 マルト水谷におっけるアメーバ経営
第6章 コマツにおけるSVM管理と管理会計改革
第7章 LIXILにおける管理会計の変革
*
第8章 自律創造型コントロールへと進化する管理会計