国際財務報告の基礎概念

藤井 秀樹 編著

定価(紙 版):3,960円(税込)

発行日:2013/12/20
A5判 / 240頁
ISBN:978-4-502-48960-0

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本の紹介
FASB/IASBによる概念フレームワーク改訂、その後のIASB単独での討議資料を主な研究素材に、基礎概念の検討を通して会計基準の国際統合の展開方向を検討する。

目次


国際財務報告の基礎概念
目次

第1章 研究の背景と課題
 第1節 研究の背景
 第2節 共同プロジェクトの概要と研究の課題
 第3節 「 会計フレームワークと会計基準」特別委員会との関連
 第4節 計算のフレームワーク
 第5節 制度変化を捉える解釈モデル

第2章 企業会計原則と財務報告概念
 第1節 企業会計原則の変容をどうみるか
 第2節 企業会計原則とその拡張論
 第3節 日本版概念フレームワークの意義
 第4節 改訂概念フレームワークの意義

第3章 会計観の転換と複式簿記
 第1節 はじめに
 第2節 収益費用アプローチおよび資産負債アプローチにおける利益
      測定モデルとその利益計算構造
 第3節 会計観の転換と複式簿記の変容
 第4節 会計観の転換による複式簿記の変容の意味
      ─会計機能の統合─
 第5節 おわりに

第4章 財務報告の目的
 第1節 はじめに
 第2節 概念フレームワークの意義
 第3節 概念フレームワークの利用者
 第4節 一般目的財務報告の目的と利用者
 第5節 一般目的財務報告書が提供する情報の内容
 第6節 経済的実質主義と受託責任思考の相克
 第7節 会計基準の分化現象と企業開示制度の展開
 第8節 おわりに

第5章 財務情報の質的特性
 第1節 はじめに
 第2節 財務情報の質的特性の意義
 第3節 財務情報の有用性を規定する基本的質的特性
 第4節 財務情報の有用性を補強する質的特性
 第5節 有用な財務報告に対するコスト制約条件
 第6節 おわりに

第6章 財務諸表における構成要素の定義・認識の検討方向
 第1節 はじめに
 第2節 概念フレームワーク・プロジェクトの定義・認識領域および
      その周辺プロジェクトの動向
 第3節 概念フレームワーク・プロジェクトの定義・認識領域および
      その周辺プロジェクトにおける考え方─拡張か,併存か─
 第4節 定義・認識はどこへ向かうのか
 第5節 おわりに

第7章 財務諸表における測定─公正価値測定の拡張と2つの
     混合測定アプローチ─

 第1節 はじめに
 第2節 現行概念フレームワークにおける測定基準
 第3節 概念フレームワーク・プロジェクトにおける測定フェーズの動向
      とその方向性
 第4節 混合測定アプローチを巡る解釈
 第5節 おわりに

第8章 包括利益情報と株価のドリフト
 第1節 はじめに
 第2節 先行研究のレビュー
 第3節 リサーチ・デザイン
 第4節 分析結果
 第5節 追加分析
 第6節 結論と今後の課題

第9章 IFRS 導入による経済的影響
 第1節 はじめに
 第2節 日本を取り巻くIFRS 導入の状況
 第3節 先行研究
 第4節 サンプルとリサーチ・デザイン
 第5節 結果
 第6節 追加検証
 第7節 おわりに

第10章 研究の総括と展望
 第1節 研究の総括
 第2節 展望

 索  引



著者プロフィール ■編著者紹介
藤井 秀樹(ふじい ひでき)
1956年 福岡県生まれ
1978年 京都大学経済学部卒業
1984年 京都大学大学院経済学研究科博士後期課程単位取得退学
1984年 近畿大学商経学部講師,助教授,京都大学経済学部助教授を経て
1997年 京都大学博士(経済学)
1998年 京都大学大学院経済学研究科教授,現在に至る。
1999年 マンチェスター大学客員教授(~2000年)
2004年 パリ・ドフィーヌ大学招聘研究者
2004年 税理士試験委員(~2006年)
現在,日本会計研究学会評議員,国際会計研究学会理事,日本簿記学会理事,会計理論学会理事,非営利法人研究学会理事,公益事業学会理事など。

主要著作等
『現代企業会計論』森山書店,1997年(日本会計研究学会太田・黒澤賞)。
『GAAP/FASAB 公会計の概念フレームワーク』(監訳)中央経済社,2003年。
『制度変化の会計学─会計基準のコンバージェンスを見すえて』中央経済社,2007年(国際会計研究学会賞,日本公認会計士協会学術賞)ほか。






















著者紹介

藤井 秀樹(ふじい ひでき)
[プロフィール]
1956年 福岡県生まれ
1978年 京都大学経済学部卒業
1984年 京都大学大学院経済学研究科博士後期課程指導認定退学
1984年 近畿大学商経学部講師,助教授,京都大学経済学部助教授を経て
1997年 京都大学博士(経済学)
1998年 京都大学大学院経済学研究科教授(〜2021年)
1999年 マンチェスター大学客員教授(〜2000年)
2004年 パリ・ドフィーヌ大学招聘研究者
2004年 税理士試験委員(〜2006年)
2014年 公認会計士試験委員(〜2018年)
2021年 京都大学名誉教授。金沢学院大学経済学部教授,現在に至る。
現在,日本会計研究学会理事・評議員・学会賞審査委員長,財務会計研究学
会理事,会計理論学会理事,グローバル会計学会副会長,公益事業学会理事,
日本公認会計士協会非営利組織会計検討会委員,公益法人会計検定試験監修
者など。

[主な著作]
『現代企業会計論』森山書店,1997年(日本会計研究学会太田・黒澤賞)。
『制度変化の会計学─会計基準のコンバージェンスを見すえて』中央経済社,2007年(国際会計研究学会賞,日本公認会計士協会学術賞)。
“An Institutional Theory Perspective on Accounting Evolution: Rulemakers’ Belief and Empirical Evidence,”D. Bensadon and N. Praquin(eds.), IFRS in a Global Wold: International and Critical Perspectives on Accounting, Essays in Honor of Professor Jacques Richard, Springer, 2016, pp.41-56.