目次
第1章 アクティビストとは
1⃣アクティビストとは
2⃣アクティビストが取り上げる論点
3⃣アクティビストに狙われる企業の特徴―「弱点」の類型化
4⃣アクティビストと「エンゲージメント投資家」との違い
第2章 アクティビストの活動事例―企業・アクティビスト・投資家それぞれの「言い分」―
1⃣アルプス・アルパインの経営統合にみる親子上場問題の事例
2⃣シルチェスターによる地方銀行四行への増配提案
3⃣事業戦略と取締役会のスキルマトリクス(JR九州の事例)
4⃣企業価値向上策の有無が争点となった東芝機械(現:芝浦機械)の事例
5⃣企業価値向上策の優劣を争ったセブン&アイ・ホールディングスの事例
6⃣長期的利益と短期的利益のバランスを求められた海外の事例(ダノン)
7⃣スキルマトリクスが争点となった海外の事例(エクソン・モービル)
8⃣日本における環境関連の株主提案(東洋製罐の事例,環境NGOの事例)
第3章 アクティビストに対する論点の変遷と資本市場の動向
1⃣日本におけるアクティビスト活動の変遷
2⃣機関投資家の議決権行使行動の流れを変えた歴史的イベント
3⃣投資家のエンゲージメント部門の現状と課題
4⃣議決権行使アドバイザーの動向
第4章 アクティビスト対応における具体的な施策
1⃣アクティビストのアプローチパターン
2⃣アクティビストに狙われたときに避けるべきこと
3⃣アクティビスト対応の流れ―コンティンジェンシープランの進め方
4⃣アクティビストは説得されない
5⃣経営陣の関わり方
6⃣取締役会の果たすべき役割
7⃣社外取締役と投資家との対話
第5章 アクティビストに負けない・狙われないために
1⃣日頃のIR活動のポイント
2⃣コーポレートガバナンスの議論の動向(社外取締役比率,議長・委員長の独立性,スキルマトリクス,取締役会評価など)
3⃣IRとSRのインテグレーション
著者紹介
鈴木 紀子(すずき のりこ)
[プロフィール]
2002年ジェイ・ユーラス・アイアール㈱入社。機関投資家データベース構築プロジェクトに従事し,国内•海外株主判明調査や機関投資家へのヒアリングなどの調査・分析に携わる。買収防衛策導入•更新やプロクシーファイト,TOB等の株主総会支援に加え,海外企業の日本におけるIR, 日本企業の海外IRにおける支援業務等を数多く担当。投資家と企業との対話の現場に多く接した経験から,投資家目線でのコーポレートガベナンスに関する知見を活かし,企業におけるコーポレートガバナンス・コード対応や取締役会評価の支援も実施。
津田塾大学学芸学部国際関係学科卒業
[主な著作]
『機関投資家対応IR• 株主総会マニュアル』(共著,中央経済社,2007年)
『スチュワードシップ・コードとコーポレートガバナンス・コード~日本企業への影響とIR活動~』(共著,同友館,2014年)
「コロナ禍の影響で絶対値を算出できないとしても~業績予想の開示内容を国内外の事例から考える」(旬刊経理情報 1587号,2020年)
「コロナ下の事例で考える期中に業績予想を修正する際の留意事項」(旬刊経理情報 1601号,2021年)
「サステナビリティ経営と取締役会〔上〕〔下〕」(商事法務2 267号,2268号,2021年)
「議決権行使結果の分析と機関投資家への対応のポイント」(商事法務 2294号,2022年)
宮地 真紀子(みやじ まきこ)
[プロフィール]
シニアマネージャー
大手総合電機メーカー入社後,米国におけるIR・SEC対応,上場子会社における連結決算・事業計画等に携わる。
2005年ジェイ・ユーラス・アイアール㈱入社。国内•海外株主判明調査のほか,機関投資家の意識調査を企画・運営するなど, 日本企業のIRの現状と内外機関投資家による認識との格差を主軸としたコンサルティングを展開する。また,大型企業合併・買収防衛等に関わる株主総会支援,TOB支援,アクテイビスト対策・企業防衛,等数多くの案件にプロジェクトマネージャーとして参画。株主との対話の観点からコーポレートガバナンスに関する経験・知見を深め,企業へのコンサルティングを提供。2014年の日本における本格的な取締役会評価第1号企業から評価に参画,以降ジェイ・ユーラス・アイアールが支援する取締役会評価の支援全般に携わる。
東京大学経済学部経済学科卒業
[主な著作]
『機関投資家対応IR• 株主総会マニュアル』 (共著,中央経済社,2007年)
『スチュワードシップ・コードとコーポレートガバナンス・コード~日本企業への影響とIR活動~』(共著,同友館,2014年)
「サステナビリティ経営と取締役会〔上〕〔下〕」(商事法務 2267号,2268号,2021年)
「取締役会の実効性と社外取締役に対する評価の考え方」(商事法務 2342号,2023年)
原山 真紀(はらやま まき)
[プロフィール]
シニアマネージャー
大手流通企業を経て,2010年ジェイ・ユーラス・アイアール㈱入社。日々のIR活動に関する細やかな支援,国内•海外株主判明調査や機関投資家へのヒアリングなどの調査・分析,海外IR/SR支援,経営陣向けIRセミナー,社外取締役との対談などを実施。また,プロクシファイト,TOB等の株主総会支援,アクテイビスト対策支援等を提供。ジェイ・ユーラス・ニューズレターにて, 日本企業の決算説明会に関する毎年のレポートを担当。
学習院大学法学部政治学科卒業
青山学院大学大学院国際マネジメント研究科卒業,経営管理修士(専門職)取得
[主な著作]
『スチュワードシップ・コードとコーボレートガバナンス・コード 日本企業への影響とIR活動』(共著,同友館,2014年)
「コロナ下の事例で考える期中に業績予想を修正する際の留意事項」(旬刊経理情報 1601号,2021年)
「海外機関投資家に株式を『持ち続けてもらう』ために」(企業会計 Vol.75,No.3,2023年)