アクティビストの衝撃―変革を迫る投資家の影響力
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- 企業統治改革や世界的低金利等を背景に存在感を高める国内外のアクティビストについて、業界トップのストラテジストがその思考方法、企業や投資家への影響を実例と共に考察。
目次
アクティビストの衝撃
変革を迫る投資家の影響力
目次
第1章 アクティビストの定義と現状
1 アクティビストの定義
2 アクティビストの歴史
3 近年の企業による敵対的M&A
4 日本株の投資家別の保有及び売買状況
5 アクティビストに関するアカデミックな調査
第2章 海外の大手アクティビスト
1 世界的にアクティビストが増加
2 海外の著名アクティビスト
3 エリオット・マネジメントは世界最大級のアクティビスト・ファンド
4 サードポイントの内外主要企業への投資と要求
5 アクティビストが求めるスピンオフ
6 バリューアクトがオリンパスに取締役を送り込む
7 ディストレス投資を得意とするキング・ストリート
第3章 日本におけるアクティビスト及びエンゲージメント・ファンド
1 ファーツリーのJR九州への株主提案は否決
2 日本株に息の長い投資を行うダルトン・インベストメンツ
3 タイヨウ・ファンドは投資先企業にとって「厳しい友人」
4 米国のブランデスは最近株主提案を行っていない
5 英国のシルチェスターはトレーディング感覚で日本のバリュー株に
投資
6 香港のオアシスは変わった株主提案を度々行う
7 長期バリュー運用を行うシンガポールのエフィッシモキャピタル
8 日本唯一のアクティビスト・ファンドのストラテジックキャピタル
9 復活した村上ファンド
10 上場運用会社のスパークスも株主提案を行う
11 「働く株主」を標榜するみさき投資株式会社
12 あすかアセットマネジメントは中小型企業とエンゲージメント
13 アクティビストの運用パフォーマンス
第4章 国内機関投資家のスチュワードシップ活動
1 政府や公的年金に求められる機関投資家のスチュワードシップ活動 2 国内大手機関投資家のスチュワードシップ活動
3 大手生保のスチュワードシップ活動
4 あまり進展しない協働エンゲージメント
5 機関投資家のスチュワードシップ活動への評価
6 資産運用及び企業経営におけるESGファクターの重要性
7 英国運用会社の日本企業とのエンゲージメントの開示
8 気候変動に関する対話の増加
9 スチュワードシップ・コード改定の議論
第5章 株主総会での株主提案の賛否
1 2019年6月の株主総会で最も注目されたLIXILグループ
2 2019年6月の株主総会での株主提案の賛否
3 機関投資家の議決権行使と個別開示
4 会社提案への賛成率が高い会社・低い運用会社
5 ROEは何%を達成すればよいのか?
6 日本企業の資本政策の評価は低い
7 アクティビストの介入を招く不祥事企業
第6章 買収防衛策と株式持合
1 買収防衛策を廃止する企業が増加
2 買収防衛策としての株式持合
3 日本企業の安定株主比率は依然高い
4 産業・個別企業・企業グループによって異なる持合解消
5 株式持合はアクティビストへの防御策として有効か?
6 買収防衛策としての個人向け株主優待制度
第7章 アクティビストの投資対象になる可能性がある企業
1 アクティビストは基本的にバリュー投資家
2 アクティビストの投資対象になりそうな企業
3 企業のアクティビストへの対応
4 アクティビストの介入を招きやすい親子上場
5 何度もアクティビストの投資対象になる企業
6 アクティビストの阻害要因になる可能性がある外為法改正
7 アクティビスト活動の高まりから恩恵を受ける企業
著者プロフィール
【著者紹介】
菊地 正俊(きくち まさとし)
みずほ証券エクイティ調査部,チーフ株式ストラテジスト。
1986年東京大学農学部卒業後,大和証券入社,大和総研,2000年にメリルリンチ日本証券を経て,2012年より現職。1991 年米国コーネル大学よりMBA。日本証券アナリスト協会検定会員,CFA 協会認定証券アナリスト。日経ヴェリタス・ストラテジストランキング2017〜2019年
1位。インスティチューショナル・インベスター誌ストラテジスト
ランキング2017〜2019年1位。
著書に『相場を大きく動かす『株価指数』の読み方・儲け方』『日本株を動かす外国人投資家の儲け方と発想法』(日本実業出版社),
『なぜ,いま日本株長期投資なのか』(きんざい),
『良い株主 悪い株主』『株式投資 低成長時代のニューノーマル』『外国人投資家が日本株を買う条件』(日本経済新聞出版社),
『日本企業を強くするM&A 戦略』『外国人投資家の視点』(PHP研究所),『お金の流れはここまで変わった』『外国人投資家」』(洋泉社),
『外国人投資家が買う会社・売る会社』『TOB・会社分割によるM&A 戦略』『企業価値評価革命』(東洋経済新報社),訳書に『資本主義のコスト』(洋泉社),『資本コストを活かす経営』(東洋経済新報社)がある。