目次
序章 非財務情報の開示強化の潮流と様々なガイドライン
本書が知財・無形資産ガバナンスガイドラインに注目する理由
本書が想定する読者層と狙い
本書の概要
第1章 知財・無形資産ガバナンスガイドライン―その趣旨と策定の背景
1-1 無形資産を活用した成長戦略
1-2 アベノミクス以降のコーポレートガバナンス改革
1-3 非財務情報開示の強化
1-4 非財務情報の開示強化の潮流と様々なガイドライン
1-5 「知的財産戦略大綱」の策定と知財に関する情報開示の流れ
1-6 本章のまとめ:知財・無形資産ガバナンスガイドラインの狙いと位置づけ
第2章 知財・無形資産ガイドラインを読み解くための基本的な用語と概念の解説
2-1 財務資本と非財務資本
2-2 「知財・無形資産」の解説
2-3 価値創造ストーリーの構築―戦略構築と情報開示
2-4 非財務情報開示に関するガイドライン
第3章 全体構成と主要なポイント
3-1 知財・無形資産の投資・活用戦略における5つのプリンシプル(原則)
3-2 知財・無形資産の投資・活用のための7つのアクション
3-3 企業価値を顕在化するコミュニケーション・フレームワーク
3-4 投資家や金融機関等に期待される役割
第4章 知財・無形資産に関する投資・活用戦略の策定― 詳細解説「知財・無形資産ガバナンスガイドライン(1)」
4-1 経営戦略の3つの階層と知財・無形資産戦略
4-2 全社戦略としての知財・無形資産戦略:「As is - To beフレームワーク」の活用
4-3 知財・無形資産の戦略策定に有用なフレームワーク:事業戦略や機能別戦略
第5章 知財・無形資産経営に向けてのガバナンスと組織体制の構築― 詳細解説「知財・無形資産ガバナンスガイドライン(2)」
5-1 取締役会の役割とコーポレートガバナンス
5-2 全社横断的な体制と社内体制の構築
5-3 無形資産戦略に関する人材育成
5-4 外部の知財・無形資産の有効活用に向けた取組み
第6章 知財・無形資産戦略の情報開示・発信― 詳細解説「知財・無形資産ガバナンスガイドライン(3)」
6-1 「統合報告書」による情報開示
6-2 統合報告書以外での情報開示
6-3 非財務情報開示の法定開示の動き
6-4 おわりに―効果的な知財・無形資産戦略の情報開示に向けて
第7章 投資家等との対話を通じた知財・無形資産戦略の錬磨― 詳細解説「知財・無形資産ガバナンスガイドライン(4)」
7-1 投資家と金融・資本市場に関する知識
7-2 タイプ別にみた投資家との対話のあり方
7-3 長期投資家との認識ギャップの把握
7-4 投資家との対話にあたっての「コミュニケーション・フレームワーク」
7-5 おわりに―重要となる双方向の持続的な対話の継続
著者紹介
前田 絵理(まえだ えり)
[プロフィール]
EY弁護士法人にて主に知財・無形資産ガバナンス体制,グループガバナンス/リスクマネジメント体制構築支援及び法務機能強化支援サーピス並びにリーガル・マネージド・サービスに従事。日本国及び米国NY州弁設士,経営学修士(MBA),公認不正検査士。2007年より西村あさひ法律事務所に勤務後, 2011年より旭化成株式会社にて企業内弁護士として勤務。同社にて法務部門のほか,経営企画部門,買収先米国企業の法務部門,インド子会社の役員を経験。その後ジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社の法務部門を経て, 2021年7月から12月までEYストラテジー・アンド・コンサルティング株式会社にてLead Legal Counsel。2022年1月より現職。戦略法務・ガバナンス研究会共同代表幹事,知財・無形資産経営者フォーラムアドバイザー,知財ガバナンス研究会サポーター, 日本組織内弁護士協会理事・事務総長,国際取引法学会理事。
[主な著作]
『企業買収後の統合プロセス—すらすら読めるPMI入門』中央経済社(2014年12月)
『企業法務のための訴訟マネジメント』中央経済社(2015年12月)
『PMIを成功させるグローバルグループ経営』中央経済社(2023年1月)
『Legal Operationsの実践』商事法務(2024年3月)
飯塚 尚己(いいづか なおき)
[プロフィール]
SESSAパートナーズ株式会社チーフストラテジスト。みずほ総合研究所シニアエコノミスト,第一生命経済研究所チーフエコノミスト,シティグループ証券チーフ日本株ストラテジスト,BNPパリバ証券株式ストラテジストなどを歴任。過去26年間にわたり,国内外の機関投資家や政策担当者らとグローバル経済・金融市場や投資戦略に関する議論を行っている。2021年1月より現職。コーポレートガバナンス改革に注目した投資戦略に詳しく,グローバル経済分析や地政学的リスクの分析にも精通している。
黒澤 壮史(くろさわ まさし)
[プロフィール]
日本大学商学部准教授,ヒューマンアカデミービジネススクール教授(University of Wales
Trinity Saind David MBAコース担当),経営戦略学会理事。専門は経営戦略論,経営組織論。
早稲田大学商学学術院助手,山梨学院大学経営情報学部,神戸学院大学経営学部を経て現職。
[主な著作]
『PMIを成功させるグローバルグループ経営』中央経済社(2023年1月)
「ケース: NEC新事業開発を起点とした企業変革へのチャレンジ」『一橋ピジネスレピュー』(2021年12月)
山田真茂留編(分担執筆)『グローバル現代社会論』(2018年10月)
渋谷 高弘(しぶや たかひろ)
[プロフィール]
日本経済新聞社編集委員。早稲田大学法学部卒業,一橘大学大学院国際企業戦略研究科修了。青色発光ダイオード特許訴訟を追跡するなど知財分野の取材・報道経験25年超。2021年.コーポレートガバナンス・コードに,いわゆる知財条項を盛り込むことに成功した。2022年,大手企業30社以上の経営者らが集う「知財・無形資産 経営者フォーラム」の立ち上げに関与し,同フォーラムのアドバイザーなども務める。
[主な著作]
『特許は会社のものか』
『中韓産業スパイ』
『IPランドスケープ経営戦略』
『サステナビリティ・ガバナンス改革』(いずれも日本経済新聞出版)
吉川 万美(よしかわ まみ)
[プロフィール]
知的財産専門コンサルティング会社であるオクターヴBC株式会社代表取締役。医療法人社団
博施会知的財産室長。弁理士.経営学修士(MBA),工学修士。東京都立大学大学院,東京
都立産業技術高等専門学校,東洋大学大学院非常勤講師。2004年弁理士登録後,コーニング
ジャパン株式会社知財部門,ニチアス株式会社知財室長を経て2015年オクターヴBC株式会社
設立。主に上場企業の知的財産部門の支援,業務改善,コンサルティングの他,開発部門支
援,産学連携,医療法人のプランド戦略に携わる。企業経験を活かし,知財戦略・開発戦略・
ブランドマネジメントに関する企業向けセミナーや講演多数。