総合商社のビジネスモデル―学習する組織とビジネスモデル変革の実証研究
- 本の紹介
- 日本独自の事業形態である総合商社について、5大商社の海外進出形態に着目してパネルデータ分析を行い、事業モデルの違いによる企業価値創造への影響などを実証的に分析。
目次
序章 なぜ今総合商社が注目されるのか?
第1節 バークシャー・ハサウェイによる総合商社への投資
第2節 研究の背景と問題意識
第3節 研究の目的
第1章 本研究の目指す方向性・アプローチ・本書の構成
第1節 本章の概要
第2節 本研究の目指す方向性
第3節 本研究のアプローチ
第4節 本書の構成
第5節 本章のまとめ
第2章 総合商社の誕生・発展・近年の動向
第1節 本章の概要
第2節 総合商社の誕生(明治期)
第3節 総合商社の発展(第一次世界大戦から第二次世界大戦期)
第4節 第二次世界大戦後の総合商社
第5節 高度経済成長期~バブル経済期
第6節 バブル経済崩壊後
第7節 中国の爆食と資源ブーム
第8節 2010年代から現在
第9節 信用格付会社による総合商社の事業形態への見解
第10節 本章のまとめ
第3章 国際ビジネス研究の諸理論の整理
第1節 本章の概要
第2節 国際ビジネス研究の概観と総合商社研究の意義
第3節 国際ビジネス研究の諸理論の概観
第4節 国際ビジネス研究の諸理論の総合商社への適用時の理論的限界
第5節 本章のまとめ
第4章 先行研究の検討
第1節 本章の概要
第2節 本章のRQ
第3節 総合商社研究における総合商社の定義
第4節 先行研究における総合商社研究の系統
第5節 総合商社研究の定量的分析
第6節 総合商社研究の系統ごとの代表的研究
第7節 総合商社研究の課題および総括
第8節 本章のまとめ
第5章 総合商社の海外進出モデル
第1節 本章の概要
第2節 他章との関係
第3節 本章のRQ
第4節 多国籍企業および総合商社の海外進出モデル
第5節 総合商社の海外進出モデルの提示および仮説
第6節 分析
第7節 考察
第8節 本章のまとめ
第6章 総合商社の企業価値創造―パネルデータ分析によるビジネスモデル進化の検証―
第1節 本章の概要
第2節 他章との関係
第3節 本章のRQ
第4節 本章に関連する先行研究および理論
第5節 企業価値創造の検証
第6節 考察
第7節 分析の限界
第8節 本章のまとめ
第7章 事例研究① 英国多国籍商社との比較
第1節 本章の概要
第2節 他章との関係
第3節 本章のRQ
第4節 英国多国籍商社に関する先行研究
第5節 英国多国籍商社
第6節 英国多国籍商社と総合商社の定性比較
第7節 英国多国籍商社と総合商社の定量比較
第8節 英国多国籍商社の消滅と総合商社の存続の要因
第9節 英国多国籍商社の人材資源
第10節 総合商社の人材における競争優位性
第11節 考察
第12節 本章のまとめ
第8章 事例研究② 現代類似企業との比較
第1節 本章の概要
第2節 他章との関係
第3節 本章のRQ
第4節 ポートフォリオ比較
第5節 パフォーマンス比較
第6節 考察
第7節 本章のまとめ
第9章 事例研究③ 総合商社5社の国別進出戦略の比較
第1節 本章の概要
第2節 他章との関係
第3節 本章のRQ
第4節 比較分析の研究手法
第5節 リサーチ戦略としてケース・スタディの適用
第6節 重視国の事例① 三井物産/ブラジル
第7節 重視国の事例② 住友商事/ベトナム
第8節 得意国の事例① 三菱商事/ミャンマー
第9節 得意国の事例② 伊藤忠商事/ハンガリー
第10節 考察
第11節 本章のまとめ
第10章 総合商社のビジネスモデルに関する包括的な考察
第1節 主要な研究成果の整理
第2節 ビジネスモデルの定義と総合商社のビジネスモデルの特性
第3節 ビジネスモデルを支えるケイパビリティの内部構造
第4節 総合商社のビジネスモデルとウプサラ・モデルへの拡張適用
第5節 総合商社と多角化戦略
第6節 総合商社ビジネスモデルの変革は意図的戦略か創発戦略か
第7節 総合商社の「総合性」の持続とその意義
第8節 総合商社のビジネスモデルの課題
第9節 総合商社における「両利きの経営」の追求とその意義
第10節 本章のまとめ
第11章 総合商社の未来
第1節 気候変動リスクに対する金融業界の動向
第2節 環境NGOからの圧力
第3節 カーボンニュートラルへの期待と総合商社の役割
第4節 サステナビリティと総合商社のビジネスモデルの永続性
終章 結言―学術的貢献と実務へのインプリケーション,そして今後の展望―
第1節 本研究のまとめ
第2節 学術的貢献と実務へのインプリケーション