「AIリスク」の解剖―決定と責任を社会学的に考える

佐久間 弘明

定価(紙 版):2,750円(税込)

発行日:2026/03/16
A5判 / 184頁
ISBN:978-4-502-56811-4

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本の紹介
AIにつきまとう漠然とした不安の正体とは。AIを取り巻く批判的な言説から「AIリスク」が何を指すかを読み解き、建設的に議論を進めるための思考の機軸と道筋を示す。

目次

第1章 AIのリスクはどのように語られ,広がったか
1.1 生成AIの流行
1.2 政策決定者のAIリスク言説:日米欧の異なるアプローチ
1.3 社会運動のAIリスク言説:在野プレイヤー間での協働と反発

第2章 言説のフレーミング分析というアプローチ
2.1 「リスク」は必ず語られることで存在する
2.2 リスク社会学とリスクコミュニケーション研究
2.3 リスク言説のフレーミング分析という方法
2.4 フレーミングのテーマの設定

第3章 政策決定者のAIリスク言説
3.1 資料の概要と分析の方向性
3.2 主題のフレーミング:幅広いAI利活用への着目
3.3 損害のフレーミング
3.4 利益のフレーミング
3.5 対策のフレーミング
3.6 政策決定者によるAIリスクのフレーミング

第4章  社会運動のAIリスク言説
4.1 資料の概要と分析の方向性
4.2 主題のフレーミング
4.3 損害のフレーミング
4.4 利益のフレーミング
4.5 対策のフレーミング
4.6 社会運動によるAIリスクのフレーミング

第5章  フレーミング対立と「責任」のありか
5.1 AIリスクをめぐるフレーミング対立
5.2 リスクと責任:ルーマン理論における2つの観察図式
5.3 AIリスク言説を「リスク/危険」図式から読む
5.4 利益のフレーミングの重要性

第6章  リスクを見通し,乗り越えるために─「フレーミング予測」の提案
6.1 AIリスク「対策」の鍵となる技術とコミュニケーション
6.2 リスクの「フレーミング予測」
6.3 ケーススタディ①採用AIにおけるフレーミング予測
6.4 ケーススタディ②音声生成AIにおけるフレーミング予測

終章 本書でわかってきたこと

著者紹介

佐久間 弘明(さくま ひろあき)
[プロフィール]
経済産業省でAI・データに関わる制度整備・運用に従事したのち,Bain & Company Japan,Robust Intelligenceを経て,現在は一般社団法人AIガバナンス協会の業務執行理事等を務める。内閣官房デジタル行財政改革会議事務局政策参与(データ利活用制度検討担当),総務省AIネットワーク社会推進会議「AIガバナンス検討会」委員なども務める。企業のAIガバナンス構築支援や,AI脅威インテリジェンス等の経験を多く持ち,AIガバナンスをめぐる標準策定や政策提言などを実施。また,社会学の視点でAIをめぐるリスクや未来像に関する言説研究にも取り組む。修士(社会情報学)。