- 本の紹介
- バブル崩壊後のわが国金融不況やアジア通貨危機など、金融要因による経済の不安定性や景気循環をミンスキーの金融不安定性仮説を基に非線形経済学の手法を用いて考察。
目次
金融恐慌のマクロ経済学
目次
第1章 マクロ経済学と金融
1. 1 古典派経済学とケインズ経済学
1. 2 長期と短期のマクロ経済モデル
1. 3 マクロ金融政策の手段と方法
第2章 ミンスキーの金融不安定性仮説とウォルフソンの
金融恐慌論
2. 1 はじめに
2. 2 ミンスキーの金融不安定性仮説
2. 3 ウォルフソンの金融恐慌論
2. 4 おわりに
第3章 金融不安定性仮説の理論構造
3. 1 はじめに
3. 2 金融不安定性仮説の基本モデル
3. 3 マクロ経済学と債券市場
3. 4 おわりに
第4章 金融不安定性のマクロ動学:展望
4. 1 はじめに
4. 2 金融的な経済の不安定性と循環
4. 3 所得分配と金融の不安定性
4. 4 開放体系における金融の不安定性
4. 5 経済の不安定性と金融政策,財政政策
4. 6 おわりに
第5章 カルドア型循環モデルと金融の不安定性
5. 1 はじめに
5. 2 利子率の決定と金融の不安定性
5. 3 金融政策,財政政策の有効性
5. 4 おわりに
第6章 ミンスキー的循環
6. 1 はじめに
6. 2 カルドア型循環モデルの金融的側面
6. 3 負債荷重の動態と経済の循環
6. 4 おわりに
第7章 ケインズ・グッドウィンモデルにおける金融の不安定性
7. 1 はじめに
7. 2 短期均衡
7. 3 長期動学と金融政策
7. 4 おわりに
第8章 負債荷重と金融政策
8. 1 はじめに
8. 2 有利子負債の累積的拡大による経済の不安定性
8. 3 利子率を目標とした金融政策の有効性
8. 4 おわりに
第9章 国際資本移動と金融危機
9. 1 はじめに
9. 2 利子率の決定と金融構造
9. 3 モデル
9. 4 おわりに
第10章 金融不況と金融恐慌
付録 数学注
A. 1 Hopf の分岐定理
A. 2 補題1 の証明
A. 3 補題2 の証明
参考文献
索 引
著者プロフィール
二宮健史郎(にのみやけんしろう)
滋賀大学経済学部教授,博士(経済学)神戸大学
1967 年 大分県大分市に生まれる
1995 年 神戸大学大学院経済学研究科博士課程後期課程中途退学
滋賀大学経済学部助手
1998 年 滋賀大学経済学部助教授
2003 年 リンカーン大学商学部門(ニュージーランド)客員研究員
(2005 年まで)
主著
「ミンスキー的循環,不安定性と逆循環的財政政策」『季刊・経済理論』第42 巻第3号,2005.
「負債荷重と金融政策」『季刊・経済理論』第41 巻第4 号,2005.
「ケインズ=グッドウィンモデルにおける金融の不安定性」『経済理論学会年報』第39集,2002.
『金融論入門』中央経済社(共著),2002.
「ミンスキー的循環」『国民経済雑誌』第184 巻第2 号,2001.
「カルドア型循環モデルと金融の不安定性」『ファイナンス研究』第27 号,2001.
『現代金融論講義』中央経済社(共著),1998. 他