- 本の紹介
- 繁栄している国はいずれも市場経済に基づくが、その市場は各国の社会、文化、政治の自然発生的な秩序に根付いて機能している。支配的経済モデルなどというものは存在しないとする刮目の書。
目次
市場の真実
目次
日本語版に寄せて
監訳者まえがき
序章 市場の勝利
歴史は終わらない
市場の真実
第?部 経済システムの構造
第1章 市場と制度
ルールの中の契約
オーストラリアの魚
労働と賃金 ……ほか
第2章 生産と交換
コロンブ・ドール
企業の専門化と能力
競争優位 ……ほか
第3章 配分
ドクトル・ガシエの肖像画
配分のメカニズム
計画経済におけるインセンティブ両立性 ……ほか
第4章 中央による計画化
大躍進
もっと大躍進を
人々と意思決定 ……ほか
第5章 多元主義
ゼロックス・パーク
パーソナル・コンピュータ
多元主義のプロセス ……ほか
第6章 自然発生的な秩序
デザインのない秩序
市場経済における調整
スーパーマーケットで ……ほか
第?部 市場についての真実
第7章 新古典派経済学とその後
スミスとハイエク
シカゴ学派
ノジックとロールズ ……ほか
第8章 合理性と適応性
人々
経済学者と合理性
適応性 ……ほか
第9章 情報
財布のオークション
評判
宣伝 ……ほか
第10章 現実のリスク
市場は効率的か
非対称の情報と逆選択
モラル・ハザード ……ほか
第11章 協力
鹿狩り
灯台まで
公共財の市場 ……ほか
第12章 調整
標準
ネットワーク
公害
第13章 知識経済
偉大な知識
誰が偉大な知識の支払いをするのか?
普通の知識 ……ほか
第?部 市場はどのようにして動いたか
第14章 貧しい国は貧しいままに
運命の約束
靴
泥棒としての政府 ……ほか
第15章 誰が何を得るのか
人々
チームの生産物
経済的レント ……ほか
第16章 場所
キュスナハト
キビィック
モスクワ ……ほか
第17章 アメリカン・ビジネス・モデル
啓蒙主義とモダニティ
アメリカン・ビジネス・モデル
アメリカン・ビジネス・モデル、経済理論と経済効率 ……ほか
第18章 経済学の将来
科学としての経済学
経済学は真実であるべきか
経済学の知識 ……ほか
訳者あとがき
著者プロフィール
<監訳者>
佐和 隆光(さわ たかみつ)
慶應義塾大学商学研究科博士課程修了。
郵政研究所研究官,慶應義塾大学総合政策学部講師,文部省教科書調査官,群馬大学社会情報学部助教授,郵政総合研究所客員研究員等を経て,現在,情報通信総合研究所客員研究員として,フランスで情報通信分野の研究を行う。
訳書:
『インターネット・エコノミー』(Weisman著,共訳日本評論社)
『バンドワゴンに乗る』(Rohlfs,NTT出版)
『競争と混沌』(Crandall,NTT出版)など。
<訳 者>
佐々木 勉(ささき つとむ)
立命館大学政策科学研究科特別招聘教授。
東京大学経済学部助手,京都大学経済研究所助教授,教授,所長を経て現職。
東京大学経済学博士(1970年)。
中央環境審議会・交通政策審議会各委員。
著書:
『経済学とは何だろうか』『地球温暖化を防ぐ』『市場主義の終焉』『文化としての技術』(以上,岩波書店)
『この国の未来へ』(ちくま新書)他多数。