- 本の紹介
- CSR成立の背景と意義、各ステイクホルダーの取組みの実態や多様な事例分析により、企業の社会的責任について、本来あるべき姿を考察し今後の課題と展望を明示した労作。
目次
CSR経営の理論と実際
目次
はしがき
序 章 CSR経営研究の方法
1 本書の目的と構成
2 CSR経営成立の背景
3 CSRの定義とアプローチ
4 CSRビジネスモデルの提唱
第?部 CSRとステイクホルダー
第1章 ステイクホルダーの現状と課題
1 経済産業省
2 環境省
3 厚生労働省
4 金融庁
5 日本経済団体連合会(日本経団連)
6 全国銀行協会
7 日本労働組合総連合会(連合)
8 全国労働組合総連合(全労連)
9 グリーンピース(Greenpeace Japan)
10 日本生活協同組合連合会(日本生協連)
11 株主オンブズマン
12 日本放送協会(NHK)
13 日本民間放送連盟
14 日本新聞協会
第?部 CSRと経営
第2章 コーポレート・ガバナンス改革と社外取締役
1 コーポレート・ガバナンスとステイクホルダー
2 取締役会改革
3 社外取締役の独立性
4 雪印乳業の事例
5 CSRにおける社外取締役
第3章 医薬品産業におけるCSRとグローバル・ガバナンス
―現代医薬品企業の課題―
1 現代医薬品企業へのアプローチ
2 医薬品産業におけるCSR
3 医薬品産業におけるグローバル・ガバナンス
4 現代医薬品企業の課題:CSRとグローバル・ガバナンス
第4章 日本多国籍企業と社会
―王子製紙と日本経団連および国連グローバル・コンパクト
の事例にみる自主的CSR論の検討を中心に―
1 自主的CSRの実効性と問題意識
2 王子製紙の事業展開と国連グローバル・コンパクトへの参加
3 日本経団連の自主的CSR論とその限界
4 国連グローバル・コンパクトの自主的CSR論とその批判
5 自主的CSRの限界
第?部 CSRと環境
第5章 省エネルギーのビジョンと戦略
―キリンビールを事例に―
1 日本政府と経済界の温暖化対策の実績と評価
2 省エネルギーへのビジョンとマトリクス
3 キリンビールの環境対策の歴史
4 キリンビールの省エネルギーの戦略と実績
第6章 放送業界における環境マネジメント
1 放送事業と社会的責任
2 テレビ局の環境マネジメントの現状
3 中国放送の取組み
4 放送業界における課題
第7章 中国のSRと環境問題
1 中国の環境問題に対する環境保護局の取組み
2 民間企業による環境保全活動の事例:富士ゼロックス
3 民間企業による環境ビジネスの事例:
大連東泰産業廃棄物処理有限公司
4 中国環境問題の解決に向けて
第?部 CSRと社会
第8章 CSR経営と労働
1 労働規制への新しい流れ
2 今日の「CSR」論の特徴
3 日本財界における「CSR」問題
4 わが国企業のCSR評価と労働CSR
5 労働CSRとコンプライアンス
6 新しいCSRをめざして
第9章 地域社会の活性化と社会的企業家精神
―京阪電鉄・大津鉄道の地域密着型経営―
1 「究極の地域密着型企業」としての鉄道事業
2 地域コミュニティの活性化とCSR:京阪大津線の取組み
3 社会の問題解決を担う人々:社会的企業と社会的企業家精神
4 事業活動を通じて「地域文化」を創造する企業経営
第10章 現代産業の構造と文化
―産業体制とCSRの関係を求めて―
1 はじめに
2 現代産業の発展と経営文化
3 地域産業主導型社会への転換と課題:むすびに
結 章 21世紀のCSRの課題と展望
1 アメリカの金融危機と三笠フーズ問題
2 今日のCSRの課題
3 21世紀のCSRを展望して
索 引
著者プロフィール
■編著者紹介
足立 辰雄(あだち たつお)
近畿大学経営学部教授
1952年大分県に生まれる。
1976年大阪市立大学商学部卒業,
1983年立命館大学大学院経営学研究科博士課程単位取得満期退学。京都創成大学教授などを経て,
2007年から現職。専門は,
環境経営論,CSR経営論。
主要著書:
『環境経営を学ぶ〜その理論と管理システム〜』日科技連出版社,2006年
『現代アメリカ企業経営史』(共著)ミネルヴァ書房,2004年
『現代経営戦略論〜環境と共生から見直す〜』八千代出版社,2002年など
井上 千一(いのうえ せんいち)
大阪人間科学大学人間科学部教授
1954年愛知県に生まれる。
1979年関西学院大学商学部卒業,
1984年関西学院大学大学院商学研究科博士課程単位取得満期退学。大阪薫英女子短期大学教授などを経て,
2001年から現職。
専門は,経営労務論,企業経済論。
主要論文:
『労務理論学会誌 現代の雇用問題』(共著)晃洋書房,2003年
『地球時代の経営戦略』(共著)八千代出版,1997年 など